2008.10.24 新宿限界集落
高校生から大学生の時にハマったのが
大友克洋さんのマンガです。
[「気分はもう戦争」とかの、
あの当時の時代のニオイ感じる
微妙にユルい感じがお気に入り…]

なかでも、「童夢」には衝撃を受けましたね。

核となるストーリーもすごいのですが
圧倒的な画力で描かれる超能力の描写をはじめとした、
マンガのみが持ち得る説得力と
虚構の世界を現実と思わせる筆力。
あたかも虚構の世界に迷い込み
現実と虚構の差がなくなるように感じるという
不思議な感覚。

今でも鮮明に覚えています。

また、細密画のような圧倒的な書き込みで描写される
団地のカッコ良さと、迫力
そして、根底に流れる団地が持つ
無機質さと不気味さ…。

だから、「団地萌え」の気分は
よくわかるのです。


しかも、「童夢」以来、団地とお年寄りって組み合わせに
つい、目がいくようになってしまったのですが…


さて、
先日の新聞記事です。

新宿に「限界集落」 
65歳以上が半数の団地出現

東京・新宿区に65歳以上の住民が半数を超える大規模都営団地が出現したことが、同区社会福祉協議会の調査で6日分かった。高齢化に加え建て替えで高齢者が集中したことが原因で、高齢化率トップの群馬県南牧村並みの「限界集落」が都心に生まれたことになる。区社協は孤独死の増加も心配されるとして、対策に取り組み始めた。

 山間地で高齢化率が5割超の「限界集落」は存続が困難とされる。インフラの整った都市の事情は異なるが医療など支援が重要。国立社会保障・人口問題研究所は団塊の世代が多い都市部の都道府県で高齢化が進むとみており、「限界集落」が地域の中心都市に現れる可能性もあり、新たな都市問題となりそうだ。

 超高齢化が判明したのは総戸数約2300戸の「戸山団地」。1990年から全16棟の建て替えが進んでおり、新宿区社協は、約6割の新住民が入居した昨年末以降、成富正信・早大社会科学部教授と調査を開始。

 団地住民が大半を占めるこの地区の住民基本台帳調査で高齢化率が51.6%に達したことや独自調査から、区社協は住民の過半数が65歳以上と推定。高齢化率は19.8%の区平均を上回り、75歳以上の約6割が独り暮らしとみている。

 約340世帯が暮らす2号棟のあるフロアには、独り暮らしの1DKばかり35室が並ぶ。住民の鴛谷幸男さん(79)は「ドアを閉めると中の気配が分からない」と孤立感を話す。共用階段の電球取り換えも、70歳を超える世話役には危険で維持管理も重荷だ。

 区社協は住民の高齢化に加え、棟によっては1DKが半数近いなど単身者用に偏った建て替えが、独り暮らしの高齢者の増加につながったと判断。家族向けを増やすなど多様な街づくりを工夫すべきだったと指摘する。

 都住宅整備課は「困窮者を優先入居させる必要があり、単身高齢者が増えた」と、住宅政策としては適切とする。しかし、都市の公営住宅に高齢者が集中する傾向は各地でみられ、成富教授は「人間関係が希薄な都会は住民が孤立しかねない」と、対策を訴えている。

                  ◇

 ■入居者「都心の姥捨山」

 「ここは都心の姥捨山(うばすてやま)だね」。高齢化率5割を超す東京・新宿区の戸山団地の3号棟で8年前から暮らす本庄有由さん(70)は、つぶやく。同団地で今年、小学校に入学したのは5人、成人式を迎えたのは10人だが、昨年亡くなった高齢者は50人に上るという。

 既に数人の孤独死に立ち会った。「冷房の効いた夏場より、部屋が温まった真冬の方が悲惨な状態で見つかる」といい、何カ月も周りが気付かない共同体は異常と話す。約4年前に妻を亡くし独り暮らしの本庄さんにとって、近所付き合いは最後の「きずな」と思う。

 同団地では、1960年代に発足した自治会が昨年、解散。各棟ごとの夏祭りや食事会、同好会活動は有志で続けている。「住民が集まる口実を絶やさず、互いにドアを開けておくことが大事」と、今夏の盆踊り大会参加者の一人は話した。

 高齢者が増え続ける都市の公営団地は、各地にある。高齢化率23.8%(3月末)と、政令指定都市で最高水準の北九州市。同市門司区にあり、9棟約220戸の後楽町団地を昨年調査した北九州市立大の楢原真二教授によると、住民の高齢化率は87%、平均年齢は約74歳に達していた。



なるほど。

炭坑もそうなのですが
高度経済成長期にもてはやされたものの
このようなニュースを聞くことが
最近は、少なくありません。

そもそも限界集落も
高度経済成長期は、
炭坑があったり、森林資源がとれたりで
人が多く住んでいました。

室蘭あたりをドライブしていると
威容を誇る製鉄所の光景も
そんな時代に輝いておりました。

団地自体も高度経済成長期の
時代のたまものでしょう。

限界集落にしても
鉱山跡などの産業遺跡にしても
建物自体が赤錆でできているような
製鉄所も

そして、団地についても

マイナスなニュースを耳にする機会が
多いからこそ
そのようなものに対して
僕自身は温かい視線を
むけたくなるのかもしれません。



また、高度経済成長とは
直接つながりはないのですが、
先日、札幌の紀伊国屋で,ようやく

「もうひとつの知床-戦後開拓ものがたり」
菊地慶一著,道新選書を
購入し、速攻で読みましたが

丁寧に取材されている真面目さと
開拓に汗を流していた方々に対する
敬意や温かい視点に貫かれた
好著であると思います。

当ブログで何度となくオススメしている
「知床開拓スピリット」と
あわせて読んでほしい一冊です。



ヌルく浅い産業遺跡ヲタの「イトー×ani」がお届けする 
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