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2008.10.11
群馬発
僕の母が里帰り分娩をしたため
ほとんど記憶はないのですが
僕は群馬で生まれました。
祖父母も、叔父さん叔母さんも
いとこも群馬に多いということで
行く機会も少なくありません。
ある程度物心がついたときから
祖父母の家へ行ったついでに
群馬のローカル線などに乗りに行くことも
ありました。
なかでもお気に入りが
わたらせ渓谷鉄道〔旧足尾線〕や、上毛電気鉄道とともに
「鉄子の旅」でブレイクした
偉大なる鉄ヲタ横見浩彦さんが、
全駅完乗完降をなしとげた
上信電鉄です。
上信電鉄は、JR高崎駅から
ネギとコンニャクで有名な下仁田駅まで
走るローカル鉄道です。
祖父の家に行くときには
上信電鉄のバスにお世話にもなったのですが
初めて高崎駅の0番線ホームにたったときの感動と
その沿線の景色や風情のある駅は
今でも鮮明に思い出されます。
そんな光景に、富岡製糸場とともに
とくに印象深いのが
「マンナンライフ」の工場と大きなタンクでした。
そのときは
さすが、こんにゃくの群馬県、スゴいなぁ
としか思ってなかったのですが
こんな騒動になるとは…
毎日新聞の記事です。
「自民党の消費者問題調査会(会長・岸田文雄前消費者行政担当相)は10日午前の会合で、窒息死亡事故が相次ぐこんにゃくゼリーについて、形状などを規制する議員立法の策定に向け検討に入った。のどに詰まりやすい形状のほか、子供や高齢者が食べないよう警告する外袋のマークの表示方法などについて規制する方針。
同ゼリーをめぐっては、兵庫県内で1歳10カ月の男児が9月に死亡していたことが明らかになり、窒息死事故は95年以来、計17件に上る。厚生労働、農林水産の両省は業界団体などに形状と警告表示の改善を指導しているが、規制する法律はなく業界団体やメーカーの自主規制に任されているのが実情だ。
こんにゃく加工品メーカー「マンナンライフ」(本社・群馬県)は7日、男児の窒息死事故を受け、ミニカップ入りこんにゃくゼリー「蒟蒻(こんにゃく)畑」の製造中止を決めたが、他メーカーにはこうした動きは広がっていない。」
こちらも同じく毎日新聞の記事ですが
少々前のものです。
「幼児がこんにゃくゼリーを食べて窒息死した事故で、国民生活センターは30日午前、死亡したのは兵庫県の男児(1歳10カ月)と発表した。こんにゃくゼリーによる死亡は17人目で、昨年10月に業界団体が表示改善して以降、初の死亡事故。再び死者が出たことでこんにゃくゼリーの安全性を問う声が高まるのは必至。行政や業界の対応の不十分さを指摘する声も上がっている。
同センターによると男児は7月29日、祖母宅でおやつに凍らせたこんにゃくゼリーを食べた。直後にのどに詰まらせ、病院に運ばれたが脳死状態になり、9月20日に多臓器不全で死亡した。
食べたこんにゃくゼリーはマンナンライフ(本社・群馬県)の「蒟蒻(こんにゃく)畑マンゴー味」。ハート形のミニカップに入っていた。同社のこんにゃくゼリーは96年と05年に死亡例がある。
こんにゃくゼリーをめぐっては、同センターが昨年7月、死亡事故が相次いでいることから販売規制の検討を関係省庁に求めた。これに対し、厚労省や農水省などは業者に再発防止の指導を行う一方、消費者にも注意喚起をしていたが、規制についてはいずれの省庁も「法律の対象外」としていた。
一方、業界団体の全国菓子協会など3団体は昨年10月以降、子供と高齢者が食べないように警告する統一マークを商品に表示することを決めた。こんにゃくゼリー自体の形や硬さには「基準を決めるのは困難」として改善策は見送られていた。また、凍らせると詰まりやすくなるという注意表示をつけている商品もあるが、「蒟蒻畑」にはなかった。
米国や欧州連合(EU)、韓国ではこんにゃくゼリーの回収や販売規制などの措置が取られている。
国民生活センターの島野康理事は「これだけ大勢の人がなくなっている。政府で何らかの規制、対策を考えるべき」と話している。
マンナンライフによると、男児の父親から8月12日に事故の連絡があったが、具体的な対策は取っていなかった。同社品質保証室の茂木克己室長は「事実関係をきちんと確認しないと、行政などに通報できないと考えていた。事故を真摯(しんし)に受け止め、より分かりやすい表示に改良したい」と話している。」
こちらは同じ時期の産経新聞の記事です。
「こんにゃく入りゼリーをのどに詰まらせた兵庫県の男児が死亡した事故を受け、野田聖子消費者行政担当相は2日、男児が食べたゼリーを製造した業界最大手、マンナンライフ(群馬県富岡市)の鶴田征男会長ら幹部3人を内閣府に呼び、警告表示の見直しなど今後の対応について説明を受けた。子供や高齢者が食べないよう警告する表示が小さい現商品の自主回収について、同社側は「検討させてほしい」とした。
野田担当相は冒頭、「事故は痛ましいこと。(こんにゃく入りゼリーで)17人もの命が奪われ、前政権からゆゆしきこととして取り組んできたが、今回また犠牲者が出たことを厳しく受け止めている」と話した。
野田担当相は、ゼリーの形状について、のどに詰まらせないようなものに変えることも要請。同社側は将来的に、事故のあったミニカップタイプの製造を中止する考えを示したという。」
この要望についての受け入れが困難である
とのことで、コンニャク入りゼリーの製造中止が
決定したニュースも先日流れました。
お亡くなりになった方と、関係者の方には
深く、ご冥福をお祈りしたいと思います。
これは以前の
「J-CAST」の記事です。
「こんにゃくゼリーで11人死亡 外国で禁止なのになぜ放置
07年に入り、こんにゃく入りゼリーをのどに詰まらせ、7歳の男の子2人が死亡していた。国民生活センターが2007年5月23日こんな事実を発表した。1995年以降、11人も死亡したことになる。EU、韓国、米国ではゼリーへのこんにゃく使用をすでに禁止している。日本ではどう対応してきたのか。
同センターによると、過去にこんにゃく入りゼリーをのどに詰まらせて死亡したのは、68歳以上が3人、40歳代が1人、6歳が2人、2歳以下が3人。最近では1999年が最後だった。ほかにも死亡には至らなかったが、のどを詰まらせ病院に行き、後遺症が懸念されたケースもある。
こんにゃく入りゼリーは、一口サイズのものが1991年ごろから出回り始めた。同センターによると、現在ではほとんどが一口サイズのものだが、今回の2件の死亡事故のゼリーのサイズとメーカーは調査中だ。
「子供や高齢者は控えるべき」など8回の注意喚起
95年に1歳6カ月の男の赤ちゃんが死亡して以来、同センターはこれまでに7回の注意喚起を発表していた。「続発!一口サイズのこんにゃく入りゼリーによる死亡事故」(1996年6月)、「ソフトタイプこんにゃく入りゼリーでも窒息事故 幼児には与えない方が無難」(97年9月)など。2006年11月が直近で今回が8回だ。今回は「子供や高齢者に食べさせることを控えるべきである」とし、06年の「幼児等には与えない方が良い」より踏み込んだ。
メーカー側はこれまで、のどに詰まらせる可能性があることを伝える注意表記を目立つようにしたり、ゼリーの大きさや、通常のゼリーより硬いとされる硬さを変えるなどの対応をしてきた。しかし、従来より柔らかくしたタイプでも後に死亡者が出た。同センターは「いくら改善努力をしてきたとしても、死亡者が新たに出たという結果責任は大きい」とメーカー側の対応にいらだちを見せている。
ようやく全面禁止も含め検討
こんにゃく入りゼリーは海外へも人気が広がったが、米国などで死亡者が出たことを受け、EUは03年にゼリー菓子へのこんにゃく使用を禁じた。同じころ韓国でも同様の措置が取られた。米国でも、事実上流通しないように当局が注意を呼びかけている。
同センターは「国や業界団体と協議しながら、全面使用禁止も含め、検討する必要がある」と今回の約8年ぶりの死亡事故を重く見ている。EUが禁止措置を取った03年ごろは、日本では1999年以降死亡者ゼロが続いている時期でもあり、大きな動きにはならなかったが、今回は違うという姿勢だ。
あるメーカーの担当者によると、約8年間も死亡事故の報告がなかったことで、改善を目指す姿勢に気の緩みがあった。
別のメーカー担当者は「そのまま吸い込む食べ方に問題がある。表示で注意は呼びかけているが、最近は大きな事故がなかったことで、消費者の側も気の緩みがあったのではないか」と、まるで消費者が悪いといわんばかりのコメントをする。子供や高齢者は、食べやすい大きさに切って、よくかんで食べて欲しいとも訴えた。全面禁止措置の可能性についてきくと「メーカーの中でもゼリーの形状などの工夫を徹底する社も改善が不十分な社もある」と一律の「悪者扱い」に不満そうだった。」
とのことです。
このような以前からの指摘に対して
措置を怠った会社の責任を
今回の死亡事故で問うような
論調を多く目にしました。
また、この記事を基本として
論調をすすめている記事もありました。
ただ、この記事の内容
>EU、韓国、米国ではゼリーへのこんにゃく使用をすでに禁止している。
というところについて
EUのうち一部の国で禁止されているだけ、
アメリカの一部の州で禁止されているだけ
それをあたかも
EU全体、米国全体であるかのように表現するのは
なんらかの意図がこめられている。
と、検証をされている人もいます。
また、今回の記事について
ほかの危険な食品による同様の事故のデータと比較して
コンニャク入りゼリーの危険度を
検証されている方もいるので紹介します。
「もちは84倍危険」。GIGAZINE(10月1日)
「こんにゃくゼリー、また幼児死亡 対策取られず17人目」ということで「マンナンライフ」の「蒟蒻畑 マンゴー味」を凍らせたものを当時1歳9ヶ月だった幼児に与えたところ、死亡したとのこと。上記写真は搬送先の医師より提供された事故品の写真です。
主婦連合会事務局長である佐野真理子さんいわく「そもそも高齢者や子どもが食べてはいけないお菓子が流通していること自体おかしい」とのことですが、それならもっと窒息死の事例が多い危険な食べ物についても同様に検討すべきではないでしょうか。
というわけで、「こんにゃく入りゼリー」よりものどに詰まって死亡した件数が多い危険な食べ物を調べてみました。ベスト10は以下から。
厚生労働省:食品による窒息事故に関する研究結果等について
この調査は2008年1月から3月にかけて行われたもので、2006年1月1日からの1年間、消防本部および救命救急センターを対象として事故事例を調べたもの。なお、国民生活センターのデータによると、この期間において「こんにゃく入りゼリー」で死亡した件数は「2件」です。なので、2件よりも多いものを列挙することにします。
まず、消防調査では全部で432例あり、中身を大別すると以下のようになります。
もち:77例
ご飯(おにぎり含む):61例
パン:47例
あめ:22例
すし(食品成分表で分類できないのでその他扱い):22例
おかゆ:11例
だんご:8例
流動食(食品成分表で分類できないのでその他扱い):8例
カップ入りゼリー:8例
ゼリー:4例
しらたき:4例
次に、救命救急センターでは全部で371例あり、中身を大別すると以下のようになります。
もち:91例
パン:43例
ご飯(おにぎり含む):28例
すし(食品成分表で分類できないのでその他扱い):19例
だんご:15例
流動食(食品成分表で分類できないのでその他扱い):13例
おかゆ:11例
あめ:6例
カップ入りゼリー:3例
この両方を足した結果、明らかになった「こんにゃく入りゼリー」よりものどに詰まって死亡した件数が多い危険な食べ物ベスト10は以下の通り。意味がないような気もしますが、こんにゃく入りゼリーの2例と比較して何例かを計算し、何倍危険かも示してあります。
1位:もち(168例、「こんにゃく入りゼリー」の84倍危険)
2位:パン(90例、「こんにゃく入りゼリー」の45倍危険)
3位:ご飯(89例、「こんにゃく入りゼリー」の44.5倍危険)
4位:すし(41例、「こんにゃく入りゼリー」の20.5倍危険)
5位:あめ(28例、「こんにゃく入りゼリー」の14倍危険)
6位:だんご(23例、「こんにゃく入りゼリー」の11.5倍危険)
7位:おかゆ(22例、「こんにゃく入りゼリー」の11倍危険)
8位:流動食(21例、「こんにゃく入りゼリー」の10.5倍危険)
9位:カップ入りゼリー(11例、「こんにゃく入りゼリー」の5.5倍危険)
10位:ゼリー&しらたき(それぞれ4例、「こんにゃく入りゼリー」の2倍危険)
※こんにゃく入りゼリーの方が、ご飯などと比較して口にする割合が少ないので、「ご飯はこんにゃく入りゼリーよりもはるかに高い危険が食事のたびに付きまとっている」わけではないです。
で、堂々の1位となった「もち」ですが、窒息の原因を見てみると、もちは口にはいるときの温度は50度〜60度でやわらかいのですが、体温に近い40度になると硬くなって付着性も増加するため、窒息の要因になると推察されていることがわかります。
「こんにゃく入りゼリー」の場合、冷やして食べる食べ方が窒息の一つの要因になると推察されています。
また、窒息死全体の年齢を見ると、65歳以上の老人と1歳〜4歳の乳幼児が多かったとのことなので、それらの年齢の人についてはそもそも窒息しやすいという認識を高めていく必要性があるわけです。
主婦連合会事務局長である佐野真理子さんの「そもそも高齢者や子どもが食べてはいけないお菓子が流通していること自体おかしい」という発言はおそらくこういったデータをよく知らなかったがゆえに引き起こされたものです。
つまり、「65歳以上の老人と1歳〜4歳の乳幼児にもち・パン・ご飯・すし・あめ・だんご・おかゆ・流動食・カップ入りゼリー・ゼリー・しらたきを食べさせると窒息死する可能性が高い」ということをより周知徹底することが先決であり、「マンナンライフ」に圧力をかけて「蒟蒻畑」を発売禁止にするのはお門違いです。「こんにゃく入りゼリー」を発売禁止にしても何も問題は解決しません。
なお、「こんにゃく入りゼリー」がことあるごとに叩かれて、「もち」などがあまり問題視されないのは、その食品が登場してからの歴史の違いにも原因があると考えられます。「正月に雑煮のもちをのどにつまらせて死亡」という黄金パターンのように、危険性がまだまだ周知されていないためであると推測されます。そのため、「こんにゃく入りゼリー」についてメーカーができることは、まさに地道な周知徹底作戦だけだと思われます。
なるほど
ちなみに、今回問題となったゼリーの外袋には
「警告
お子様や高齢者の方は、のどに詰まるおそれがありますので、食べないでください。」
と書かれているそうですが…
今まで、いろいろな記事を
可能な限り公平な視点をこころがけ
見てみたのですが
今回のコンニャク入りゼリーは
会社は「報告もれ」などのミスこそあれ
担当大臣までが、どのような意図を持って
発言されたのかはわかりませんが
どちらかというと、危険防止という観点よりは
スケープゴート的な役割を
背負わされてしまったみたいというのが
僕の今のところの感想です。
あと、冒頭に紹介した毎日新聞の記事ですが
「こんにゃく加工品メーカー「マンナンライフ」(本社・群馬県)は7日、男児の窒息死事故を受け、ミニカップ入りこんにゃくゼリー「蒟蒻(こんにゃく)畑」の製造中止を決めたが、他メーカーにはこうした動きは広がっていない。」
と、あるところに、
あたかも毎日新聞が製造中止をすることを
是としているように認識できて
少し違うのでは?と
前出の「J−CAST」の記事を読んだときと
同じ質の違和感を
持ってしまったのですが…。
認識違いなどありましたら
ご教示ください。
「イトー×ani」がお届けする
FURANO History Factory (F.H.F.フラノヒストリーファクトリー)
コールサインJOZZ1AS-FM 周波数77.1MHz
北海道富良野市とその周辺で聴くことが出来る
コミュニティーFM局「ラジオふらの」の
毎週月曜日午後五時からオンエアー中
番組へリクエスト・メッセージは
〒076-0026 富良野市朝日町5-17 レストランふらの広場内ラジオふらの
E-mail radio@furano.ne.jp FAX 0167-22-2787
リクエストなどは
当ブログのコメント欄でも
受け付けています。
ほとんど記憶はないのですが
僕は群馬で生まれました。
祖父母も、叔父さん叔母さんも
いとこも群馬に多いということで
行く機会も少なくありません。
ある程度物心がついたときから
祖父母の家へ行ったついでに
群馬のローカル線などに乗りに行くことも
ありました。
なかでもお気に入りが
わたらせ渓谷鉄道〔旧足尾線〕や、上毛電気鉄道とともに
「鉄子の旅」でブレイクした
偉大なる鉄ヲタ横見浩彦さんが、
全駅完乗完降をなしとげた
上信電鉄です。
上信電鉄は、JR高崎駅から
ネギとコンニャクで有名な下仁田駅まで
走るローカル鉄道です。
祖父の家に行くときには
上信電鉄のバスにお世話にもなったのですが
初めて高崎駅の0番線ホームにたったときの感動と
その沿線の景色や風情のある駅は
今でも鮮明に思い出されます。
そんな光景に、富岡製糸場とともに
とくに印象深いのが
「マンナンライフ」の工場と大きなタンクでした。
そのときは
さすが、こんにゃくの群馬県、スゴいなぁ
としか思ってなかったのですが
こんな騒動になるとは…
毎日新聞の記事です。
「自民党の消費者問題調査会(会長・岸田文雄前消費者行政担当相)は10日午前の会合で、窒息死亡事故が相次ぐこんにゃくゼリーについて、形状などを規制する議員立法の策定に向け検討に入った。のどに詰まりやすい形状のほか、子供や高齢者が食べないよう警告する外袋のマークの表示方法などについて規制する方針。
同ゼリーをめぐっては、兵庫県内で1歳10カ月の男児が9月に死亡していたことが明らかになり、窒息死事故は95年以来、計17件に上る。厚生労働、農林水産の両省は業界団体などに形状と警告表示の改善を指導しているが、規制する法律はなく業界団体やメーカーの自主規制に任されているのが実情だ。
こんにゃく加工品メーカー「マンナンライフ」(本社・群馬県)は7日、男児の窒息死事故を受け、ミニカップ入りこんにゃくゼリー「蒟蒻(こんにゃく)畑」の製造中止を決めたが、他メーカーにはこうした動きは広がっていない。」
こちらも同じく毎日新聞の記事ですが
少々前のものです。
「幼児がこんにゃくゼリーを食べて窒息死した事故で、国民生活センターは30日午前、死亡したのは兵庫県の男児(1歳10カ月)と発表した。こんにゃくゼリーによる死亡は17人目で、昨年10月に業界団体が表示改善して以降、初の死亡事故。再び死者が出たことでこんにゃくゼリーの安全性を問う声が高まるのは必至。行政や業界の対応の不十分さを指摘する声も上がっている。
同センターによると男児は7月29日、祖母宅でおやつに凍らせたこんにゃくゼリーを食べた。直後にのどに詰まらせ、病院に運ばれたが脳死状態になり、9月20日に多臓器不全で死亡した。
食べたこんにゃくゼリーはマンナンライフ(本社・群馬県)の「蒟蒻(こんにゃく)畑マンゴー味」。ハート形のミニカップに入っていた。同社のこんにゃくゼリーは96年と05年に死亡例がある。
こんにゃくゼリーをめぐっては、同センターが昨年7月、死亡事故が相次いでいることから販売規制の検討を関係省庁に求めた。これに対し、厚労省や農水省などは業者に再発防止の指導を行う一方、消費者にも注意喚起をしていたが、規制についてはいずれの省庁も「法律の対象外」としていた。
一方、業界団体の全国菓子協会など3団体は昨年10月以降、子供と高齢者が食べないように警告する統一マークを商品に表示することを決めた。こんにゃくゼリー自体の形や硬さには「基準を決めるのは困難」として改善策は見送られていた。また、凍らせると詰まりやすくなるという注意表示をつけている商品もあるが、「蒟蒻畑」にはなかった。
米国や欧州連合(EU)、韓国ではこんにゃくゼリーの回収や販売規制などの措置が取られている。
国民生活センターの島野康理事は「これだけ大勢の人がなくなっている。政府で何らかの規制、対策を考えるべき」と話している。
マンナンライフによると、男児の父親から8月12日に事故の連絡があったが、具体的な対策は取っていなかった。同社品質保証室の茂木克己室長は「事実関係をきちんと確認しないと、行政などに通報できないと考えていた。事故を真摯(しんし)に受け止め、より分かりやすい表示に改良したい」と話している。」
こちらは同じ時期の産経新聞の記事です。
「こんにゃく入りゼリーをのどに詰まらせた兵庫県の男児が死亡した事故を受け、野田聖子消費者行政担当相は2日、男児が食べたゼリーを製造した業界最大手、マンナンライフ(群馬県富岡市)の鶴田征男会長ら幹部3人を内閣府に呼び、警告表示の見直しなど今後の対応について説明を受けた。子供や高齢者が食べないよう警告する表示が小さい現商品の自主回収について、同社側は「検討させてほしい」とした。
野田担当相は冒頭、「事故は痛ましいこと。(こんにゃく入りゼリーで)17人もの命が奪われ、前政権からゆゆしきこととして取り組んできたが、今回また犠牲者が出たことを厳しく受け止めている」と話した。
野田担当相は、ゼリーの形状について、のどに詰まらせないようなものに変えることも要請。同社側は将来的に、事故のあったミニカップタイプの製造を中止する考えを示したという。」
この要望についての受け入れが困難である
とのことで、コンニャク入りゼリーの製造中止が
決定したニュースも先日流れました。
お亡くなりになった方と、関係者の方には
深く、ご冥福をお祈りしたいと思います。
これは以前の
「J-CAST」の記事です。
「こんにゃくゼリーで11人死亡 外国で禁止なのになぜ放置
07年に入り、こんにゃく入りゼリーをのどに詰まらせ、7歳の男の子2人が死亡していた。国民生活センターが2007年5月23日こんな事実を発表した。1995年以降、11人も死亡したことになる。EU、韓国、米国ではゼリーへのこんにゃく使用をすでに禁止している。日本ではどう対応してきたのか。
同センターによると、過去にこんにゃく入りゼリーをのどに詰まらせて死亡したのは、68歳以上が3人、40歳代が1人、6歳が2人、2歳以下が3人。最近では1999年が最後だった。ほかにも死亡には至らなかったが、のどを詰まらせ病院に行き、後遺症が懸念されたケースもある。
こんにゃく入りゼリーは、一口サイズのものが1991年ごろから出回り始めた。同センターによると、現在ではほとんどが一口サイズのものだが、今回の2件の死亡事故のゼリーのサイズとメーカーは調査中だ。
「子供や高齢者は控えるべき」など8回の注意喚起
95年に1歳6カ月の男の赤ちゃんが死亡して以来、同センターはこれまでに7回の注意喚起を発表していた。「続発!一口サイズのこんにゃく入りゼリーによる死亡事故」(1996年6月)、「ソフトタイプこんにゃく入りゼリーでも窒息事故 幼児には与えない方が無難」(97年9月)など。2006年11月が直近で今回が8回だ。今回は「子供や高齢者に食べさせることを控えるべきである」とし、06年の「幼児等には与えない方が良い」より踏み込んだ。
メーカー側はこれまで、のどに詰まらせる可能性があることを伝える注意表記を目立つようにしたり、ゼリーの大きさや、通常のゼリーより硬いとされる硬さを変えるなどの対応をしてきた。しかし、従来より柔らかくしたタイプでも後に死亡者が出た。同センターは「いくら改善努力をしてきたとしても、死亡者が新たに出たという結果責任は大きい」とメーカー側の対応にいらだちを見せている。
ようやく全面禁止も含め検討
こんにゃく入りゼリーは海外へも人気が広がったが、米国などで死亡者が出たことを受け、EUは03年にゼリー菓子へのこんにゃく使用を禁じた。同じころ韓国でも同様の措置が取られた。米国でも、事実上流通しないように当局が注意を呼びかけている。
同センターは「国や業界団体と協議しながら、全面使用禁止も含め、検討する必要がある」と今回の約8年ぶりの死亡事故を重く見ている。EUが禁止措置を取った03年ごろは、日本では1999年以降死亡者ゼロが続いている時期でもあり、大きな動きにはならなかったが、今回は違うという姿勢だ。
あるメーカーの担当者によると、約8年間も死亡事故の報告がなかったことで、改善を目指す姿勢に気の緩みがあった。
別のメーカー担当者は「そのまま吸い込む食べ方に問題がある。表示で注意は呼びかけているが、最近は大きな事故がなかったことで、消費者の側も気の緩みがあったのではないか」と、まるで消費者が悪いといわんばかりのコメントをする。子供や高齢者は、食べやすい大きさに切って、よくかんで食べて欲しいとも訴えた。全面禁止措置の可能性についてきくと「メーカーの中でもゼリーの形状などの工夫を徹底する社も改善が不十分な社もある」と一律の「悪者扱い」に不満そうだった。」
とのことです。
このような以前からの指摘に対して
措置を怠った会社の責任を
今回の死亡事故で問うような
論調を多く目にしました。
また、この記事を基本として
論調をすすめている記事もありました。
ただ、この記事の内容
>EU、韓国、米国ではゼリーへのこんにゃく使用をすでに禁止している。
というところについて
EUのうち一部の国で禁止されているだけ、
アメリカの一部の州で禁止されているだけ
それをあたかも
EU全体、米国全体であるかのように表現するのは
なんらかの意図がこめられている。
と、検証をされている人もいます。
また、今回の記事について
ほかの危険な食品による同様の事故のデータと比較して
コンニャク入りゼリーの危険度を
検証されている方もいるので紹介します。
「もちは84倍危険」。GIGAZINE(10月1日)
「こんにゃくゼリー、また幼児死亡 対策取られず17人目」ということで「マンナンライフ」の「蒟蒻畑 マンゴー味」を凍らせたものを当時1歳9ヶ月だった幼児に与えたところ、死亡したとのこと。上記写真は搬送先の医師より提供された事故品の写真です。
主婦連合会事務局長である佐野真理子さんいわく「そもそも高齢者や子どもが食べてはいけないお菓子が流通していること自体おかしい」とのことですが、それならもっと窒息死の事例が多い危険な食べ物についても同様に検討すべきではないでしょうか。
というわけで、「こんにゃく入りゼリー」よりものどに詰まって死亡した件数が多い危険な食べ物を調べてみました。ベスト10は以下から。
厚生労働省:食品による窒息事故に関する研究結果等について
この調査は2008年1月から3月にかけて行われたもので、2006年1月1日からの1年間、消防本部および救命救急センターを対象として事故事例を調べたもの。なお、国民生活センターのデータによると、この期間において「こんにゃく入りゼリー」で死亡した件数は「2件」です。なので、2件よりも多いものを列挙することにします。
まず、消防調査では全部で432例あり、中身を大別すると以下のようになります。
もち:77例
ご飯(おにぎり含む):61例
パン:47例
あめ:22例
すし(食品成分表で分類できないのでその他扱い):22例
おかゆ:11例
だんご:8例
流動食(食品成分表で分類できないのでその他扱い):8例
カップ入りゼリー:8例
ゼリー:4例
しらたき:4例
次に、救命救急センターでは全部で371例あり、中身を大別すると以下のようになります。
もち:91例
パン:43例
ご飯(おにぎり含む):28例
すし(食品成分表で分類できないのでその他扱い):19例
だんご:15例
流動食(食品成分表で分類できないのでその他扱い):13例
おかゆ:11例
あめ:6例
カップ入りゼリー:3例
この両方を足した結果、明らかになった「こんにゃく入りゼリー」よりものどに詰まって死亡した件数が多い危険な食べ物ベスト10は以下の通り。意味がないような気もしますが、こんにゃく入りゼリーの2例と比較して何例かを計算し、何倍危険かも示してあります。
1位:もち(168例、「こんにゃく入りゼリー」の84倍危険)
2位:パン(90例、「こんにゃく入りゼリー」の45倍危険)
3位:ご飯(89例、「こんにゃく入りゼリー」の44.5倍危険)
4位:すし(41例、「こんにゃく入りゼリー」の20.5倍危険)
5位:あめ(28例、「こんにゃく入りゼリー」の14倍危険)
6位:だんご(23例、「こんにゃく入りゼリー」の11.5倍危険)
7位:おかゆ(22例、「こんにゃく入りゼリー」の11倍危険)
8位:流動食(21例、「こんにゃく入りゼリー」の10.5倍危険)
9位:カップ入りゼリー(11例、「こんにゃく入りゼリー」の5.5倍危険)
10位:ゼリー&しらたき(それぞれ4例、「こんにゃく入りゼリー」の2倍危険)
※こんにゃく入りゼリーの方が、ご飯などと比較して口にする割合が少ないので、「ご飯はこんにゃく入りゼリーよりもはるかに高い危険が食事のたびに付きまとっている」わけではないです。
で、堂々の1位となった「もち」ですが、窒息の原因を見てみると、もちは口にはいるときの温度は50度〜60度でやわらかいのですが、体温に近い40度になると硬くなって付着性も増加するため、窒息の要因になると推察されていることがわかります。
「こんにゃく入りゼリー」の場合、冷やして食べる食べ方が窒息の一つの要因になると推察されています。
また、窒息死全体の年齢を見ると、65歳以上の老人と1歳〜4歳の乳幼児が多かったとのことなので、それらの年齢の人についてはそもそも窒息しやすいという認識を高めていく必要性があるわけです。
主婦連合会事務局長である佐野真理子さんの「そもそも高齢者や子どもが食べてはいけないお菓子が流通していること自体おかしい」という発言はおそらくこういったデータをよく知らなかったがゆえに引き起こされたものです。
つまり、「65歳以上の老人と1歳〜4歳の乳幼児にもち・パン・ご飯・すし・あめ・だんご・おかゆ・流動食・カップ入りゼリー・ゼリー・しらたきを食べさせると窒息死する可能性が高い」ということをより周知徹底することが先決であり、「マンナンライフ」に圧力をかけて「蒟蒻畑」を発売禁止にするのはお門違いです。「こんにゃく入りゼリー」を発売禁止にしても何も問題は解決しません。
なお、「こんにゃく入りゼリー」がことあるごとに叩かれて、「もち」などがあまり問題視されないのは、その食品が登場してからの歴史の違いにも原因があると考えられます。「正月に雑煮のもちをのどにつまらせて死亡」という黄金パターンのように、危険性がまだまだ周知されていないためであると推測されます。そのため、「こんにゃく入りゼリー」についてメーカーができることは、まさに地道な周知徹底作戦だけだと思われます。
なるほど
ちなみに、今回問題となったゼリーの外袋には
「警告
お子様や高齢者の方は、のどに詰まるおそれがありますので、食べないでください。」
と書かれているそうですが…
今まで、いろいろな記事を
可能な限り公平な視点をこころがけ
見てみたのですが
今回のコンニャク入りゼリーは
会社は「報告もれ」などのミスこそあれ
担当大臣までが、どのような意図を持って
発言されたのかはわかりませんが
どちらかというと、危険防止という観点よりは
スケープゴート的な役割を
背負わされてしまったみたいというのが
僕の今のところの感想です。
あと、冒頭に紹介した毎日新聞の記事ですが
「こんにゃく加工品メーカー「マンナンライフ」(本社・群馬県)は7日、男児の窒息死事故を受け、ミニカップ入りこんにゃくゼリー「蒟蒻(こんにゃく)畑」の製造中止を決めたが、他メーカーにはこうした動きは広がっていない。」
と、あるところに、
あたかも毎日新聞が製造中止をすることを
是としているように認識できて
少し違うのでは?と
前出の「J−CAST」の記事を読んだときと
同じ質の違和感を
持ってしまったのですが…。
認識違いなどありましたら
ご教示ください。
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