ダメ人間という言葉に惹かれて

昨日に続いて、最近読んだ本の紹介です。

定金伸治・乙一・松原真琴 著
「とるこ日記 〜“ダメ人間”作家トリオの脱力旅行記〜」
集英社 刊

タイトルの通り、定金さん、乙さん、松原さんの三人で
トルコへ行く、ま、珍道中記です。


帯にはさんざんネガティブなことが書いてあったし
書評にも、同様なことが書かれていた記憶があったのですが
そんな先入観で読むと、存外まっとうな旅行記で
逆にビックリ。

作家ならではの洞察力が面白いところもありましたし
むしろ、芸といっても良い「ダメ人間」ぶり
(だって、ミステリーの気鋭、才気あふれる
乙一さんのこの本での呼称は
「ミスター湿ったシャツ」ですから…
…その理由は本書を読んで下さい)
にもクスっとしてしまいます。


でも、

思えば書評では「深夜特急」のような内面の変化が
一切ないのがいさぎよい、と書かれていたような。
確かに、旅行先でいろいろ感動したりの連続であったり
価値観が揺すぶられるような体験をしたとしても
人間の本質というのはそうそう変化しません。
ま、私がそのような体験をしていないだけという
話もありますが…

乙一氏の
「海外へ来たからといって内面の変化は起こらず
日本にいたときと同じ調子だった」
の一文に集約されるような気が。
(この後、氏はゲームボーイアドバンスなどをしているのですが…)
で、文末にも「もう二度と行かない」とか「思い出したこともない」
などと書いているのですが、

そう言っているわりにはちゃんと観光もしているし、
その都度それなりに感動をしたり
さまざまな感想を持ったりしている
ということで、
そういうある意味ギャップも面白かったです。


総評すると

「自分探し」と称して、海外へ行ったり
海外へいけば何か大きな変化があるかもと
期待をしている人達へ
冷や水をかけるという意味でも面白い本でした。

にしても、左半分が定金さんの文章に
右側で乙サンと、松原さんがツっこみを入れるという
装丁が
慣れるまで若干読みにくかったのが
難といえば難かな。

ま、機会があれば。



明日は久々の生放送です。
うー、きんちょーするー。

ってことで、午前中は以前こちらのブログで書いた通り
高校野球を見て、
そのアシでスタジオ入りします。

よろしければ、メールなどいただけると有難いです。

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