苦労は買ってでも…

人の苦労している姿は、
それが無意味なモノであればあるほど
滑稽にうつることがあります。


先日天人峡温泉天人閣へいって、
「昭和か!」とツっこみを入れたくなるようなポスターを見つけた
なんて話しを当ブログでサラしましたが、

そんな古いポスターにすら癒しを求める状況も
世の中には起きうるのです。


そんな状況に出あえるのが、先日読んだ

「あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します」
菅野彰×立花実枝子 新書館
です。

内容は、菅野・立花コンビ(+同行者)が
タイトル通り、生きてるか死んでるかわからない店へ行くのですが




ほとんどが死んでる店です。


どれくらい死んでるかというと


サービスと称して賞味期限を大幅に過ぎたものを出すお店とか
そもそも使っている油が妙な匂いのする店とか
店内や座敷に乱雑に私物がおいてあって、ほじくるとトランクスが出てくる店とか
家屋の三方を壁でおおって、ビル風にしていろいろごまかしている店とか


常軌を逸していて、よく営業停止にならんなというお店が
これでもか、これでもかという感じででてきまして

それを描写する菅野さんの文も立花さんの4コママンガやイラストも
抱腹絶倒ものです。

だって、お店いったあと、古い油や賞味期限切れの食品にヤられて
本気でブーたれて、お互いに悪口雑言の限りを尽くすにとどまらず
時と場合によっては、
嘔吐したりしてるんですよ、この二人。

しかも、頼まれてもいないのに、
「注文したメニューは完食する」
なんて自分ルールを作ったりして

しかも、取材の後半には味覚がマヒしてきたせいか
「結構イケる」などとのたまったあげく
同行者の声優岩田光央氏をキレさせたりして

もう、そのいちいちが面白すぎです。

その取材中、ヘンで、一歩間違えば命に別状がありそうな食べ物とか
店の雰囲気とかにヤられている時に、癒しとなっているのが
店の片隅で微笑む「黒木瞳」だったり「甲斐智恵美」だったりという
古ポスターだったりするのですよ。

これは、面白〜い。

書店で見たら購入することをオススメします。


でも、これを面白がる感覚ってなんかと似ているな
と考えたところ、

先々日当ブログで紹介した
「鉄子の旅」 (作 菊池直恵 旅の案内人 横見浩彦)
の面白さに通じるんだろうなぁと思いました。

横見さんは、日本中の鉄道全線に乗ったのにとどまらず
一万駅近くある、ニッポン中の全ての駅を踏破した
偉大なる鉄道マニアなのです。

バイトをしてお金をためては旅行に出て、
駅を踏破するという生活を繰り返したあまり

フリー切符極限まで有効利用しようとする
鉄道が走っている時間はとりあえず鉄道に乗らないと気がすまない
宿泊費がないときは駅で寝る「駅寝」をして
しかも立派な駅を見ると「駅寝したい」などとのたまう。
食べ物がないときは食パンと牛乳とかで過ごす

といった習慣が、すっかりしみ込んでしまった人です。


そんな自分的には常識と考えている
自分ルールに基づいてつくられた無茶な鉄道旅を
同行のマンガ家キクチさんらにも強要して
キクチさんらをあきれさせることしばしば。

しかも横見さんは、思ったことをすべて口にしてしまうという
ステキな44歳。

そんな横見さんの企画なり、人柄なりに
いちいちツッコミをいれるキクチさんという
ドタバタの合間に垣間見ることが出来る
鉄道旅行の良さや、鉄道へのコダワリが
すごくいいバランスで作品として昇華しています。


以前もこのブログで書いたのですが、
僕がこのマンガを知るきっかけになったのが

横見さんの無茶に、辛辣なツッコミを入れるキクチさんという構図が
ふじやん、こと藤村Dの持ってきた企画に
「バカじゃないの」とキレる大泉さんという、
「水曜どうでしょう」に似ていると、朝日新聞に書かれた
南信長さんの「コミック評」で

鉄道も、どうでしょうも好きなので
読んだら案の定ハマったというわけです。


しかも、僕は昨年4月に「ふるさと銀河線」のお別れ運転に行ったのですが
その時に、本人を何度も何度も目撃してしまいました。

僕がレールクイーン(横見さんの造語で鉄道が好きでカワイイ女の子のこと)
になれそうな容姿の女の子だったら、
間違いなく「ヨコ様」と言って声をかけたのですけど…。


だから最終回の最後のセリフ
「気がつくと横見さんはあなたのとなりにいるかもしれません
マジで」
というところにはシンミリする場所なのですが
思わず吹き出してしまいました。


閑話休題


ま、「あなたの町の〜」のドタバタ感も
「どうでしょう」に通じるモノがあります。

「どうでしょう」が好きな人なら
なおさらハマるんじゃないかな。


ちなみに「どうでしょう」は、新作も流石の出来でした。

どうでしょう班は「一生どうでしょうします」と言ってますから
年一とかでいいから「鉄子」も
企画を続けてくれないかな〜

今月号の月刊「IKKI」の掲載作
(横見さん・キクチさん・編集ウエムラさんのレギュラーメンバーと
小説新潮との共同企画ということで、
週刊新潮の編集者の方とエッセイスト酒井順子さんが
横見さんの企画で旅行をするという内容。)
も、ひさびさに腹抱えて笑いましたし。
(ウツラウツラしている酒井さんを見るや「寝ないで!」といって
窓を開けて冷気を車内に入れるところなんて爆笑ですよ。)
相互乗り入れしている「小説新潮」の酒井順子さんのエッセーも
楽しく読むことが出来ましたしね。

4月からはアニメ化されるんですけれど
北海道では見られなさそうだしな〜。

どうしましょうか。

ちなみに、私、「鉄子〜」は、全巻持っているにもかかわらず
キクチさんの書き下ろし駅弁地図がほしいばっかりに
「鉄子の旅 全巻入りボックス」を購入してしまいました。


FURANO History Factory (F.H.F.フラノヒストリーファクトリー)
コールサインJOZZ1AS-FMFM  周波数77.1MHz
北海道富良野市とその周辺で聴くことが出来る
コミュニティーFM局「ラジオふらの」の
毎週月曜日午後四時から(再放送は日曜日午後六時から)オンエアー中

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Author:イトー×ani:歴史の旅のナビゲーターを自称


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