先日、石北本線の今年度いっぱいで営業をやめてしまう
上白滝、下白滝、旧白滝、金華の4駅を訪れることができましたので、そんなレポートです。

朝4時30分起床。身づくろいとか準備をして、
この日お世話になっている旭川の宿を朝の5時15分に出ます。
その足で買い物公園にある某M屋で朝定食を食べてから白滝にむけて車を走らせます。
峠の天気とか、この日は1時間ばかし歩くのでBGMは、HBCラジオやNHKラジオです。
天気予報には敏感になります。

旭川北インターから高速に乗り、その後高規格道路に乗り換えて
奥白滝インターを目指します。走るにつれ次第に濃くなる紅葉の色合いですし
上川層雲峡を越えたら、気温も心配になりますが、中越や上越のトンネルの中で
気温は9℃ってことで、夏タイヤでもオッケーということで一安心。

そのまま、奥白滝インターで高規格道路を降りて遠軽国道を10分ほど走れば
ちょっとした集落に出ます。お店もありますが、そこに「上白滝駅前線」という表示があります。
その道路の左手奥に上白滝駅が見えてきます。

HBCラジオの「山ガール温泉ガール」の番組中に駅に到着。
人影がないので、番組を最後まで聞いてから車を降ります。

上白滝駅は、上りも下りも1日1本しかない駅です。
停車するのは下りが7時04分の遠軽行き4621D、上りが17時08分の旭川行き4626D。
たったこれだけです。
2001(平成13)年6月末までは、この駅の上川寄りに「奥白滝駅」「中越駅」「天幕駅」の3駅が並んで、
どれも‘1日1往復しか列車が列車が止まらない駅として鉄道ファンには知られていました。
現在は石北本線に一つだけ残った‘始発列車が最終列車’の駅。
それも来年3月のダイヤ改正で長い歴史に幕を閉じようとしています。

だから、白滝シリーズをめぐると考えたときは、上白滝駅に車を置いて、
遠軽方面の始発に乗って、そして、上川方面の最終で降りようと考えたのでした。

そうでなければ、夕方の列車で下車して駅寝をするか、
白滝駅から1時間の距離を歩くかのどちらか。
さすがに、この年で駅寝はキツいです。

外から見ると、まざまな人が言及していますが、こげ茶色の木張りも堂々とした立派な駅です。
私が遠軽に住んでいるときは、始発とか終着の列車もあったような
そんな往時をしのぶかのごとく、閉鎖されている駅員の執務室は広々としている感じです。
それもそのはず、入り口や窓はアルミサッシになってて屋根もトタンで葺かれていますが、
それ以外は昭和6年の開業当時のものだそうです。

この色合い。そうでなければ出ないですよね。
紺地に白で「上白滝駅」と書かれた入り口からアルミサッシのドアを横開きして
中へ入ると、待合室も広々としています。青く塗られた木のベンチも
茶色く味のある形のベンチもいい感じ。
しかも、地元の人によって手入れされている感じできれいですし、花も飾られています。

駅ノートとかもおかれていますし、さらにびっくりするのは駅文庫があります。
しかも、ラインナップが、あずまんが大王の1巻とか、×ペケの1巻とか
竹本泉さんの、トゥインクルスターのんのんじーの1巻 とか、
小箱とたんさんの、スケッチブック の1巻とか微妙にラインナップがマニアックで、
親近感が持てます。

そんなことに関心したり、駅ノートにあれこれ書いているうちに、
時間は7時をまわりましたので、ホームに出て、一通りあちこち見ます。
改めて構内もそれなりの広さで、まだ、ここが3月に廃駅になるという実感がわきません。
そんな感じで待つことしばしで、ホームの前の線路が軽快な音を立てます。


いよいよ到着したのが、7時04分発 上川発遠軽行き4621Dです。
乗ろうとしたら、デカいカメラを持った人が降りてきます。
その人をやり過ごした後に、列車に乗り込みます。
きたキハ40の車両は予想に反して2両編成。
僕が乗った車両には誰もいませんでしたが、念のためお隣の車両に行ったら
こちらも誰もいませんでした。貸切です。

思えば、始発駅の上川から上白滝までも、僕とすれ違った人のみを乗せての運転。
そして、上白滝からは僕だけを乗せて運転。
なんとも贅沢です。

その後白滝駅から3人ほどお客さんが乗ってきます。
一人は背中に「遠軽高校」と書かれたウインドブレーカーを着ていますし
残りの2人も高校生風です。

そんな4人だけ乗せたキハ40はゴトゴトと遠軽目指して走ります。
途中で車窓から見える湧別川は、茶色く逆巻く濁流がうねっています。
さすが、前日まで氾濫注意情報が出ていた川です。
台風からかわった低気圧が早くに抜けてくれてよかったなぁ、と感謝しつつ
川の流れを楽しみます。

その後丸瀬布駅で、さらに高校生風が5人くらい乗り込んできて、
車内は9人。僕以外は全員若者です。
学生服を着て、単語帳を見ている人もいます。今日、模試だったりするのかな。

そして瀬戸瀬駅を経てからは、久々の列車から見る遠軽です。
ああ、瞰望岩もみえてきます。

そんな感じで遠軽に定時の7時52分に到着。乗っていた人は全員降ります。
僕は、車両を切り離したあとに、このまま4659D網走行きになる1両の車両に
乗っていますが、運転手さんに声をかけられます。
「どちらに行かれるんですか」「金華まで」「これ8時40分発ですよ」「はい、知ってます」
と、ここまではよかったのですが、
「だいぶ前に出た始発列車が、定紋で峠のぼらなくて、生田原に戻ってきていて、
再開が未定なんです。」

ええええ????

一回車両の外に出て、遠軽の駅舎に行きます。すると、オホーツク2号を待っている
人たちが列を作っています。
駅でも要領を得ない模様。

私のこの日の宿は北見で、翌日は帯広。最悪のケースとして、金華だけ翌日に回して
などと考えつつも続報を待ったり、かつて、名寄本線が出ていた
0番線ホームを見たりして時間をつぶしますが、無事に定紋峠を下り列車が越えたみたいで、
遠軽発8時09分のオホーツク2号が40分の遅れで遠軽駅に到着し出発。
その直後に下りの網走行きも出るということ。

そこで、再び列車に戻って、座席に腰を下ろします。

その直後50分ごろということで、定時から10分遅れで、遠軽駅発。
あーよかった。この後、大きな遅れがなければ、無事行程はこなせそうです。

ただ、「生田原まではとりあえずいきますが、その先はわかりません」などといいます。
安国、生野、生田原までは順調に進みまして、この先はいかに、
と思いましたが、結構あっさりと出発。

ここから定紋峠にかかりますが、心なしかゆっくりはしっています。
そのおかげで、紅葉がすすむ峠のさまを堪能をしたり、
定紋信号所のスイッチバックとスノーシェードを組み合わせた
ここならではの独特な構造の妙を十分味わうことができました。

ケガの巧妙とはこのことです。

金華には5分遅れの9時28分に到着。
降りたのは、私を含めて5人ほど。それぞれ同好の士のようです。
金華駅は、現在も始発の列車もあります。だからの、土のホーム二本の堂々とした駅です。
このホームが紅葉に沈む感じが芸術的です。
峠のふもとにあって、紅葉に沈む感じのホームといえば、
先日廃線になってしまった江差線の神明駅が思い出されますが
そちらと明らかに違うのは、ホームの本数や、駅構内の広さととも
駅舎が立派なことですし、プラスティックっぽい椅子がどこか70年代モダン。

さらにチッキ台とかもありまして、改札などは板で覆われていますが、
往時の人がいたときをしのばせてくれます。
駅ノートは地元の人が設置してくれたみたいです。
駅名表が一枚木に堂々と墨書されたものってのもポイント高いです。

ただ、駅の入り口から見える景色は、ほぼ廃墟。
国道沿いにあるということで、そんなに目立ちませんが、味わいがあります、
ちなみに、その国道方面に出れば、定紋トンネルの工事殉職者の追悼碑がありますが、
今回はそんなに時間もないので、こちらはパス。

駅に戻ってホーム近辺をアチコチ見ることしばしで、
快速「きたみ」旭川行き3582Dが到着です。
金華は、快速も止まるし、始発列車もあるのに廃止なんですね。

あああ

ちなみに、ここのお隣の西留辺蘂駅は留辺蕊高校の最寄り駅ですが、
折り返しの設備がないので、金華折り返しの列車が留辺蕊折り返しになると
留辺蕊高校の生徒は不便になるけど、どうなるんだろう、などと考えつつ、
「きたみ」のクロスシートに腰を沈めます。

行きはたどり着くまで不安でしたが、帰りは時間的余裕があるので
安心して車窓を楽しむことができます。

ということで、再び定紋信号所の威容を味わってから
峠の紅葉に、生田原のくらさんの建物
生野駅のかつてバスがあったところなど、見所を全部堪能してから
遠軽に10時18分に到着。

ここでいったん下車して、久々の遠軽の町をぶらつきます。

プラコから計文堂までの国道沿いの道とか、そこに併走する
岩見通りとかゆうあい通りを堪能。ああ、15年以上ぶりです。
ここで、どれだけ飲んだくれてふらふらしたことか。

そんなフラッシュバックがありので1時間以上ノスタルジーに浸りながら
徘徊したところで空腹になったので、チロルで「ピザ風スパゲティー」をいただきます。

あー、これも15年以上ぶりですが、変わらないです。
アツアツの鉄板の上で、細目のパスタがクリスピーになっていますし、
ベースの濃いドミグラソースのこくある味わいとさわやかさ
さらに上でとろっとしているチーズの組み合わせは、
こちらならではの味わい。

しかも時間がたつうちに、チーズもカリっとしてきます。そんな変化を味わうこともできる
ありそうでないのが、チロルのピザ風スパゲティーなのです。

ということで、このあとの行程も考えて少し長めにビバーク。
そして改めて遠軽駅に戻ります。

そこで下りのオホーツク3号を見送ったあとに
13時28分 白滝行き 4624Dに乗り込みます。

ここで向かうのが、旧白滝駅。
下白滝か旧白滝で降りて、歩いて隣の駅まで行くと
次の列車まで1時間弱待ち。そこできた列車に乗ると
それが上白滝行きのぼりの始発で最終です。

そこで、下白滝から旧白滝に歩くか、旧白滝から下白滝に歩くかという
2つのコースが選択できますが、
一に、列車で少しだけ多く車窓を楽しむことができる。
二に、ゆったりとくつろぐことが出来る駅が下白滝のほうが広い
三に、旧白滝から下白滝のほうが、微妙に標高が低い

という理由から、いったん旧白滝まで列車に乗って、
そこで降りて、そこから下白滝まで歩くコースを選択。

下白滝駅では3人降りて、5人乗ってきました。さすが三連休の初日
白滝シリーズめぐりをしている人も少なくないみたいです。
そして、14時07分に旧白滝駅に到着。
ここでは僕以外に8人降りました。

ここは、一面の土のホームに路線は一本。その上にぽつんとある板張りの
小屋のようなかわいらしい駅舎です。
北海道でこの手の駅はたいてい貨車駅になるのですが、なっていない稀有な例です。

中に入ると、小さいながらも味わいのある使いこまれた木のつくりがいい感じ。
壁の木の板とかしっかりとした木作りのベンチなどが年季を感じさせてくれます。
こちらは昭和22年開業ですが、その当時のものかなぁ、などと考えながら
張られた時刻表を見ると、網走方面の下り列車は朝の一本のみ。
上川方面ののぼりは夕方を中心に三本と、偏ったダイヤです。
そんな小さく古い駅とはいえ、こちらもしっかりと地元の人によって
手入れされています。そんな感じもいいです。

写真をとったり、駅ノートを読んだりあれこれ書いたりしまして、一心地つきました。

周囲をみると、ここもほとんど民家は見えませんし、それが味になっています。
こちら、もとは仮乗降場でして、北海道の仮乗降場というと、板で出来たホームが多いですが、
こちらはしっかりとした土のホームです。ここもいい感じです。

と、一通りすることもしましたし、次の列車は2時間45分後。
ということで下白滝まで歩きます。

と歩き出すと、僕以外にも5人くらい下白滝駅を目指して、
遠軽国道こと国道333号線を歩き出しました。すごい。というか
考えていることは同じです。しかも、この人たちって全員、金華駅にもいたぞ。
そこまで一緒の行程ですか。

と声こそかけませんでしたが、ひそかな連帯感を感じつつ
とことこと歩きますが、この日が、風こそ強いものの歩き出す時間が
いい天気なので、助かります。とはいえ、直前に軽く降った通り雨のせいか
視界に虹が入ります。これは幸先がいいです。

歩いていっても、風の音と、たまに走る車の音と
ごうごうと流れる川の音しかしません。気持ちいいです。
道端には何キロにもわたって数十枚ものCDが断続的に捨てられていて
ここにどんなストーリーがあったのか、などと考えるのも楽しいもの。

僕の職場に、歩くのを趣味にしていて、国道五号線をつぎはぎながら全部歩いたのをはじめ、
旭川~稚内間なども歩いている同僚がいますが、
そんな気分もよくわかる、ハマりそうなウォーキングです。

しかもこの日は前々日にオホーツク海に抜けた低気圧の影響が風が強かったのですが、
それが追い風だったので、背中を押してくれて快適に歩けます。

白滝発祥の地で、逆巻く勢いの湧別川を見たり、
紅葉と川と鉄路がきれいなので、写真をとったりしますが、
ここで、下白滝から旧白滝を目指して歩く人たちとすれちがいます。
さっき、列車から降りた人たちです。同じようなこと考えているんですね。

そして、白滝発祥の地から軽く上り坂になりますが、そこを越えると
下白滝駅前の牧場が見えてきます。
そんなことを考えながら、約4キロ強を50分程度で完歩。
国道から下白滝に向かう細い道を歩くと、
左手に牧場を経営されているレンガ色のお家と、牧場がありまして
右手には背の高い草むらに沈む廃屋があります。
そして、こちらの番犬でしょうか、大きめの犬がお出迎え。
ただ、この犬、吼えるでもじゃれつくでもなく
淡々と歩いている感じです。

そして駅の近くで左側を見ると、100を越える大量の牛が入っている小さい箱が
整然と並んでいます。これも珍しい飼育方法で、ここでしか見たことないです。
遠軽に住んでいた知人は、ドナドナ箱なんで呼んでいたなぁ。

そんなことを考えながら駅に到着。
上白滝ほどではないですが、こちらも堂々とした駅です。
土のホームは2面線路は2本。
駅舎はかつて有人だったことを示すかのように
半分はつぶれています。

待合室の切符売り場とかチッキ台とおぼわしきところは、
上白滝や金華同様、木の板でふさがれていますが
ホーム側にまわると、カーテンごしに中の様子がうかがえます。
こちらも整理されているので、保線の人とがが使われているのでしょう。

駅舎は外見が昭和4年に開業した当時のものと思われます。
入り口や窓とかはアルミサッシになっているのは上白滝と同じです。
ホームや駅舎や舎内の写真をあらかたとって、満足して、
駅ノートなどを書いていると、オホーツク6号がやってきたので写真をとるために外に出ます。

再びもどって駅舎内で過ごしていると、
車で次から次へと人が訪れてきて、写真をとったりしています。
こちらも、網走方面下りが午前7時台に一本だけ、
上川方面のぼりが午後に三本だけという難易度が高いダイヤに加えて、
国道のすぐ横に駅があるので車が便利です。
見ると、「わ」ナンバーの車も少なくないです。

そんな感じで、気がつくと時間は16時40分過ぎ。
下り快速きたみが手前のホームに入ってきます。
「きたみ」の停車駅ではありませんが、上り列車の待ち合わせで停車。
そんなのも写真に収めていると、目的の16時46分発、旭川行き4626Dが
入ってきますので乗車。ここから乗った人は5人でした。

遠軽の高校生とかが下校のために使う列車ですが、前から乗っている人とあわせて
九人ほど。年令層はやや高め
しかも、僕にとって、この日三回目の旧白滝に着くと、
一斉にカメラを構えて写真を取り出します。
っていうか、乗っている人、ほとんどが同好の士です。

旧白滝では白滝発祥の地ですれ違った人も乗ってきたりして、
一日こういう駅めぐりをしていると、もう顔なじみというか、
声こそはかけませんでしたが、なんか連帯感があります。

車窓の色がだんだんなくなってきます。秋の日はつるべ落としの言葉とおり、
白滝を過ぎたら、もう夕方も深い感じになっています。

そして、本日のゴール地点である、上白滝に到着。
朝7時04分にスタートして以来、10時間ぶりに帰ってまいりました。

この時上白滝から乗った人が一人、降りた人は私を入れて3人。
私は改めて去り行く列車や夕暮れの駅舎を写真にとったり、
駅ノートにあれこれ書いていたので最後に駅舎を出ましたが、
ほかの2人はもうすでに姿も見られませんでした。

白滝まで歩いているのか、と国道を車で走っているときも注意してみたのですが、
それ風の人はいなかったのです。あの2人はどこへいったのかな?

そんなことを感じながらも、同僚に頼まれた白楊社の缶詰を買ったり、
「いとしの大衆食堂 北の味わい32店」に出てきた、留辺蕊のすずや食堂さんで
モツラーメンに舌鼓を打ったりしながら、大満足で
北見にとった宿へと向かったのでした。

ちなみに、この時乗った旭川行き4626Dは、上白滝~奥白滝信号所の間で
空転が発生して、白滝まで引き返したそうです。その後、遅れはなくなったみたいなので
事なきを得たようですが、朝の定紋峠といい、空転が多いですね、


この1日4駅まわったことで、なんか火がついたので、
近いうちに、このカテゴリーの駅で一番の難物である
花咲駅などに行って来たいと思います。そんなレポートは
またこのブログで書きたいと思います。

それでは(´・ω・)ノシ
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