JRダイヤ改正関係で、週末は鉄道ニュースが相次ぎました。
トワイライトエクスプレスの廃止、北斗星の定期運行の休止
北陸新幹線の長野~金沢間の開通など。
さみしいものから、華やかなものまでいろいろです。

北海道では、トワイライトエクスプレス、北斗星の定期運行以外にも
3月一杯で消えるものがあります。

それが、スーパー宗谷、オホーツクでの客室乗務員による車内サービスです。

すでに1月からはスーパーとかちでのサービスが廃止されていましたが、
それに続く措置です。
また、おおぞら、北斗でも一部でサービス中止です。
寂しくなりますが、この影響でなくなるものがあります。

それが、遠軽駅のかにめしです。

2月に北海道新聞の記事を見て、思わず、ワタシが以前遠軽に住んでいたときの
知人に連絡をしてしまったほどです。

遠軽のかにめしを作っている、岡村べんとう屋さんは、
昭和初期に創業し、約50年前からオホーツク海産の毛ガニを使った
かにめしの販売を同駅で始めて以来、地元の人や観光客に親しまれていました。
JR北海道によると、2013年度の売り上げ個数は、全部で24種類ある車内販売用の駅弁のうち
2位だそうです。
ピーク時では1日百個以上納品したりと人気のメニューです。

そしてこちら遠軽駅での立ち売りもしていますが、
売り上げの九割がオホーツクの車内販売によるもの。
「車内販売がないと経営が成り立たない。年もとったので閉店を決めました」
と、岡村べんとう屋の4代目店主、岡村邦代さん(65)は語ったそうです。

こちら2011年10月に、火災で全焼し、営業を停止し、
その時も閉店を覚悟したそうですが、全国の駅弁ファンなどの激励などで
「かにめしを待っている」と再開を決意し、復活をしたという経緯もあります。
畏友p氏も「火事にも負けずに復活したのになぁ」と残念がっています。

こんなときに、僕にできることは、かにめしを食べに行くことだけです。
というか、食べられなくなるのなら、是非一回は食べなければ!!

ということで、オホーツクを目指しました。


13日〔金〕、仕事を終えてから、17時18分発のニセコバスで小樽へ。
小樽で19時04分のエアポート194号で札幌へ。
まずは、腹ごしらえをするのと、バス乗り場の下見を兼ねて、
大通りの中央バスターミナルーへ向かいます。
大通り近辺には、バスセンターと、中央バス札幌ターミナルが
北電ビルをはさんであるので、やや紛らわしいです。

中央バスターミナルで乗り場を確認して向かったのが、地下食堂です。
こちらは、札幌で何箇所か見ることができる、
古き良き時代が残る、昭和な飲食街です。
こちらに寄ったのは、ここからバスに乗って網走に移動をするからというのもあるのですが、
「いとしの大衆食堂~北の味わい32店」
文・北室 かず子/写真・田渕 立幸 北海道新聞社 に乗っていた
お店に行くためでもあります。

こちらは、当ブログで何度となく紹介していますが、
北海道内の味わいがある食堂を32軒紹介した本で、
味わいのある文章といい、オイシさやお店の人の真剣さが伝わる写真といい
読むと、全部のお店を訪れなければ気が済まなくなる一冊です。

こちらに乗っていた一軒が、地下食堂の「いっぴん定食 藤」さん。
よい機会なので向かいました。

バスターミナルの入り口から階段を地下へ降りていくと、
にぎやかな声がします。
時間は夜8時をまわった時間ところということで、会社帰りの人がメートルをあげています。
いい雰囲気です。

中で盛り上がっているので、気になるお店が何軒かありましたが
やりすごして奥へ行くと、ありました。
この入り口。本で何度も見ました。

中へ入ると、カウンターとテーブルが3つ。
カウンター席に腰をおろすと、お店の方が
「ご飯ものできませんよ」とのこと。
「あ、いいですよ。なら、レバニラ炒めと、生中」と私。
すると、お店の方が、中華なべにむかいます。
僕の目の前には「いとしの大衆食堂」にも出てきた
ゲンシレンジ〔一斗缶の上下をくりぬいて火力の強いレンジの上に乗せたもの〕
が大判鶏を焼いています。
ビールを飲みながら厨房を見ると、中華なべが盛大に炎を巻き上げています。
調理をされている方よりも高くあがる炎を見るとたぎります。
あああ、いいなぁ。こうやって、炎の技で美味しくなるレバニラです。

同時に熱されている鉄板にのせられて、生卵を割りいれられて完成。
アツアツのところをいただきますと、
ニラのシャキシャキさとニラ自体がもっている味わいの濃さもいいですし、
玉ねぎの甘さに引き立てられます。ああ、ニラの味がいいなぁ。
さらに、レバーも素材の良さがよくわかりますし、口の中でもろっとするのがいいです。
高温で調理されているせいで、血あいっぽい独特の味わいが
美味しさに昇華しているところが、たまりません。

濃いニラの味わいと甘い玉ねぎと、レバの味。
そして、肉食の本能を満足させてくれる味わいに大満足。
最後に、にらの緑とのコントラストが美しい、きれいな黄色の卵をとろっとすると、
ニラレバのあじわいを、まろやかに、そして濃い形で、うまくまとめてくれます。
ああ、いいなぁ。

半分くらい食べだすと、ゲンシレンジがあきました。なら僕もお願いしましょう。
と、大判鶏塩焼きをオーダー。

バチバチと脂がはぜる音がいいです。
遠いところから強い炎で煽るのがうまさの秘訣。
皮は、サクサクパリパリっと軽やか。脂が抜けてさらに香ばしくなっています。
そして、中からはたっぷりの肉滴。肉自体の淡白ながらもしっかりとした
滋味あふれる味わいがたまりません。
この表面のサク、中からジュワっ という組み合わせが最高です。

お店の方は終始常連さんと楽しそうにお話をしていますし、
テーブル席に座っている人にも楽しそうに声をかけています。

いい雰囲気です。

僕もビール二杯でほろ酔い気分。いい感じでお金を払うと
「どこ、帰るの?」「あ、網走へ」「そ、気をつけてね」などといわれました。
いいお店でした。
次は昼に来てカレーでも食べましょう。

と、お店をあとにしたのが8時30分。
その後、とらのあなを閉店までシバいたり、〔とらのあなの閉店までいたのは初めてです〕
ネットカフェで時間をつぶしてから、23時20分に再びバスターミナルへ。

網走行きのドリーミントオホーツク号に乗り込みます。
この日は乗車人員が多かったということで、2号車体制。
ワタシは2号車の8番席に座ります。
夜行バスならではの、3列独立シートの中央列。
タイヤからも近くないので、やすらかに寝られそうです。

23時40分にバスは定時に発車。後ろの人がいないということで、
リクライニングを最初から遠慮なく、目いっぱい倒して、いすの柔らかさを味わっているうちに、
気がついたら高速に入る前にオちていました。

時間が経過して、いったん明かりがついたので目が覚めたのが、北見。
夜行バスに乗っていると、たいてい夜中に目が覚めるのに、
この日そこまで完全に熟睡をしていました。
あと、ケツのニクが取れる夢とかは見ませんでした。

北見では、1/3くらいの人がおりるようです。
そして、そこで再びおちて、気がつくと、美幌も女満別も通過した様子。
運転席のカーテンが開かれて車窓の左側には網走湖が見えます。
白鳥が泳いでいるのも風情あります。

久々の網走です。

バスは定時より早く、網走駅前に到着。
2年ぶりくらいの網走です。でもそのときは車だったので、
バスで入るのは、本当に久々です。
前回着たときにお世話になった宿を見ながら、駅前のローソンで
スポーツ新聞や「食の軍師」のドラマ化情報が載っている「漫画ゴラク」などを購入して、
網走駅へ行きます。

駅で切符を購入し、待合室でつけっぱなしのNHKテレビを見ますと、
おりしも、「おはよう日本」で、北陸新幹線が走り出す様子を
ライブで中継しています。

鉄道好きの近田アナもどこかうれしそうです。

こうやって新しくできるものもあり、
その反面でなくなるものもあるんだなぁ、とちょっとしみじみしたりして、

ホームに特急オホーツク2号が入線してきて、改札がはじまったので、ホームへ入って車内へ。
2号車の窓際の席がキープできました。よかったよかった。

オホーツクは6時23分の定時に出発。周囲はすっかり明るくなっています。
行きも見ましたが、網走湖が網走川になって氷が張っていないところでは、
白鳥などの水鳥が優雅に泳いでいる様子を見ます。
車だとなかなかしっかりと見ることできない、列車ならではの楽しみです。

その後、ワカサギつりのテントを見たり、湖畔の温泉などを見ながら
列車はどんどん進んでいきまして、
女満別のあたりで、客室乗務員のかたが来ました。

キタキタ。

私は、ここで、かにめしと、サッポロクラッシックを注文します。

北見までに客室乗務員の方に注文をすると、
岡村べんとう屋さんが特急の到着時に乗務員に弁当を手渡し、
客室乗務員が予約客の席まで届けてくれるのです。

美幌、北見と過ぎると、乗っている人も増えてきます。

今から15年前まで、遠軽に住んでいて、ここらへんは車で走り回ったので、
車窓もなつかしいです。

常紋トンネルの前のお地蔵さんと、トンネルの中で軽く手をさわせたり
直前の信号所の建物をしっかり見たり、
生野駅の待合室がわりのバスがない様子を見たりしていると、列車は一時遠軽へ。
JRでくるのは何年ぶりでしょうか。
駅に着く前に、気が早い人が、座席をひっくり返しています。

ワタシは車窓から見える瞰望岩の威容や、懐かしい遠軽市街の景色を味わっていると、駅へ到着。
駅の前でたくさんの若者が手を振っています。
列車にラグビーバッグを持った高校生が何人も乗っていたので、出迎えですかね。

そんなことを考えながら、8時7分に遠軽駅着。
座席を反転。これもオホーツクならではの楽しみです。

そして、列車は向きを変えて札幌をめざします。
おや。さっきの若者がまだ手を振っています。
なんだか、いい感じです

そして、しばらくすると、さきほどおべんとうをお願いした客室乗務員のお姉さんが
袋に入れたかにめしを持ってきてくれます。
あわせてオーダーしたサッポロクラッシックも一緒です。

きましたきました。
お金を払って、お弁当とビールを手にします。
この重さが頼もしいなぁ。
しかも、ほんのりと暖かいです。
出来立てならではです。

もう「かにめし」が食べられないのかと思うと
食べるのがもったいない気もしますが、ナマモノですし、食べ物は食べてなんぼ。
しかも、昨日の「藤」さん以来、ビールしか胃にはいれていません。

ということで、遠軽の市街を抜けたところでいただきます。
水色の地に赤いカニが描かれた、昔からずっと変わっていないかけ紙をはずして、
経木の蓋を開けます。

あああ、この色合いです。
ご飯の上には、オホーツク産というカニと錦糸卵が乗っていて、
散らされている海苔や紅しょうがもいい彩です。
蟹のほぐし身、炒り卵、紅生姜の絶妙なバランスが魅力です。

柴漬けと、数の子のわさび漬けも渋いです。

ぷ~んとカニの香りが鼻腔をくすぐる。本物のカニだと実感できる芳しに誘われて
早速いただきます。

かにめしに箸をさして、口に運びますと、あああ、この味です。

カニのほんのりと甘いあじわいがさりげなく、うま味を出しています。
カニが強烈に主張しているわけではないのですが、
しみじみとした美味しさが、暖かさにつながっている味わいです。
飯自体がほんのりと薄味になっているということで、蟹がもつ本来の旨みを
消さないように配慮されているところがいいです。
かにの自然にウマさと甘さを最大限引き立てる工夫です。
炒り卵と紅ショウガもしっかりと利いていますし、
それぞれの食材が巧みに絡む味わいは脱帽もの。
このカニの味わいを生かす素敵な組み合わせです。

とはいえ、味わい自体は、素朴で、ほっと安心できる味に、
どこか懐かしさと家庭的な味わいを感じます。
カズノコのワサビ漬けのピリっとした味わいにコリッとした歯ごたえと
シバ漬けのパリパリでしっかりと濃い味わい付け合せは、
箸休めを超えた箸休めですし、これはビールにもよくあいます。

湧別川を見ながら見るかにめしは最高です。
かにめしを食べて、サッポロクラシックを飲み、とてもいい気持ち。

と、食べていくうちに、泉昌之さんの「夜行」的な寂しさも感じますし、
さらに、もう食べられないんだという郷愁と後ろ髪を引かれる感じこそ強く感じましたが、
丸瀬布につくかつかないかで完食をいたしました。

ごちそうさまでした。

この後、一旦お腹がくちくなったのと、アルコールが軽くまわったこともあって、
旧白滝駅とかは見たのですが、その後記憶がとんで、
気が付いたら上川駅でした。うーん、せっかくの北見峠越えだったのに…

ということで、オホーツクを満喫したのですが、
車内販売が通り過ぎる時に、最期の巡回になります。の一言にも少々セツなくなる。

もう、車内販売の乗っているオホーツクに乗ることはないんだなぁ、と

そんな感じで札幌に提示に到着。その後、カレーを食べたり買い物をしたというわけです。



車内販売については、JR九州でも、車内販売が縮小傾向にあって、
先日の3月14日のダイヤ改正以降は、車内販売が続くのは観光列車と九州新幹線だけになりまして、
「ソニック」と「かもめ」の車内販売はなくなりました。

JR東海は新幹線以外すでに全廃されていますし、JR西、JR東でも縮小傾向。
コンビニエンスストアの充実などによる売り上げの減少が理由ですが、
利益を上げるという点以上に果たしていた、目に見えないサービスの部分が
少なくないと感じていたので、ほんとうに惜しいです。

特に、オホーツクもスーパー宗谷も長距離を走る列車なので、
何かの時の車内サービスはありがたいのですが。

また、遠軽での駅弁の廃止で思い出すのが、今から6年前に、
北見、名寄と立て続けに駅弁業者が廃業したことです。

名寄の「駅弁のかくだて」、角舘商会は、ニシンカズノコ弁当や、
北のきのこご飯やたこ寿司など美味しくて個性的なお弁当を作っていた会社でした。

また、名寄駅より北にある稚内駅などでも駅弁は販売されていますが、
通年で製造、販売している駅弁屋としては国内最北なのが角舘商会なのです。

さらに、北見の守屋さんは、ソース味のホタテフライがインパクトある
ほたて丼などのこれまた美味しくて特徴のあるお弁当を作っていた会社でした。

が、それぞれ、2009年の3月〈守屋〉と9月〈角館〉に廃業しています。

ただ、北見のほうは、職人さんが北見プラザホテルのシェフになり
かつてのお弁当も調整設備がプラザホテルで集約されていたために、
ほたて丼は、ホテルのランチなどで食べることが出来るそうです。
ホームページにもあってほっと一安心

とはいえ、旅の思い出にひと花添えてくれる駅弁ですが、縮小傾向が止まりません。
名寄、北見、遠軽のような、昔からの特急停車駅ですら駅弁がなくなるほどですから、
近い将来、北海道内でも駅弁が買える駅は、
ごく限られた主要駅だけになるのかもしれません。

寂しいですね。



かつて、コミュニティー放送局FM「ラジオふらの」(富良野市)の
月曜午後五時からオンエアーしていた
FURANO History Factory(F.H.F.フラノヒストリーファクトリー)の
パーソナリティーをつとめていたイトー×aniでした(´・ω・)ノシ
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