東京の巡礼のお話が続きます。

渋谷の魚力さんのブリ照り定食で大満足したのちに、渋谷駅に戻りますが
まだ今夜の宿のチェックインまで時間があるので、宿と渋谷の間にある祐天寺へいきました。

目指すは、「食の軍師」に出てきた特定できる実在店で
唯一残している「ニュークロップ」さんへ行くためです。

東横線の各駅に乗って、祐天寺駅で降りりて、お店を目指します。

前回、畏友p氏とライブの打ち上げでむかった「もつ焼きばん」さんを訪れて以来です。
そういえば、この時も、ナイアガラ、無いなーと思って、今回も確認したら、別の店になってました。

どうなったんたんだ、と思って調べたら
移転をしたみたいです。
そうか、ツブれたんではなかったですね。よかったよかった。

そんなとを思いながら

なんかなごんだな

祐天寺って坂の多いのが風情だな。
「東京のリトル尾道」…なんちゃって

という「祐天寺喰い」に出てきた本郷のせりふを反芻します。

ただ、渋谷でさんざん坂を体験したので、そこまで坂って感じではないです。

そして、もつ焼きばんさんを通り越して、しばし行って、
横断歩道を渡ると、本郷が「むっ、この 強烈なコーヒー の香りは!?」の外観があります。

「デキル!!」と思いながら、店内へ。

自家焙煎の店ならではのいい香り。
でっかい麻袋に入った生豆と、焙煎された豆がずらっとならべられています。
もう、この時点で侮れません。

そして店内の席に腰をおろすと、
「ホットでいいですか」とれたので、「あ、はい」と答えました。

メニューは、ホットコーヒー¥280 とアイスコーヒー¥280しかありません。
今は子供ジュースはなく、ジュースのところにも線がひいてありました。

まわりでは、スポーツ新聞をよんでいた常連風のオジサンたちが盛り上がっていますが、
僕に続いて、新規でお客さんが入ってくると、
マスター、また来るね、といいながら帰っていきます。

周囲を観察して、生豆と焙煎された豆だけでなく、ネルやフィルターなど、
コーヒーを入れる道具なども売られていたり、
「豆をお買い上げいただいた方はコーヒー無料でサービスします。」
などと書かれた張り紙を見たり、
スポーツ新聞を読みながら待つことしばしでコーヒーが登場。
かぐわしい香りです。

「どれ 心静かに」

「ウマイ!! 予想以上!!」
うん。本郷が言うとおりです。

すっきりとした味わいと、しっかりとしたボディー。
このバランスがいいです。
口の中に入れると芳醇な味わいが広がりますが、
嚥下すると、軽やかでスッとひく感じがいいです。

マンガの中でも、

どちらかというと「香り」より「味」の深みを追求する自家焙煎ならではの
旨味、味わい、コク!!
いい店しった!祐天寺おそるべし!!

などと書かれていますし、
途中で入ってきたお客さんも、コーヒーを飲みながら楽しそうに談笑されています。

豆を買いにくる人も何人もいて、地元の人にも愛されている様子です。
いい店だなぁ。

ということで、食の軍師 1巻に出てきたお店で
実在が確認できているお店は無事コンプリートできました。

でも、このコンプっのが、フラグになったのかなぁ、後で考えると。

この時点ではそんなこと、予想すらせずに、宿へと向かいます。

そういえば、この後「祐天寺喰い」ののっているU10Gを見たら、
久住さんが新たなお店をテーマにマンガの原作を描いてました。
これは、行かなくては。


宿でまったりとした後に、夜の部の巡礼に出かけたのです
この日の宿泊は新横浜。巡礼場所は南千住。
横浜線で菊名に、そこから東急東横線で中目黒、さらに地下鉄日比谷線に乗り換えて
南千住に到着したのが5時30過ぎ。これなら開店しているかな。

畏友p氏と、ライブのときに訪れて以来の山谷です。

前回はショップメイトいろは会のアーケード入口の下で、罵声とともに
人が人を殴る音がしているので、すっかりビビって帰ったわれらですが、リベンジです。

と、交番とタイムズ駐車場のあいだを右折すると

!!

灯りがついていません。

にょろ~ん。

で、でも、まだ時間が早いだけかも。などと自分に言い聞かせて、
とりあえずショップメイトいろは会のアーケードの中に挑戦です。

全長300mほどですが、初めてということと、入り口でたむろするお客さんの姿に
すごく長く感じます。

こちらもいろいろにお店が開いてないです。とろこどころのお店はやっていて、
すごく安いお惣菜の店とかは開いているのですが、どちらかというとシャッター街。
あのマンガに出てきた時代に比べても静かな感じになっています。

中にはあしたのジョーのPOPが下げられていたりとか、
看板があったりしましたが、ここで写真とっていいのかな
カメラとか持っていたらヤバそうです。

という感じでいろは街を往復しましたが、お店ははじまる様子はなし。

と、いうことであきらめて、再び南千住の駅へ戻り、再び巡礼のために、日比谷線に乗り込み、
中目黒で東横線に乗り越えて、そのままみなとみらい線の終点へ行きます。

そう、転進した先は、ほんとうならば明日行く予定だった中華街の
順海閣さんです。こちらは、先日復刊ドットコムから出版された
久住昌之さん原作、ナカタニD.さんマンガの「百合子のひとりめし」に登場したお店です。

百合子のひとりめしは、
離婚してはじめてひとり飯をするようになった象百合子が、
どきどきしながら、ひとり飯者としてのスキルをあげていくまんがです。
一人で始めての飲食店に入る緊張感を思い出させてくれますし、
安定の久住作品。食の面白さをよく描いてくれるマンガでして、
今回の巡礼のラインアップに加わりました。

ま、買ったのは先日ライブのために上京した時に、畏友p氏とともに行った
池袋の芳林堂コミックプラザでしたが。


さて、中華街に来るのは、仕事で来た2年前以来。
相変わらず混んでいます。
食の軍師で本郷は「中華酔いしそうだ!!」と言っていますが、わかるわかる。

百合子さんはズーラシア帰りでお疲れモードのなかでウロウロしながら迷い込んだ感じですが、
私は、最初からマンガに出てきた香港路を目指します。
マンガと同じアーチを見つけたのでくぐると
順海閣と、順海閣酒家が向かい合って建っていますが、
お店の前でコミックをよんでどっちの入り口か確認すると、順海閣のほうです。
店の前でコミック開いたり、そんなことしている人は私ぐらいですね。

百合子さんは「えーい もぉいいやここで! 老舗っぽいわりにはフツーそうだし 決定っ」
という感じで入ったお店です。

さっそく入店すると、そこはやはり中華街の中心にあるだけ
なかはたくさんのお客さんで盛り上がっています。

ひとりめしであることを告げると、左手のテーブル席を案内されまして、
そこへ腰掛けるとメニューが提供されます。
確かに重いメニューです。百合子さんが
「…しかも このメニューすっごく重いんですけど」とひとりごちるのもわかるわかる。

とはいえ、この大量のメニューの中からオーダーしたのは、
ネギそばと、元祖シウマイ。それに生ビールです。
リッチな空間で庶民的なアタシなのでした な百合子さんセレクトのメニューです。

出てきたビールでのどを潤します。
あー、うまい。謎に東横線と日比谷線を往復したあとだからなおさらです。
人心地ついたので、改めて周囲を見ると、入ったばかりの百合子さんをビビらせた
タキシードの方はいなくて、かわりにチャイナドレスのご婦人が店内を切り回しています。
しかも、この中華って内装は落ち着きますね。
大理石っぽい丁度とか、翡翠っぽい丁度とかがアクセントでいい感じです。

そしてまずネギそばが来ました。
まずはいただきますと、麺はストレート麺で細めのチュルチュルっとするタイプ。
この細めストレートが、縮れているラーメンとは一線を画していて、
中華料理ですと主張しています。

うん。これが美味しいです。麺の味わい、滑らかなのど越しと口当たりがたまりませんね。
小麦の味もしっかりとしますしいいなぁ。
汁もしっかりとした味わいで、中華風の格式ある、さまざまなグザイから出てきた味とコクと、
旨味と、香りのパーツがいい感じで組み合わされていて、こちらも中華料理の味わいながらも、
百合子さんの感想とおり、「全然いばっていない親しみのある味…」
です。

上にたっぷりとちらされているネギも繊細なきり方で、シャキッとした味わい。
スープに鮮烈な香りと味わいを加えてくれますし、次第にスープを吸ってしんなりと
甘くなってきます。
細切りされた、中華ハムっぽい叉焼もたっぷりと入っていまして、
これも八角などで香り付けされたいかにも中華っぽい味で、
肉滴こそは控えめですが、しっかりと肉の味もいい感じで気分を盛り上げてくれますし、
麺をすすると両者がいいバランスで口に入って感動的です。

「ラーメン屋さんのラーメンとは、また別ものだけど / こういう美味しさもあるんだ」
王道の味ね

という百合子さんの感想を追体験していると

つづいて登場した元祖シウマイもいいですね。

蒸篭に入って登場したので、シュウマイとともに竹があたためられた香りも食欲をそそります。
ホコホコのあったかい味わいに、しっかりと形成された形。
肉滴こそ控えめですが、しっかりと豚とホタテがくんずほぐれつしている代物です。

こちらの創業者・呉笑安氏の父親である点心師の呉遇孫氏が、
1928年に崎陽軒から依頼を受けて同社のシウマイを開発したそうです。
当初はなかなか要望に応えられなかったそうですが、
貝柱を入れたことによって生まれたその美味しさは当時
見事なまでに素晴らしかったとのことです。

なるほど。それは美味しいはずです。

百合子さんが「あ、タレがきてた」と言ったタレこそなかったので、
オーソドックスに醤油でいただいたのですが、
「シューマイ大正解~っ! なんかウレしくなってきちゃった!」です。

百合子さんも言ってましたね。

おいしいもの ってフシギ
だって、ヤな 思い出までも かき消しちゃう んだもん。

そのとおりです。
山谷で巡礼にふられたこともどってことない感じです。
このときは、明日もあるさ。という余裕な気持ちがそういう気分にさせてくれたのですが。
ビールも美味しいし、いいですね。

ということで無事完食いたしました。

さて、明日も巡礼がんばるぞー、などと考えながら
関帝廟などを見て中華を堪能して、石川町の駅からJRを乗り継いで、
新横浜の宿まで戻ったのでした。

ちなみにこちらのお店、順風満帆に海を往く如く人生の大海原に幸多かれと
初代店主が名付けたものだそうです。

なるほど。


と、いうことで、明日以降の巡礼についてはまた後日書きます。




かつて、コミュニティー放送局FM「ラジオふらの」(富良野市)の
月曜午後五時からオンエアーしていた
FURANO History Factory(F.H.F.フラノヒストリーファクトリー)
のパーソナリティーをつとめていた
イトー×aiでした。 (´・ω・)ノシ
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