ある日の午後7時、時報直後、ニュースが仰々しい感じで始まったので
何だろう と思ったら殺人事件のニュースでした。
ニュースでは神奈川から香川まで 死体を500kmもの長距離運んだとか
猟奇的な側面を押し出していましたが、時報後の最初のニュースで
時間を費やして報道するような内容ではないなぁ、
他にも海外でのニュースを初めとして、様々なニュースがあるだろうと思った中
(フランスの国際マンガ祭でのこととか…)、このニュースだったので、
なんだかなぁと思ったのです。

その時更に、そもそも殺人事件って、そんなにニュースで大きく取り上げる
問題なのかなと思うようになりました。どうですかね。

と、考えているうちにこのニュースを思い出しました。


STAP細胞の研究で一躍脚光を浴びた小保方晴子氏が、次のような文章を発表したのです。
全文を引用させていただきます。

「報道関係者の皆様へのお願い STAP細胞研究はやっとスタートラインに立てたところであり、世界には発表をしたこの瞬間から世界との競争も始まりました。今こそ更なる発展を目指し研究に集中すべき時であると感じております。 しかし、研究発表に関する記者会見以降、研究成果に関係のない報道が一人歩きしてしまい、研究活動に支障が出ている状況です。また、小保方本人やその親族のプライバシーに関わる取材が過熱し、お世話になってきた知人・友人をはじめ、近隣にお住いの方々にまでご迷惑が及び大変心苦しい毎日を送っておりま す。真実でない報道もあり、その対応に翻弄され、研究を遂行することが困難な状況になってしまいました。報道関係の方々におかれましては、どうか今がSTAP細胞研究の今後の発展にとって非常に大事な時期であることをご理解いただけますよう、心よりお願い申し上げます。 STAP細胞研究の発展に向けた研究活動を長い目で見守っていただけますようよろしくお願いいたします。
2014年1月31日 小保方 晴子  出典:Obokata Lab/細胞リプログラミング研究ユニット」

更に、理化学研究所のHPにも
「報道の皆様へ:STAP細胞に関する取材について」というタイトルで
「同研究ユニットリーダーに非常に多くの取材のご依頼やお問合せを頂いており、個別に対応させていただくのが難しい状況にございます。研究に専念したいという本人の意向もあり、当面の間は本人の取材対応を控えさせていただくことと致しましたので、何卒ご理解、ご協力の程お願い申し上げます。
出典:理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター 国際広報室」

という文章が載せられました。

万能細胞STAPを開発した、そんな世界に誇るべき素晴らしい実績で
メディアに大きく取り上げている理研発生・再生科学総合研究センターの
小保方晴子さんユニットリーダーのラボウェブサイトに、
報道関係者へのお願いが掲載されました。

読んでの通り、研究成果に関係がない報道で研究活動に支障が出ているという内容です。

僕は現在、朝以外はそんなにテレビのニュースは見ないのですが、
朝のニュースをいくつか見ただけでも、その研究成果の素晴らしさとともに、
彼女の大学時代の恩師とか、高校高中学だかの先生が話しをしていました。

また職場で読んでいる新聞とかでも、

小保方晴子さん会見で着用リング 問い合わせ殺到

<万能細胞>祖母のかっぽう着姿で実験 主導の小保方さん

小保方さん、かっぽう着の「リケジョ」STAP細胞発見に海外から称賛

といった見出しが躍っていましたし、ネットのニュースでも。

小保方さんフィーバーやむ気配なし 中学時代の読書感想文本
「ちいさなちいさな王様」Amazon1位に

なんてニュースがあって、なんだかなぁ、と思ったのです。

そして、今回の 「報道にお願い」のニュースが来て、やはり本人が迷惑と感じているし、
当事者がそのような声を上げてくれることについて、安心をしたのです。

スポーツ選手などは、スポンサーの関係で八方美人にせざるを得ない。
なかなかいいにくい。日本の科学分野でもなかなか研究費が足りないところ、
そうせざるを得ない。そんななかでの発言です。

当たり前ですが、勇気があり大切なことだと思います。
ま、それだけ実害を被ったということでしょう。

ファッションブランドから、サイトには写真特集、
中学の作文を発掘して掲載、と程度の差はあれ研究以外の人物像を取り上げている
メディアが少なくない中、ぜひ猛省していただきたいのですが、
なかなかそうはならないのかなと思うのです。
それは、同じような現象を今まで何度も見ているからです。

かつて、イチロー選手は、野球のことを聞かずに
その他のことばかり聞く日本のマスコミを批判したことがありましたが、
野球選手、サッカー選手などのスポーツ選手、
文学賞を受賞した作家、偉大な発明をした科学者
すべてが、業績、実績よりもその周辺の情報のほうが多く報じられるという
ヘンな構図がずっと続いています。

ここまでは気づいている人も少なくないですが、実はこれって
凶悪事件の犯人を断罪するのと同じ手法で、これって、改めてオカしいと思うのです。

殺人事件の犯人も、スポーツの海外で活躍した英雄も
(きっと、ソチでメダルをとったメダリストも)、世界的な科学者も
文学賞を受賞した人も、さらにはドラマの主役で一躍脚光を浴びた人も
同列に取り上げるという手法。

過去の卒業アルバムや小学校の文集を引っ張り出して、
近所の人やかつての同輩、教師などを追い回して話しを聴いて、
プラスマイナスの差はありますが、それ以外は全く同じではありませんか。

いい人だろうか、悪い人だろうか同じ手法で過去を暴くのは気持ち悪いです。
そこには、事の重大さよりも、何か背後にあるのではないかという
幻想に基づいて動くハイエナ的な行動しともに、
業績とは関係ないことこそが、スクープとして脚光を浴びる。

こんなのにNoといわなければいけないと、強く思いました。
便乗してテレビに出たがる人も問題かと思いますが、
そんな情報を僕らは望んでいない。とはっきりと拒否反応を示さないと
このような報道はやまないと思います。

ちなみに、今回発見の報道があってわずかな期間で
この文章が出されるようになりましたから、
ある意味日本のマスコミのストーキング能力の高さを実証することになりました。



あと、今回の報道については、「リケジョ」の発見という物言いにも違和感があります。
「歴女が邪馬台国の謎を解き明かす」とか
「山ガールがK2を登頂する」という文書には違和感を覚えるでしょうが
それと同列な書き方だと思うのです。

更にやや、話はそれますが、
殺人事件を繰り返し報道することのほうが、その見ている人の多さを考えると
マンガやドラマがなんらかの事件に与える影響に比べて
はるかに大きいようなきがしてならないのですが、一向にこちらはなくなりません。
(ドラマでは毎日のように殺人事件がおきていて、そこでどれだけ殺人事件がおきようと、
一向にたたかれる風潮はないですが、これも違和感があります)

ちなみに冒頭のニュースを流した放送局の会長さんの発言についても
某新聞社の記者が聞き出したところ、公の立場では言えないとさんざん拒んだので、
私見でもいいから、と発言を引き出した上で、国内外で大騒ぎしたというのが真相らしいです。

まったく。国益を害するというのはこういうことでしょうか。


あと、某地元新聞の卓上手記欄では、この研究を紹介する文章の最後が
「▼失われた体がニョキニョキ、モゴモゴよみがえる―。植物やトカゲなどが持つ能力を人類も 手にする日が、また一歩近づいた気もする。が、開きかけた扉の先に待っているのは、ばら色の 夢の世界か ▼核エネルギーの封印を解いた後で起きた悪夢が脳裏をよぎる。」2014・1・31
と締めくくられていれます。

科学技術は夢のような良い事ばかりではなく恐ろしい事も起こる
って言いたいのですが、この文末はないよなと思っていて、
こちらの新聞が、つねづね偏向をしていることとあわせると
うがった見方をしてしまうのです。





かつて、コミュニティー放送局FM「ラジオふらの」(富良野市)の
月曜午後五時からオンエアーしていた
FURANO History Factory(F.H.F.フラノヒストリーファクトリー)の
パーソナリティーをつとめていたイトー×aniでした。(´・ω・)ノシ
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