昨年末、ムーンライダースの「かしぶち哲郎」氏が、今年はじめに、「大瀧詠一」氏が
たてつづけに逝去されて、大変ビックリしたのです。
しかも大瀧さんの訃報は年始の時期ということで、
氏の存在そのものが消えてしまう残念さとともに、
正月名物、山下達郎さんのラジオ「サンデーソングブック」の
「新春放談」が聞けなくなってしまうんだ。ということにも、
考えが行ってしまいました。

そして、彼らの訃報に続いて、先日、佐久間正英氏の訃報に接しました。

昨年末にNHKで氏が末期がんであるという内容の特集番組を
冬の大お祭りで宿泊している先の宿で見たことを思い出します。

佐久間氏といえば、BOOWYだったりGLAYだったりのプロデュースで知られていますし、
訃報についての新聞記事などの報道でも、プロデュースの話が中心で、
ミュージシャンとしては自身がデビューされた「四人囃子」の話が中心でしたが、
僕と佐久間さんの出会いは、プラスティックスなのです。

僕の中学1~2年生の時、同じクラスの小林君が「こんなの知ってる~」
などと言って持ってきたのがYMOで、
生まれて初めてお小遣いで買ったアルバムがサザンオールスターズで、
歌謡曲かニューミュージックしか知らない僕にとって、
すごい衝撃でした。

その後「Yellow Magic Orchestra(US青版)」こそはコバヤシくんにもらって
聞きまくった後に、ソリッドステイトサバイバー、パブリップレッシャーと立て続けに買って
同じように聞きまくったのです。

ちなみにもう少し早い段階から夜のラジオとかも聞き出して、
TBSの「夜はともだち」の中で流れるスネークマンショウの番組ロゴ(提供のクレジットロゴかもしれません)で、
なんかピコピコする音楽が流れているなぁ、と思ったり、
親に隠れて見た東京12ャンネル深夜の「独占おとなの時間」の中で、
女性のあられもない姿のバックで、シンセの音にのせて、
朗々とした演劇調の声で「パノラマパノラマパノラマ♪」なんて歌っていて、
それを受けて漫才ブーム直前のビートたけしさんが「パノラマっ!」なんて
コマネチ的なことをやっていたのが引っかかっていました。

自分自身もエレクトーンを習っていたので電子楽器の音に慣れ親しんでいたせいもあって
ひっかかったのですが、
なんかのきっかけで、スネークマンショウのピコピコが、プラスティックスの「コピー」、
独占おとなの時間の「パノラマ」が、ヒカシューの「白いハイウェー」というのがわかったりしました。

しかも、その後もヒカシューやプラスティックスの曲は
CMやドラマにも使われるようになって、
P-MODELとともにテクノご三家などといわれるようになりました。
〔だから。「けいおん」をはじめてきらら誌で見たときはその設定にびっくりしたものです。
平沢と、秋山と、田井中と、ことぶきの四人でバンドを組んでいるわけですから。
しかも平沢「進」ではなく「唯」だなんてなんてワカッテイルんだ、と思って、
アニメ化よりもぜんぜん前単行本化の前から、アッという間にハマったのです。
まさか、その後ここまで熱が続くとは思いませんでしたが〕

さらに双葉社から出た「テクノボーイ」なんてムックを買って、
テクノの周辺情報を入れて、本の中にテクノバンドの系譜のような年表が載っていて
そんななかで知ったのが、大瀧さんのはっぴーえんどだったり、
かしぶちさんのムーンライダースだったりします。

そしてプラスティックスやヒカシューやP-MODELや
ムーンライダースのレコードを買ったり借りたり、
さらには遡ったはっぴーえんどを借りてダビングして聞いたりしていました。

ただ、当時の西武系の軽チャーの影響が強かったのか、
ロック系の真剣に音楽に取り組む人たちに対して、
特にプラスティックスをはじめとして
非プロのミュージシャンという文脈で語られてきたようで、
糸井重里さんのコピーや、林立しだしたパルコなどの都市風景と重なります。

プラスティックスは、デザイン系とかイラストとかの業界の人が始めたノリのバンドでした
(リズムボックスを担当した作詞家の島武実さん
(のちにごっつええ感じのスタッフロールなどでそのお名前に接して
また感動しましたが、それは別の話です。)がメンバーに選ばれたのは
インベーダーゲームが上手いという、
なんか斜に構えたような盛ってるんじゃないかという理由でしたし)
そんなのが許容されカッコ良く見える時代でした。

そこでキーボードを弾いていたのが佐久間さんだったのです。
だからずっと、キーボードの人という認識でした。

四人囃子の名前はそれこそ「テクノボーイ」で知ってたのですが、
なかなか音源が手に入らなかったので。

そして彼の名前にふたたびふれたのがBOØWYのプロデュースの時です、

BOØWYは自分の生まれ故郷のあたりで結成されたバンドということで
興味を持ち、大学生の時に聞き出して、その時の話でした。
藤田貴美さんの「EXIT」はいつ完結するのかなぁ。

ちなみに同じ頃、高校時代のマン研の後輩でニューウェイブ大好きな女の子の影響で
聞き出して、大好きになったバンドにPINKがありますが、
Bassのオカノハジメさんが後にプロデュースしたバンドは、
ラルクや筋少など、岡野さんのベース同様に、単にルーと弾きとかではない、
一筋縄ではいかないベースラインが特徴で、気持ちよいのですが。
佐久間さんもBOØWYの松井常松、GLAYのJIRO、黒夢の人時などのソリッドなベースに
影響を与えているなどと思ったこともありました。

その後、GLAY以降は社会人になってからなので、
そんなに一所懸命聞いたわけではないですが、
自身の音楽を貫く姿勢に好感を持っていたのですが…。


あと、こちらも個人的な話ですが、

江口寿史さんの昔の短編マンガに「GO AHEAD!!」 があります。

短編集の単行本タイトルにもなっていて印象的でした。

この話は、高校生ギタリストの高梨ユキヒロくんら4人組バンド
「桃印少年団(ピーチポーイズ)」が、バンドのコンテストに出ようと
練習に励むのですが、同じコンテストに出ようとしたライバルの
ガールズバンド「プラムズ」のギタリスト山口小梅とぶつかって、
高梨が右手、山口が左手と、お互いにケガをしてしまいます。
プラムズは早々にコンテスト出場を辞退しますが、諦めきれない高梨は、
お互いの大丈夫な手を使って、高梨がフレットを抑えて山口が弦を弾くやりかたで
リードギターを弾くことを提案します。

最初は無理だと言っていた山口も、高梨の情熱にほだされて練習に励み、
そしてコンテストの当日をむかえて…。

という話です。

桃印少年団(ピーチボーイズ)がコンサートシーンで演奏するのが、
ズタタタタ ズンタ ズッタ ズタタ♪ のイントロでおなじみ
「マイシャローナ」だったりと、
作品が発表された1980年の70年代を引きずったような空気も出てます
(シチュエーションは違いますが、ダンパでこの曲で踊る話が湘南爆走族でもありました)
が、そんなに古さを感じないのは、
具体的な曲が少ししか出てこないからでしょう
(オリジナル曲以外で曲名が判明するのはマイシャローマぐらいです)。

ちなみに作者の江口さんはこう書いています。
 友情、努力、ライバル、勝利という古くてありふれたパターンを、
 「スポーツ」ではなく、「ロック」で描いた「少年マンガ」なのです。

時代背景とか関係なく読むことが出来るのは、この江口さんの姿勢です。

更には江口さんの音楽好きも伝わってくる話です。
江口さんは「すすめパイレーツ」の中でも、
YMOやDEVOやクラフトワークなどを出していますし、
「ひばりクン」の中でも、大瀧さん、杉真理さん、佐野元春さんといった
ナイアガラ関係の曲がよく登場していました。

そして本作ですが、バンドの名前からして、ピーチボーイズですし、
主人公の名前は「高梨ユキヒロ」ですから推して知るべき。
そして、この桃印少年団のキーボードこそが、
プラスティックス時代の佐久間さんにクリソツなのです。
きっとモデルにしてるのかなぁ。などと思って佐久間正英の名前を聞くと、
コピーやトップシークレットマンのピコピコサウンドとともに、
マイシャローナの曲が頭の片隅に鳴るのです。

改めて、三氏のご冥福を心よりお祈りいたします。




かつて、コミュニティー放送局FM「ラジオふらの」(富良野市)の 
月曜午後五時からオンエアーしていた 
FURANO History Factory(F.H.F.フラノヒストリーファクトリー)の
パーソナリティーをつとめていた イトー×aniでした。(´・ω・)ノシ

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