☆「お食事処 味しん食堂」(室蘭市中島町2-27-6)

土曜日のお仕事が比較的早く終わったので、この日は東室蘭へ。

以前東室蘭に泊まった時は、宿の窓から見える製鉄所など
工場の威容が味わい深く関心したものでした。

鉄さびが浮いた赤茶色が建物全体を侵食するように覆い、
絶えず煙や蒸気が吹き上げられている。
産業革命黎明期がそのまま未来になったような世界
スチームパンクとか、レトロフューチャーを体現していて、
宮崎アニメを想起させる光景が広がっています。

そんな絶景が、時々刻々移り変わる太陽光線のなかで、
様々な変化がついています。
夕日の色を遷し、錆の赤い色がますます濃くなり、
乾燥した血のような色合いにも見える建物、
夕焼け雲のオレンジや紫が混ざった色合いの煙りとか、
漆黒の中、照明を映しててゆらゆらと揺れながら輝く煙とか、
空気と光がかもしだす変化にも目が離せません。

この日は東室蘭駅から見える室蘭本線の路線や
車両などがあじわいがあって良かったです。
室蘭本線の室蘭方面と伊達方面への分岐と、
緑の中へ沈みこむようにフェイドアウトする
今は遣われていない引き込み線の組み合わせが絵画的です。
思わず鉄道模型やジオラマで再現したいくらいです。

これらの風景に加えて、精油所などの光彩がすばらしい夜景や、
路地に入るまでもなく味わいのある昭和のままのような町並みが
最近はツボに入っています。

さて、そんな室蘭で今回訪れたのは、
ぶらんとまがじん社刊行の北海道ローカル月刊誌「Ho」で見て
気になったお店です。
なぜ気になったかというと、まずは料理の写真です。
室蘭はカレーラーメンの町ですが、ノーマルなカレーラーメンではなく、
串にささった焼きとりをはじめとして
色とりどりの具材が載っています。

これは気になります。

ということで「味しん」さんを訪問。
東室蘭の駅前からは少々歩きますが、その間も風にのって、
色々な美味しそうな匂いがしてきます。
あたりまえですが、歩くことは風を感じることですし、
風の変化を感じることです。

途中の焼き鳥屋さんからは道にも盛大に煙りが溢れてきていて、
此の後の焼きとり気分を盛り上げてくれます。
この盛大な煙が焼きとりとか焼き肉のキモです。
後にも引用しますが、「ワカコ酒」の中の名台詞
「煙の立ち込める中の一杯のため」ですよ。

ということを考えながらぶらぶらと歩くことしばしで到着。
味わいのあるのれんをくぐって扉をガラガラと横開き。

中に入ると、テーブル席にもカウンター席にも何人か先客の方がいらっしゃいます。
ということで、木の自然な木目とか形を生かしたカウンターの
奧のがあいているので、腰を下ろして、メニューを吟味。

・焼きそば750円 
・ジャンボ焼きそば860円 
・みそラーメン650円
・塩ラーメン650円
・チャーシューメン860円
・大盛りラーメン800円 
・カレーラーメン700円
・かつ定食1100円 
・海老フライ定食1100円 
・焼き肉定食 1100円 
・チキンかつ定食1000円
・かつ丼1000円 
・肉丼1000円 
・天丼 1000円 
・かつカレーライス900円
・カレーライス650円 
・ライス150円 
・小ライス100円

とありました。

このラインアップだけ見ると、お食事処といって定食やカレーもありますが
ラーメン、焼きそばがメインのようです。

それで、この日はこれに決めていたのです。
カレーラーメン。
そしてビールを頼みます。

ほどなくしてんキリンの一番搾りの中瓶とコップが登場。
カウンターで、コップに瓶ビールをそそぐっていうのは
良いシチュエーションだなーと思いながら
トクトクと手酌したビールを煽って、ぷしゅーーーー。
軽く汗もかいていたので、冷たいビールがありがたいです。

そして、談笑するお客さんや、張られている室蘭カレーラーメンのポスターなど、
周囲の様子を観察しながら、カウンターの形や木目が面白いなぁ、と思いつつ、
中でかいがいしく調理をされている様子を見つつ、
「室蘭民報」や少年マガジンを読みながら待つことしばしで登場しました。

やってきたのは、お盆に載せられたラーメンと小ライスです。
ラーメンからは焼きとりと串が威風堂々と丼からはみ出しています。
カレーならではの独特の香りも素晴らしいですし。
これは、うまそうです。

持ってきてくれたお店の人は
「揚げニンニクもつかってください」と言って、
カウンターの隅にあったニンニクを近い場所まで持ってきてくれます。
これもいいですよ。

メニューには、
「室蘭三大名物がてんこ盛り カレーラーメン 「カレーラーメン」「うずらの卵」「やきとり」と、室蘭三大名物が丼の中にてんこ盛り、豚のバラニクをじっくりと焼き上げ、特製の甘だれにからめた「室蘭かぜやきとり」、あえてカレーライスに近づけ、小さなライスが付いて二度おいしい。お好みで揚げニンニクを散らしてお召し上がり下さい。」
と書かれています。

カレーラーメンと室蘭焼きとりと、うずら卵。
ラーメン・焼きとりは納得ですが、うずら卵って?

調べてみたら、道内唯一のうずら卵生産農家が室蘭にあるそうです。
なるほど。

では「いたーだきーます。」
まずはレンゲを使ってスープから一口いただきますと。
これは、いいです。軽く甘い飲み口のあとに刺激的なカレーの旨さがきます。
しっかりと取られた出汁の旨みと塩分などの味わいのバランスが
しっかりとしたラーメンスープという土台を巻き込む形で、
カレーがいい塩梅で盛り上げています。

カレーでラーメンというとカレーヌードル的なジャンキーなイメージがあります。
確かにカレー粉には、いろいろなものをジャンクな味わいにする
不思議な力がありまして、
カレー粉にかかると全てのものにジャンクでナツカシサがある、
美味しい魔法がかかります。

これは素晴らしいです。

このちょっと見はジャンクでチープながらも、
よくよく味わうとしっかりとした味わいで、
飽きずにいつまでも食べることが出来るのは、
重層的な構造のスープならではでしょう。

アッサリとした飲み口で、
トロっとしているイメージのあるカレーラーメンのスープながらも、
比較的サラっとしています。
このサラッとアッサリしているしている飲み口にもかかわらず、
しっかりと旨みやコクが来るのはスゴいです。

そして、飲んだ後はふんわりと残響のように味わいが残るという、
クドくない代物なのです。

たっぷりの玉ねぎなどの野菜もこのスープに味わいが溶け出しています。
スープカレーほど、襟を正すかんじではないですが、
しっかりとウマいので、当然文句はありません。

野菜もたっぷり入ってていい感じです。
せん切りされた人参とか、ほうれん草などもいい感じですか、
特筆すべきは、ポテトフライと、ブロッコリーです。
ポテトフライがジャンキーな風味に拍車をかけていますが、
これも不思議にあっていて思わずニヤっとしてしまう味わい。
さらに、ブロッコリーですが、
スープカレーに入ったしっかりと素揚げされたブロッコリーにメロメロな私ですが、
こうやってしっかりとゆでられて中まで美味しくなっている
ブロッコリーもウマいです。
カレーに入っていて、素揚げのブロッコリーではないタイプで、
ここまで美味いブロッコリーって出会ったことなかったです。

そして、室蘭名物シリーズ、その一の室蘭焼きとり。
焼きとりといいながら豚肉なのは、
先日、「ワカコ酒」を読んだ後に繰り出した東室蘭の町。
「煙の立ち込める中の一杯のため」の言葉を噛みしめながら、
お散歩ルックで繰り出した「味の一平」さんで堪能した、室蘭焼きとりです。
何を頼もうと、玉ねぎと洋ガラシが付いてくるのは
カルチャーギャップを感じながらも、室蘭流のこだわりです。
もうもうと煙が立ち込める中、煙に燻されながら、
レトロスペクティブで味のある満員の店内で食べた
至高の一品を思わず思い出すような、しっかりとした焼きとりでした。
しっかりと甘しょっぱいしっかりとしたタレもしみていて、
この濃いタレにも負けていないカレースープ。
こちらも相乗効果でお互いの味を引き立てています。
肉はぷりぷりだし、肉滴じわじわっとにじみでるタイプだし、
焼き鳥の醍醐味である、肉をくわえたまま串から肉を引き抜くという
野生を思い出させる動きをして、気分はワイルドになります。

そして室蘭名物シリーズその2のウズラ卵も
しっかりと黄身まで熱が入っていましたが、味わいふかかったです。

そして、麺ですが、淡い黄色い少し太めの麺で、
もっちりとした味わいがいいですね。
軽くカレースープを吸ってぷわっとなるのもツボです。

そして、麺をあらかた食べ終わったのちには、本日のフィナーレ。
添えられてきた白いご飯です。
これをスープカレー風に最初はラーメンスープにひたして、
うー。これはうれしいラーメンライスです。
泉昌之さんの現在入手が難しい「芸能グルメストーカー」で
ラーメンライスを頼んだ優香の気持ちがわかります。
レンゲにご飯を乗せて、スープにひたしていただきますと。
これもジャンクな味わい。たまらないです。

豊橋のカレーうどん的に麺とライスのコラボレーション。
ただし、こちらは豊橋カレーうどんのようにライスが隠れているタイプではなく
ライスは別盛りですが、この炭水化物の組あわせがうれしいです。

そして、中盤からスープに投入した揚げガーリックも
スープにパンチを与えてくれて、楽しいバリエーションのひとつ。
この揚げガーリックを細かく刻んだのもいい工夫です。
いーんだよ、明日は誰にあう用事もないんだから。
と、最初は遠慮がちに入れていたにんにくですが、後半は
結構大胆に入れていました。うー、さらにうまいしこりゃ効きそうだ。

と、一気呵成にいただいたあとに、残ったビールで
ぷしゅーーーーー。
あー、美味しかった。
「ごちそうさまでした。」

ちなみに、僕が食べている間も、ひっきりなしに お客さんが
入れ替わりたちかわり入ってきたのです。
愛されていますね。地元の方に

ちなみにそちらのかたがたは、焼きそばとか定食をオーダーされてました。
今度はそっちを食べたいなぁ、と思いながら
東室蘭の夕景の中、風に吹かれながら宿へと戻ったのでした。

あと、室蘭民報=むろみんを読んだ後に、
少年マガジンで「むろみさん」を読むなんて、
なんて乙な室蘭の夕餉。
「むろみ~ん、ここだ~♪」な室蘭の夕方です。





☆「お食事処 味しん食堂」(室蘭市中島町2-27-6)
◇営業時間◇ 11:00~15:00 17:00~20:00
◇定休日◇月曜日 ◇駐車場◇ 有り
◇電話◇0143-44-8736







☆「プチレストラン かりんぱ」(島牧郡島牧村千走52番地)

室蘭に一泊した翌日は、島牧でカレーを食べてから自宅に戻る予定。
その間、奥ピリカ温泉で極上のお湯を楽しんだのです。
そして、ホッカホカ気分ままに車を走らせて日本海
せたなの海岸線とか発電の巨大風車などが味のある景色を見ながら
日本海を北上して、やってまいました島牧村。

今までは、温泉を楽しむことこそ多かったのですが、今日はカレーです。
車を走らせて向かったのが、賀老の滝の入り口にあたる道道の分岐にも
ほどちかいところに、ウッディーな店舗が目立つ
「プチレストラン かりんぱ」さんです。

店舗前の駐車場に車を駐めて、中へ入りますと
内装も木の味わいが生かされていて、落ち着く感じです。
窓際のテーブル席に腰を下ろして、メニューを吟味します。

ラーメン
 味噌ラーメン 650yen
 しょう油ラーメン 600yen
スパゲッティ
 ナポリタン 700yen
 ミートソース 650yen
 シーフードスパゲッティ 880yen
定食類
 生姜焼き定食 900yen
 ハンバーグ定食 950yen
 ロースカツ定食 1080yen
 エビフライ定食 1280yen
 ポークソテー定食 1050yen
カレー
シーフードカレー 600yen
 カツカレー 880yen
 エビフライカレー 880yen
 ハンバーグカレー 880yen
(※シーフードカレーにサラダはつきません)

エビピラフ 600yen
 スープ (たまごorワカメ) 600円
 トースト 250円
 ライス 200円
セットメニュー
 豚丼ラーメンセット880yen
 カツカレー丼ラーメンセット 980yen
 ピラフラーメンセット 780yen

といったところです。

まず気になったのは、カツカレー丼ラーメンセット
カツカレー丼って、件のカツ丼カレーみたいなものなのでしょうか。
それにラーメンもついてくるとると、楽しみ満載メニューです
が、この日はそこまで、ガッツリ行きたい感じではなかった。
と、いうことで、この日はカツカレーをオーダー。

改めて待っているあいだに周囲を見渡すと、
木の温かみがつたわってくる自然木あふれるたウッディーな内装に、
太くてにょきにょきという感じで生えているような見える
自然木の柱とかおかれている観葉植物がマッチしています。
そして、そんな観葉植物越しに見える片面の本棚には
マンガがびっしりとつまっています。このマンガの多さは暇つぶしにもいい感じ。
そして、その他の壁にはつり天狗の写真が一杯張られています。
トラウト釣りの大会などの結果もありますし、よく見ると、釣り関係の
掲示だらけです。島牧といえば、釣りと温泉だよなぁ。
と、改めて認識したりして、聞くと、こちらのお店は
写真で張られたような釣り天狗の方々が集まるお店でもあるそうです。
なるほど。

そんなことを考えながら、新聞を読みながら待っていると
BGMのピアノソロのイージーリスニングに重なるように
カウンターの奥から調理音が大きくなってきて、
それとともに、カレーの香りも店内に漂いだします。

と、お待ちどうさまでした。の声とともに到着しました。
カツの上にはたっぷりと、カツが見えないくらいかかった
明るいこげ茶色のルーカレーがまずは目に入ります。
ライスも見えないカレーの盛りがいいです。
そんなカツカレーとたっぷりの生野菜やポテトサラダと福神漬けが
端にのっかった細長いお皿はまわりに花のような模様が縁取られています。
おお、これはウマそうです。

ということで、「いたーだきーます。」
まずはルーから一口。
ん、これはウマい。

ルーにコンソメとかブイヨンが溶け込んだようなしっかりとしたベースと
このベースによる、うまみ、コクがしっかりとした味わい。
そして、溶け出した野菜の自然な甘みとかさわやかな酸味が
いいバランスです。

食べ口は軽く甘みのあるさわやかな感じで
中盤は、肉系の旨みやコクの伸びがきて、
最後は刺激的なスパイシーさがおとずれてきます。
これがカレーという、おいしさをしめくくるいい味と刺激です。
そんな重層的な味わいが楽しめるカレーでありながら、
余所行きの味わいではなく、
ほっと出来るおふくろ系の味わいでもあります。

この色合いに通じる家系でありながら、
常連になりたいような定食やさんのようなカレーで
この味わいも含めて熟練の技です。

そして、そんなカレーをたっぷりとまとっているカツを
さくっといきますと、少々ころもが粗めなパン粉を使っているのか
カレーをまとっていても、さくっとした衣の食感がいいですし、
お肉もやらかで、しかもしっかりと肉滴がでてきて
この肉滴がカレールーに流れて、カレーの味わいに
変化を与えてくれるありがたい代物です。
しかも、カツか衣かとくていできませんでしたが、
そちらにも軽い味が付いていて、カレーの中での存在感と、
ご飯に対するマッチングに、おかず力が上がっています。
そんな工夫もうれしいです。

ご飯もしっかりとおいしくて、カレーやカツの味わいを受け止めてくれますし、
さらにはカレーとカツで濃くなった口のなかを
変化させてくれて、また新たにカレー挑もうとさせてくれる
たっぷりのサラダもありがたいです。

と、いうことで、最後まで大満足でいただきまして、
「ごちーそーさまでした」

ふー。うまかった。

満腹を抱えて、お店を出ると潮風が気持ちいいです。
これは、癖になりそう。

次来るときは、カツカレー丼の正体を見極めるべく
ラーメンセットをお願いするでしょう。

ちなみに、店名のカリンパとは、
桜・大山桜・櫻の木の皮を表すアイヌ語とのことだそうで、
五月とかはまた別の景色が楽しめそうです。

あと、この日は店に入る前後とか、カレーを食べている最中とかに
ヘリのぶんぶんという音が妙に聞こえたのですが、
家に帰ったら、島牧で山菜採り中に行方不明になった人のニュースをしていて
納得をした次第でした。




☆「ぷちレストランかりんぱ」(島牧郡島牧村千走52番地)
◇営業時間◇ 火~日 11:00~21:00 月 11:00~14:00
◇定休日◇不定休(月曜休みの時多い) ◇駐車場◇ 有り
◇電話◇ 0136-74-5123






あなたのオススメはどこのカレーですか?
あなたのカレーに対するこだわりはなんですか?
よろしければ、コメント欄などで教えてください。


かつてラジオ内にあったコーナー「富良野印度化計画」の内容と、
かつて僕が訪れたカレー店については左の欄のカテゴリー
「印度化計画」をクリックしてくれれば、見ることができます。




かつて、コミュニティー放送局FM「ラジオふらの」(富良野市)の
月曜午後五時からオンエアーしていた
FURANO History Factory(F.H.F.フラノヒストリーファクトリー)の
パーソナリティーをつとめていたイトー×aniでした。
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