ドキっ!ツンデレだらけの…

この言葉のあとは、
「関東図書基地」か、「武蔵野第一図書館」の文字が
入ります。

遅ればせながら


有川浩「図書館内乱」メディアワークス刊 を


読了しました。



この話は有川さんの「図書館戦争」の続編です。

有川さんといえば、電撃文庫の「塩の街」
ハードカバーの「空の中」「海の底」といった
傑作を連発しているので知られる
今注目されているSF作家の一人です。


で、本作ですが、


公序良俗を乱し、人権を侵害する表現を取り締まる法律として
「メディア良化法」が成立・施行された時代。

図書館の自由に関する宣言に基づき
超法規的な検閲に対抗し、狩られる本を守るため
時には武力を行使して戦うのが、「図書隊」です。

そう、現在の自衛隊みたいに図書を守るために
武装した組織が存在している世界です。

こんな、荒唐無稽な筋の話なのですが、
実在する、図書館の自由に関する宣言
「図書館の自由が侵される時、我々は団結して、あくまで自由を守る。」
を、面白い形でふくらませて、拡大解釈をした話が
ベースになって物語は進んでいきます。



で、主人公の郁をはじめ、不器用で人間関係がウマくない
登場人物が多い。

自分が大切な本を狩られる瞬間に、図書隊の「王子様」に
守ってもらったことがきっかけとなって図書隊への入隊を希望した
郁はもちろんのこと(彼女は、「あずまんが」で言えば
神楽ちゃん系のスポーツ少女ってのがいいですね。)

郁の友達で、物事すべてそつなくこなす
情報屋で才女の柴崎でさえ、実はそのそつなさの理由は
人間関係でつまづいたことゆえの賜物…。

上司も同期も根本的なところでは優しいんだけど、
なかなかそれが上手に表現出来ない。


うーん。不器用な人間どうしのコミュニケーションって

ツンデレ同士か。

ってか、登場人物全部ツンデレか。

ま、有川さんの話は全部そうで

ディスコミュニケーションからコミュニケーションへの復帰
そこが魅力の一つなのです。


ま、保安系制服系ツンデレ男子公務員を描かせたら
有川さんの右に出る人はいないでしょう。
今までの作品では、自衛官を陸・海・空
それぞれだしていますからね。





しかも、この話って、

最近あった、山口県での女子高専生殺害と
メディアの関わりってことについて
特に、未成年の容疑者が実名報道をされた雑誌についての
実在の図書館の対応について、いろいろな意見が言われていて、
僕自身も色々と考えていた矢先のことですからね。

タイミング良すぎです。




文中にある

「玉石混交から石を弾こうとした歴史に学んで
玉石混交を維持する意志を持ったのが
現代図書館であるはずだった。」

なんて、言葉は、
現在のネットなり、メディアなりに対する
大きな警句になっているのではないでしょうか。

「玉石混淆から石を弾いてもいいことはなく
玉石混淆を維持する」なんて、
なかなか大変なことです。

ものごと万事規制をかけてしまうほうがラクですから。


でも、だからこそ維持していこうって姿勢というか
心意気みたいなところに惚れるわけです。
イイですよね。



玉石混交を維持する意思を持ったものといえば、
今までのコミケもそうですけど。

今後もコミケがそうであり続けますように、



そんな読み方も出来る「図書館シリーズ」
シリーズ化決定ということで、まだまだしばらく
楽しむことが出来そうです。




FURANO History Factory (F.H.F.フラノヒストリーファクトリー)
FM 77.1MHz 富良野市と富良野市近郊で聴くことが出来る
コミュニティーFMラジオふらの、
毎週月曜日午後四時から五時までオンエアー中 

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