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2012.03.11
ちえりあでマンガ夜話
先日、畏友P氏と電話で話しているときに話題になったのが、
札幌で行われるイベントのことでした。
それは、こんな記事をネットで見つけたからです。
コミックナタリーの記事です。
引用します。
札幌で「マンガ夜話」メンバー集結のトークセッション開催
2012年2月13日 18:01 104
「『ホッカイドウ学』的 マンガ学夜話」
いしかわじゅん、夏目房之介ら「BSマンガ夜話」の出演メンバーが集結するトークセッション「『ホッカイドウ学』的 マンガ学夜話」が、3月6日に北海道・札幌市生涯学習総合センターちえりあホールにて開催される。
「ホッカイドウ学」とは札幌国際大学が一昨年よりスタートさせた、新たな枠組みでの地方学の可能性を模索するプロジェクト。当日は「マンガ夜話」メンバーが北海道ゆかりの作家や作品を中心に、マンガと風土の関係性についてトークを展開する。
司会を務める大月隆寛は「北海道が実はマンガ家の豊作地帯ってことは一部で知られてます。でも、そのことの意味も背景も、実はよくわかってない」とした上で、「だったら、あの『夜話』のフォーマットで『夜話』のメンバーで、そのへん含めてちょっと考えてみるのはどうよ、と思った次第」と開催の動機を語っている。参加予約はFAXまたはメールにて受付中だ。
「ホッカイドウ学」的 マンガ学夜話
日時:2012年3月6日(火)18:30開場 / 19:00開演
会場:札幌市生涯学習総合センターちえりあホール
住所:札幌市西区宮の沢1条1丁目1-10
料金:予約1200円 当日1500円 学生1000円(中学生以上、要学生証)
出演:いしかわじゅん、岡田斗司夫、夏目房之介、笹峯愛、大月隆寛(司会)
これは行くしかないじゃないですか。
そこで、同じく、無類のマンガ夜話好きの畏友GMクンにも声をかけて
3人で行くことにしました。
が、当日予定が入って、p氏は参加できず、結局二人で参戦しました。
仕事を終えて、車で宮の沢へ。
ちえりあの大ホールは仕事の関係で何度か訪れているので
なつかしいなと思いながら、Gmクンと合流し、
国際大の学生さん〔たぶん〕に案内されながら会場の中へ
このような形のトークライブイベントに参加するのは初めてでしたが、
大好きだったNHKの番組が目の前で展開されているような臨場感があり、
出演者の方々のやりとりが、まさにライブ。
当意即妙の息の合ったやりとりだったり、
あのような話を受けて、こうつなげるか、といった
ジャズのアドリブやセッションを見るようなグルーブ感で、
すごくエキサイティングな時間をすごすことができました。
夏目房之介さんは、ご自身のブログで、イベントの感想をこのように書かれています。
一部を引用します。
「数年ぶりにもかかわらず、同じメンバーが揃うとなぜかもう、例によって例のごとし、まことに気楽に話はあちこちに飛び、いつも思うのだが、何でこのメンバーだとかくと緊張感がないかというほど、スムーズにいつもの流れでありました。」
納得です。
今回は、札幌国際大のプロジェクトであるホッカイドウ学にちなんで、
テーマが「ホッカイドウ学的マンガ夜話」で、
ホッカイドウの風土と、マンガについてという広いテーマでした。
出演者の方々が座るステージのうしろのスクリーンには、
ホッカイドウ出身の漫画家一覧とグーグルマップが映されて、
最初は、それを見ながらトークがすすんでいます。
出演者の一人がいしかわさんですから、吾妻さんの話とかは当然出てきますし、
このような一覧を示されると、比較的極端な人が出てきますね
吾妻さんとか、板垣恵介さんとか、花輪和一さんとか、星野之宣さんとか、
山本直樹さんとか、山岸涼子さんとか、三原順さんとか、いがらしゆみこさんとか
このメンツだけで、個性的で面白い雑誌ができそうで
どなたかが珍味の詰め合わせなどとおっしゃってましたWのですが、
ホッカイドウだけで雑誌を作ったりする試みがないのは、
まとまりがないからだし、わが道を行く系のマンガ家が多いことが原因で、
この理由となっているのが、北海道自体の土地が広くて、いい意味で大雑把な気質
っていう意見がだされて、納得しました。
ま、北海道だけでなく雪国出身のマンガ家が多いということが語られると、
閉じられた環境だからこそ、妄想が発酵する話になります。
また、北海道はその広さゆえに、昭和と平成、戦後と現在が混在しているとか、
北海道だけではないですが、地方の典型を「ケンミンshow」や、
その土地を舞台にしたドラマなどでを見ながら、それを自己模倣をし
再生産をしている、現在の地方が抱えている合わせ鏡のような構図。
それから、札幌には、この人口規模で寄席もなければ、
AKBも進出していないという中央文化が根付かないという文化に対するスタンスと
その反面、ハコモノばかり作っているといった話は、目からうろこが落ちる気分でした。
また、ホッカイドウ出身の旬なマンガ家ということで、
話題の1/4くらいが、荒川弘先生、なかでも百姓貴族や、銀の匙の話でした。
皆さん単行本持参でイベントに挑んでいましたし。
この二つの話と、鋼の錬金術師の関係だったりについての
各人の考察だったりも、勉強になりましたし、
「百姓貴族」と「銀の匙」は、教科書と参考書のような関係といった話も
納得がいったのでした。
それと、「銀の匙」のような、都会暮らしの若者が地方に行って農業をするような話でありば、
今まででは主人公が東京から北海道へ行くのがパターンなのに、
この話は、主人公が、札幌から北海道の地方都市へ行くというのが、本州の人にしてみたら斬新で、
それは、本州の人にしてみたら、札幌も帯広も似たようなものだから、
札幌と他の道内の都市との関係などを理解しなければ、少しわかりにくい
〔いしかわさんは読み返して気がついたそうです〕いといわれて、
言われてみれば…と思ったのです。
確かに、同じサンデーに掲載されていて、若者が第一次産業に従事するマンガといえば、
倶知安町にも縁がある、ゆうきまさみさんの「じゃじゃ馬グルーミングUP!」ですが、
主人公の俊平は、東京の進学校に通っている人でした。
それから、「じゃじゃ馬」の話でいうと、「銀の匙」の八軒がはじめて馬に乗った時の
視界が異なるって話を読んだゆうきさんが、
「オレが書きたかったのは、それだった」と言った話なども面白かったです。
あと、銀の匙で、夏目の目をやろうとしていました。これも面白かった。
このほかにも、たくさんの示唆的な発言が出てきて、勉強になりました。
当然、マンガ夜話ですから、NHK番組もかくやというような辛口の発言も出てきます。
ま、テレビ中継を前提としていないですから、もう少し辛口になるかなと思ったのですが、
大学主催のイベントということと、北海道の参加者がほとんどということで、
若干リミッターをかけたのかな。
いしかわさんの「北海道のマンガ家は線が粗い」という発言こそありましたが…
そのぶん、笹峯さんの出身地である鹿児島については結構ヒドいこと言ってましたW
ただ、笹峯さんが北海道独特の話題であっても結構共感するといった発言をされていましたが、
文化の中央と、中央から隔絶した辺境という観点で理解できたのです。
あと、なんかの発言で、ツッこまれる大月さんが、大きい身振りで
「ディスってないから、ディスってないから」と言ったのですが、
リアルに「ディスる」と言う50代を、僕は初めて見ましたw。
と、おおむね満足なイベントでしたが、テーマがテーマですから、
マンガ家個人の技術論から、比較文化論的な内容まで、
若干議論が広がりすぎてしまった観はあります。
だから、2時間の時間内では、語りつくせない話題もあったようで、
岡田さんが「アオイホノオの話ができなかった」などと
壇上で言っていたのも印象的でした。
現在「ゲッサン」で連載中の「アオイホノオ」では、
岡田さん大活躍ですからね。
以前、夏コミで岡田さんのサークルが、アオイホノオのキャラである
岡田斗司夫が、オレってスゴイやろオーラを背負っている島本さんの絵の
Tシャツを売っているのを思い出しました。
そんな岡田さんの語る「アオイホノオ」聞きたかったなぁ。
そして、トークのあとは質問タイムです。
いろいろと聞きたいこともあったのですが、最後の質問タイムは
ほとんど質問ではなく、質問者の自分語りになってしまったので
時間が終了してしまいました。
たとえば、同じ雪国でたくさんのマンガ家を輩出しながらも、
「ガタケット」の根付いた新潟と、地方発信の大イベントが少ない札幌の差異とか、
広いから、官に依存する体質だから、だけでなく、
ほかにも理由があるような気がするのですけど。
まあ、今回話し残したことがあるのなら、それを含めて、
ぜひ第二回をやってほしいと思ったのです。
という気持ちで大満足のうちに、イベントが終了
畏友GMクンも大満足な様子でしたし、
「いしかわさんって結構デカいっスね」などと言ってました。
その後、回転すしで腹を満たしつつ感想をいったりして
GMクンと別れて帰宅をしたのでありました。
あー、面白かった。
次回があったらその時も参加します。
ライブといえば、次は、今週末、畏友P氏と参戦する
東京・渋谷で開催されるFJライブです。
今からワクテカです。
かつて、コミュニティー放送局FM「ラジオふらの」(富良野市)の
月曜午後五時からオンエアーしていた
FURANO History Factory(F.H.F.フラノヒストリーファクトリー)
のパーソナリティーをつとめていた
イトー×aniでした。
札幌で行われるイベントのことでした。
それは、こんな記事をネットで見つけたからです。
コミックナタリーの記事です。
引用します。
札幌で「マンガ夜話」メンバー集結のトークセッション開催
2012年2月13日 18:01 104
「『ホッカイドウ学』的 マンガ学夜話」
いしかわじゅん、夏目房之介ら「BSマンガ夜話」の出演メンバーが集結するトークセッション「『ホッカイドウ学』的 マンガ学夜話」が、3月6日に北海道・札幌市生涯学習総合センターちえりあホールにて開催される。
「ホッカイドウ学」とは札幌国際大学が一昨年よりスタートさせた、新たな枠組みでの地方学の可能性を模索するプロジェクト。当日は「マンガ夜話」メンバーが北海道ゆかりの作家や作品を中心に、マンガと風土の関係性についてトークを展開する。
司会を務める大月隆寛は「北海道が実はマンガ家の豊作地帯ってことは一部で知られてます。でも、そのことの意味も背景も、実はよくわかってない」とした上で、「だったら、あの『夜話』のフォーマットで『夜話』のメンバーで、そのへん含めてちょっと考えてみるのはどうよ、と思った次第」と開催の動機を語っている。参加予約はFAXまたはメールにて受付中だ。
「ホッカイドウ学」的 マンガ学夜話
日時:2012年3月6日(火)18:30開場 / 19:00開演
会場:札幌市生涯学習総合センターちえりあホール
住所:札幌市西区宮の沢1条1丁目1-10
料金:予約1200円 当日1500円 学生1000円(中学生以上、要学生証)
出演:いしかわじゅん、岡田斗司夫、夏目房之介、笹峯愛、大月隆寛(司会)
これは行くしかないじゃないですか。
そこで、同じく、無類のマンガ夜話好きの畏友GMクンにも声をかけて
3人で行くことにしました。
が、当日予定が入って、p氏は参加できず、結局二人で参戦しました。
仕事を終えて、車で宮の沢へ。
ちえりあの大ホールは仕事の関係で何度か訪れているので
なつかしいなと思いながら、Gmクンと合流し、
国際大の学生さん〔たぶん〕に案内されながら会場の中へ
このような形のトークライブイベントに参加するのは初めてでしたが、
大好きだったNHKの番組が目の前で展開されているような臨場感があり、
出演者の方々のやりとりが、まさにライブ。
当意即妙の息の合ったやりとりだったり、
あのような話を受けて、こうつなげるか、といった
ジャズのアドリブやセッションを見るようなグルーブ感で、
すごくエキサイティングな時間をすごすことができました。
夏目房之介さんは、ご自身のブログで、イベントの感想をこのように書かれています。
一部を引用します。
「数年ぶりにもかかわらず、同じメンバーが揃うとなぜかもう、例によって例のごとし、まことに気楽に話はあちこちに飛び、いつも思うのだが、何でこのメンバーだとかくと緊張感がないかというほど、スムーズにいつもの流れでありました。」
納得です。
今回は、札幌国際大のプロジェクトであるホッカイドウ学にちなんで、
テーマが「ホッカイドウ学的マンガ夜話」で、
ホッカイドウの風土と、マンガについてという広いテーマでした。
出演者の方々が座るステージのうしろのスクリーンには、
ホッカイドウ出身の漫画家一覧とグーグルマップが映されて、
最初は、それを見ながらトークがすすんでいます。
出演者の一人がいしかわさんですから、吾妻さんの話とかは当然出てきますし、
このような一覧を示されると、比較的極端な人が出てきますね
吾妻さんとか、板垣恵介さんとか、花輪和一さんとか、星野之宣さんとか、
山本直樹さんとか、山岸涼子さんとか、三原順さんとか、いがらしゆみこさんとか
このメンツだけで、個性的で面白い雑誌ができそうで
どなたかが珍味の詰め合わせなどとおっしゃってましたWのですが、
ホッカイドウだけで雑誌を作ったりする試みがないのは、
まとまりがないからだし、わが道を行く系のマンガ家が多いことが原因で、
この理由となっているのが、北海道自体の土地が広くて、いい意味で大雑把な気質
っていう意見がだされて、納得しました。
ま、北海道だけでなく雪国出身のマンガ家が多いということが語られると、
閉じられた環境だからこそ、妄想が発酵する話になります。
また、北海道はその広さゆえに、昭和と平成、戦後と現在が混在しているとか、
北海道だけではないですが、地方の典型を「ケンミンshow」や、
その土地を舞台にしたドラマなどでを見ながら、それを自己模倣をし
再生産をしている、現在の地方が抱えている合わせ鏡のような構図。
それから、札幌には、この人口規模で寄席もなければ、
AKBも進出していないという中央文化が根付かないという文化に対するスタンスと
その反面、ハコモノばかり作っているといった話は、目からうろこが落ちる気分でした。
また、ホッカイドウ出身の旬なマンガ家ということで、
話題の1/4くらいが、荒川弘先生、なかでも百姓貴族や、銀の匙の話でした。
皆さん単行本持参でイベントに挑んでいましたし。
この二つの話と、鋼の錬金術師の関係だったりについての
各人の考察だったりも、勉強になりましたし、
「百姓貴族」と「銀の匙」は、教科書と参考書のような関係といった話も
納得がいったのでした。
それと、「銀の匙」のような、都会暮らしの若者が地方に行って農業をするような話でありば、
今まででは主人公が東京から北海道へ行くのがパターンなのに、
この話は、主人公が、札幌から北海道の地方都市へ行くというのが、本州の人にしてみたら斬新で、
それは、本州の人にしてみたら、札幌も帯広も似たようなものだから、
札幌と他の道内の都市との関係などを理解しなければ、少しわかりにくい
〔いしかわさんは読み返して気がついたそうです〕いといわれて、
言われてみれば…と思ったのです。
確かに、同じサンデーに掲載されていて、若者が第一次産業に従事するマンガといえば、
倶知安町にも縁がある、ゆうきまさみさんの「じゃじゃ馬グルーミングUP!」ですが、
主人公の俊平は、東京の進学校に通っている人でした。
それから、「じゃじゃ馬」の話でいうと、「銀の匙」の八軒がはじめて馬に乗った時の
視界が異なるって話を読んだゆうきさんが、
「オレが書きたかったのは、それだった」と言った話なども面白かったです。
あと、銀の匙で、夏目の目をやろうとしていました。これも面白かった。
このほかにも、たくさんの示唆的な発言が出てきて、勉強になりました。
当然、マンガ夜話ですから、NHK番組もかくやというような辛口の発言も出てきます。
ま、テレビ中継を前提としていないですから、もう少し辛口になるかなと思ったのですが、
大学主催のイベントということと、北海道の参加者がほとんどということで、
若干リミッターをかけたのかな。
いしかわさんの「北海道のマンガ家は線が粗い」という発言こそありましたが…
そのぶん、笹峯さんの出身地である鹿児島については結構ヒドいこと言ってましたW
ただ、笹峯さんが北海道独特の話題であっても結構共感するといった発言をされていましたが、
文化の中央と、中央から隔絶した辺境という観点で理解できたのです。
あと、なんかの発言で、ツッこまれる大月さんが、大きい身振りで
「ディスってないから、ディスってないから」と言ったのですが、
リアルに「ディスる」と言う50代を、僕は初めて見ましたw。
と、おおむね満足なイベントでしたが、テーマがテーマですから、
マンガ家個人の技術論から、比較文化論的な内容まで、
若干議論が広がりすぎてしまった観はあります。
だから、2時間の時間内では、語りつくせない話題もあったようで、
岡田さんが「アオイホノオの話ができなかった」などと
壇上で言っていたのも印象的でした。
現在「ゲッサン」で連載中の「アオイホノオ」では、
岡田さん大活躍ですからね。
以前、夏コミで岡田さんのサークルが、アオイホノオのキャラである
岡田斗司夫が、オレってスゴイやろオーラを背負っている島本さんの絵の
Tシャツを売っているのを思い出しました。
そんな岡田さんの語る「アオイホノオ」聞きたかったなぁ。
そして、トークのあとは質問タイムです。
いろいろと聞きたいこともあったのですが、最後の質問タイムは
ほとんど質問ではなく、質問者の自分語りになってしまったので
時間が終了してしまいました。
たとえば、同じ雪国でたくさんのマンガ家を輩出しながらも、
「ガタケット」の根付いた新潟と、地方発信の大イベントが少ない札幌の差異とか、
広いから、官に依存する体質だから、だけでなく、
ほかにも理由があるような気がするのですけど。
まあ、今回話し残したことがあるのなら、それを含めて、
ぜひ第二回をやってほしいと思ったのです。
という気持ちで大満足のうちに、イベントが終了
畏友GMクンも大満足な様子でしたし、
「いしかわさんって結構デカいっスね」などと言ってました。
その後、回転すしで腹を満たしつつ感想をいったりして
GMクンと別れて帰宅をしたのでありました。
あー、面白かった。
次回があったらその時も参加します。
ライブといえば、次は、今週末、畏友P氏と参戦する
東京・渋谷で開催されるFJライブです。
今からワクテカです。
かつて、コミュニティー放送局FM「ラジオふらの」(富良野市)の
月曜午後五時からオンエアーしていた
FURANO History Factory(F.H.F.フラノヒストリーファクトリー)
のパーソナリティーをつとめていた
イトー×aniでした。
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torov
ども。はじめまして。「北の30代御隠居」torovと申します。
このイベントは会場にいたので(「なかいま強」を指摘したのは私なので
大体当日いた席はバレそうですが)何か出来ればコメントしようか、と
思うのですが、ブログのコメントは相性があるので、まずは書き込んで
みるテスト。
このイベントは会場にいたので(「なかいま強」を指摘したのは私なので
大体当日いた席はバレそうですが)何か出来ればコメントしようか、と
思うのですが、ブログのコメントは相性があるので、まずは書き込んで
みるテスト。
2012/03/22 Thu 15:05 URL [ Edit ]
torov
とりあえず、書き込みは通ったので、ひとまずは気になった部分含めて
レスを込みで。
>三原順さんとか、いがらしゆみこさんとか
昔はよく北海道に来る少女漫画家さんは三原順さんのところを訪れていた
とかを目にしたことはありましたが、ヤマザキマリさんや青木幸子さんが
訪れるように最近の「北海道詣で」になっているのは(この日欠席した)
三宅乱丈さんのトコなのでしょうか。いがらしゆみこさんは島本和彦などと
同じく以前STVでラジオ番組を持っていたような。
>札幌には、この人口規模で寄席もなければ、AKBも進出していない
この最大の理由は会場でも語られた「戦後を引きずっている」とリンクして
「大本営発表(報道)がしやすい環境を形成している」から「大乗仏教」
ならぬ「大乗舞教」に乗っかるモノ(=日公、劇団四季、珍舞練り歩き)
だけが異様に発展して、「小乗舞教」にあたる小演劇文化に類するものが
スポイルされている現実、といふのが北海道にはあるのかと。
(なので、「いしかわじゅんの「ゾウの時間」ボケ」や「ノリツッコミ」を
劇場文化が発達していない北海道では理解されず却ってこのイベント自体も
「しょっぱい。(金払って)損した」と観た客が多かったのもある意味残念
すぎる話ではあるわけで。むしろかつて共済ホールでやった「裏話満載」な
話の方が「大本営発表(報道)」文化の発達している(ことから裏読みに
走って鋭い指摘が出来るくらいの「発酵」はある)北海道では有効な持って
いき方だったような気がするけど)
あと一応補足ですが、北海道は桂枝光(二代目。昔の小つぶ)が「平成
開進亭」を軸に落語文化をほそぼそ進めているところ。で、AKBがない代わりに
モー娘。とカントリー娘で培ったアップフロントエージェンシーの札幌事務所
があり、今は里田まいの番組に出ながらバラ売りし始めているあたり。
また、ZONEを生んだランタイムも健在で、最近ではClariSなどを輩出。
「大本営発表(報道)」文化が発達している影響で札幌オーディションから
EXILEに入るメンバーもいるし、現実的に女性ボーカルで手っとり早く
札幌で歌えるようになるには、島みやえい子のいる専門学校でボイトレして、
I'veサウンドの音楽を歌うのが近道、と思う人が多数かと思うので、無理に
札幌にAKBめいたグループを作る必要性はないかと(ご当地アイドルで近く
ローカルなものならそれこそ苫小牧市にTouch(タッチ)とかいますし)。
レスを込みで。
>三原順さんとか、いがらしゆみこさんとか
昔はよく北海道に来る少女漫画家さんは三原順さんのところを訪れていた
とかを目にしたことはありましたが、ヤマザキマリさんや青木幸子さんが
訪れるように最近の「北海道詣で」になっているのは(この日欠席した)
三宅乱丈さんのトコなのでしょうか。いがらしゆみこさんは島本和彦などと
同じく以前STVでラジオ番組を持っていたような。
>札幌には、この人口規模で寄席もなければ、AKBも進出していない
この最大の理由は会場でも語られた「戦後を引きずっている」とリンクして
「大本営発表(報道)がしやすい環境を形成している」から「大乗仏教」
ならぬ「大乗舞教」に乗っかるモノ(=日公、劇団四季、珍舞練り歩き)
だけが異様に発展して、「小乗舞教」にあたる小演劇文化に類するものが
スポイルされている現実、といふのが北海道にはあるのかと。
(なので、「いしかわじゅんの「ゾウの時間」ボケ」や「ノリツッコミ」を
劇場文化が発達していない北海道では理解されず却ってこのイベント自体も
「しょっぱい。(金払って)損した」と観た客が多かったのもある意味残念
すぎる話ではあるわけで。むしろかつて共済ホールでやった「裏話満載」な
話の方が「大本営発表(報道)」文化の発達している(ことから裏読みに
走って鋭い指摘が出来るくらいの「発酵」はある)北海道では有効な持って
いき方だったような気がするけど)
あと一応補足ですが、北海道は桂枝光(二代目。昔の小つぶ)が「平成
開進亭」を軸に落語文化をほそぼそ進めているところ。で、AKBがない代わりに
モー娘。とカントリー娘で培ったアップフロントエージェンシーの札幌事務所
があり、今は里田まいの番組に出ながらバラ売りし始めているあたり。
また、ZONEを生んだランタイムも健在で、最近ではClariSなどを輩出。
「大本営発表(報道)」文化が発達している影響で札幌オーディションから
EXILEに入るメンバーもいるし、現実的に女性ボーカルで手っとり早く
札幌で歌えるようになるには、島みやえい子のいる専門学校でボイトレして、
I'veサウンドの音楽を歌うのが近道、と思う人が多数かと思うので、無理に
札幌にAKBめいたグループを作る必要性はないかと(ご当地アイドルで近く
ローカルなものならそれこそ苫小牧市にTouch(タッチ)とかいますし)。
2012/03/22 Thu 15:37 URL [ Edit ]
イトー×
torov様>こんにちわ、こちらこそはじめまして、ようこそいらっしゃいました。
「「大本営発表(報道)がしやすい環境を形成している」から「大乗仏教」 ならぬ「大乗舞教」に乗っかるモノ(=日公、劇団四季、珍舞練り歩き) だけが異様に発展して、「小乗舞教」にあたる小演劇文化に類するものが スポイルされている現実、といふのが北海道にはあるのかと。」
というご指摘は、すごくストンとおちました。
北海道の演劇については、かつては左翼運動との密接な関係もあるようなので〔たとえば、学生演劇と組合活動などですね〕ちょっと他の演劇文化とは違う風土もあるのかな、などと思うのです。
また、僕も安易にAKBにのっかるのは、どうかと思います〔計画はあるそうですが…〕確かに、ランタイム、I`veや、初音ミクなどがうりますしね。
でも、これらの人?たちも、漫画夜話でパネリストの方が指摘されたとおり、北海道を前面でだしているって感じはしないですね。
もし、よろろしかったら、今後とも遊びに来てください。
「「大本営発表(報道)がしやすい環境を形成している」から「大乗仏教」 ならぬ「大乗舞教」に乗っかるモノ(=日公、劇団四季、珍舞練り歩き) だけが異様に発展して、「小乗舞教」にあたる小演劇文化に類するものが スポイルされている現実、といふのが北海道にはあるのかと。」
というご指摘は、すごくストンとおちました。
北海道の演劇については、かつては左翼運動との密接な関係もあるようなので〔たとえば、学生演劇と組合活動などですね〕ちょっと他の演劇文化とは違う風土もあるのかな、などと思うのです。
また、僕も安易にAKBにのっかるのは、どうかと思います〔計画はあるそうですが…〕確かに、ランタイム、I`veや、初音ミクなどがうりますしね。
でも、これらの人?たちも、漫画夜話でパネリストの方が指摘されたとおり、北海道を前面でだしているって感じはしないですね。
もし、よろろしかったら、今後とも遊びに来てください。
2012/03/25 Sun 09:45 URL [ Edit ]
torov
イトー様>丁寧なレスありがとうございます。改めましてtorov、
と申します。これからもよしなに。
ところで、P氏はマンガ学夜話を(ユーストリームで)観ることは
出来たのでしょうか。「マンガ学夜話 ust」でググればちゃんと
観られますので、まあ参考までに。
>北海道の演劇については、かつては左翼運動との密接な関係もあるようなので
むしろその世代はほとんど板東方面へ流失して、またある意味で
現代演劇のメインストリーム(小劇場演劇)を作ったりもしてるので
(前者の代表例は北見のハッカ農家の息子が左翼運動に紛れて弘前→所沢
へと流れ着き、ようやく漫画家に治まった安彦良和なんかもその流れ。
後者は本多劇場グループの本多一夫氏や声優方面に多く、声優としては
青野武、たてかべ和也、キートン山田などがいる。本多一夫氏は下北沢で
「小劇場演劇」のハコを沢山作り文化を形成する一方で、札幌に作った
ものの手放さざるを得なかった本多小劇場のことを非常に惜しんでいた。
本多小劇場売却後、その劇場は2000年まで「ルネッサンス・マリア・テアトロ」
と呼ばれ、ここで旗揚げした代表的な北海道の小劇場演劇団が今に至る
TEAM NACSにあたる。だからその噂は早くから下北沢にも伝わっていた
ので、オフィス・キューの面々は早く東京でも溶け込むことが可能だった、
って話もある)、「大本営発表(報道)がしやすい環境」において
居場所を確保するにはそうした「アンビリカルケーブル」がない限り、
「トキオヘ去ル」をしなければいけない事情があるから厄介な田舎なのだけど。
>北海道を前面でだしているって感じはしない
道民の場合はあまりにも北海道を前面にしてやると、先の通り既得権を
持つ全体主義者的な体質の人に睨まれやすいので(隣県から酪農大学に来て
畜産を一通り学んで少し還元しつつあった田中義剛ですらあんな叩きぶり
ですし)、あくまでも北海道を「持ち味」として使うだけで、それ以上は
自分の個性を高める方にパワーを使う一面があるかと(大月や結婚して
札幌に在住し「ひとひらの恋が降る」などを発表しているやぶうち優なんかも
そうですが、過剰に北海道押しを勧めようとするのは「北海道移住第一世代」
に限られているような。
ホントはそうした世代や北海道の温泉レポーター時代の記憶を「最強の
同人誌」にしたためたら大爆発したヤマザキマリの「テルマエ・ロマエ」も
含めて、こうした人達をどう丁重に扱うか、を考えるのが今の道民に求め
られる本来のことのようにも思えるのですが)。
そういえば「マンガ夜話でトークをしたら」の例に漏れず荒川弘の
「銀の匙silverspoon」は2012年の「マンガ大賞」を受賞しましたが、ようやく
数年前の「ラブラブサンデー」で疲弊した流れをなんだかんだいって立て直し
てきたのがすごい(なんといっても「サンデー」は西森博之を安定して
連載させることから始める必要があって、そこから立て直したのがすごい。
腐っていた生え抜きから畑健二郎、椎名高志、若木民喜を育て、外部から
渡瀬悠宇、大高忍を招聘、また藤田和日郎の引き戻しに成功し、総仕上げに
真打ちで来たのが荒川弘だったのを考えれば、2009年に編集長となった
縄田正樹体制はなかなかのものかと)。
で、トークであった「本とまんがの北海道での扱いの落差が極端」って
話は「本は北海道ではメインカルチャー(で道新だと朝刊扱い)だが、
まんがは(道新だと夕刊扱いで)サブカルチャー」ってところから始めよう
かと思ったけれど、そちらも長くなりそうなので、それはまた次回ってことで。
と申します。これからもよしなに。
ところで、P氏はマンガ学夜話を(ユーストリームで)観ることは
出来たのでしょうか。「マンガ学夜話 ust」でググればちゃんと
観られますので、まあ参考までに。
>北海道の演劇については、かつては左翼運動との密接な関係もあるようなので
むしろその世代はほとんど板東方面へ流失して、またある意味で
現代演劇のメインストリーム(小劇場演劇)を作ったりもしてるので
(前者の代表例は北見のハッカ農家の息子が左翼運動に紛れて弘前→所沢
へと流れ着き、ようやく漫画家に治まった安彦良和なんかもその流れ。
後者は本多劇場グループの本多一夫氏や声優方面に多く、声優としては
青野武、たてかべ和也、キートン山田などがいる。本多一夫氏は下北沢で
「小劇場演劇」のハコを沢山作り文化を形成する一方で、札幌に作った
ものの手放さざるを得なかった本多小劇場のことを非常に惜しんでいた。
本多小劇場売却後、その劇場は2000年まで「ルネッサンス・マリア・テアトロ」
と呼ばれ、ここで旗揚げした代表的な北海道の小劇場演劇団が今に至る
TEAM NACSにあたる。だからその噂は早くから下北沢にも伝わっていた
ので、オフィス・キューの面々は早く東京でも溶け込むことが可能だった、
って話もある)、「大本営発表(報道)がしやすい環境」において
居場所を確保するにはそうした「アンビリカルケーブル」がない限り、
「トキオヘ去ル」をしなければいけない事情があるから厄介な田舎なのだけど。
>北海道を前面でだしているって感じはしない
道民の場合はあまりにも北海道を前面にしてやると、先の通り既得権を
持つ全体主義者的な体質の人に睨まれやすいので(隣県から酪農大学に来て
畜産を一通り学んで少し還元しつつあった田中義剛ですらあんな叩きぶり
ですし)、あくまでも北海道を「持ち味」として使うだけで、それ以上は
自分の個性を高める方にパワーを使う一面があるかと(大月や結婚して
札幌に在住し「ひとひらの恋が降る」などを発表しているやぶうち優なんかも
そうですが、過剰に北海道押しを勧めようとするのは「北海道移住第一世代」
に限られているような。
ホントはそうした世代や北海道の温泉レポーター時代の記憶を「最強の
同人誌」にしたためたら大爆発したヤマザキマリの「テルマエ・ロマエ」も
含めて、こうした人達をどう丁重に扱うか、を考えるのが今の道民に求め
られる本来のことのようにも思えるのですが)。
そういえば「マンガ夜話でトークをしたら」の例に漏れず荒川弘の
「銀の匙silverspoon」は2012年の「マンガ大賞」を受賞しましたが、ようやく
数年前の「ラブラブサンデー」で疲弊した流れをなんだかんだいって立て直し
てきたのがすごい(なんといっても「サンデー」は西森博之を安定して
連載させることから始める必要があって、そこから立て直したのがすごい。
腐っていた生え抜きから畑健二郎、椎名高志、若木民喜を育て、外部から
渡瀬悠宇、大高忍を招聘、また藤田和日郎の引き戻しに成功し、総仕上げに
真打ちで来たのが荒川弘だったのを考えれば、2009年に編集長となった
縄田正樹体制はなかなかのものかと)。
で、トークであった「本とまんがの北海道での扱いの落差が極端」って
話は「本は北海道ではメインカルチャー(で道新だと朝刊扱い)だが、
まんがは(道新だと夕刊扱いで)サブカルチャー」ってところから始めよう
かと思ったけれど、そちらも長くなりそうなので、それはまた次回ってことで。
2012/03/28 Wed 09:17 URL [ Edit ]
イトー×
torov様>こんにちわ、こちらこそ丁寧なレス、ありがとうございます。
ユーストリームの話については、さっそく畏友P氏に伝えたいと思います。
「大本営発表(報道)がしやすい環境」において 居場所を確保するにはそうした
「アンビリカルケーブル」がない限り、 「トキオヘ去ル」をしなければいけない事情と、
北海道を前面にしてやると、先の通り既得権を 持つ全体主義者的な体質の人に睨まれやすい。
というのは、鏡の表裏の関係にあたるように感じたのですが、いかがでしょうか。
僕自身、関東で生まれ、23才まで本州で生活をして、就職のために北海道に来たので、
マンガ夜話で大月氏が熱弁したものの、他のパネリストにはほぼスルーされていた、
大月さんの感覚と感動については、〔彼が興奮しながら伝えようとした気概も込みで〕
なんとなくですが理解できるのです。
さらには、珍舞の狂ったような盛り上がりと、その後の波が引くような衰退振り
〔珍舞自体は僕も苦手なので、この衰退は歓迎すべきことなのですが〕、
コンサの全盛期の盛り上がりと、J2低迷がしばらく続いた暗黒期の衰退振りなども
目の当たりにしていますので、このような気質などを、腰をすえて分析し、
対策を論じる書物を出せるような人がでなければ、いけないような気がします。
〔北海道ルールとか、なんも北海道だべさとか、どさんこソウルフードのような
ほのぼの系のものでもなく、かといった北海道いい旅のような感情的なものでもなく…
難しいですね。〕
銀の匙と少年サンデーについては、後日ブログでも取り上げましたが、
マンガ学夜話で岡田氏が「銀の匙のおかげで、久々に週刊サンデーを買った」
といっていましたが、じつは、それいがいにも、読んでみたら面白いマンガが結構あったという。
ここらへんの分析も勉強になりました。
僕自身が、サンデーといえば、細野・島本・安永といった方々の台頭と盛り上がりを
実感しているオジさんなものですから、なおさらです。
そして、「道新」ですね。道内の民放各局の横並び報道とともに
〔民放については、全盛期のZONEをもってしても、あの程度の番組にしてしまう
「某U局」をはじめとしてです。ZONEについては、CD DVDも全部持っていて、
道内だけでなく、東京のイベントにもおしかたワタクシでしたし、ライブで前座をつとめていた
「鈴の音」が解散したのちに結成した「ZAQ」もCDを買ったり、ラジオを聴いたりしていました
そこまでの厨だったのですが、あの番組の内容はしょんぼりでした〕
まさに「大本営」の総本山です。
個人的に知り合いも何人かいて、それぞれはいい人なのですが、
紙面を見ると…という。ここらへんも、考えなければならない問題でしょうか。
また、よろしければ、遊びに来てください。
ユーストリームの話については、さっそく畏友P氏に伝えたいと思います。
「大本営発表(報道)がしやすい環境」において 居場所を確保するにはそうした
「アンビリカルケーブル」がない限り、 「トキオヘ去ル」をしなければいけない事情と、
北海道を前面にしてやると、先の通り既得権を 持つ全体主義者的な体質の人に睨まれやすい。
というのは、鏡の表裏の関係にあたるように感じたのですが、いかがでしょうか。
僕自身、関東で生まれ、23才まで本州で生活をして、就職のために北海道に来たので、
マンガ夜話で大月氏が熱弁したものの、他のパネリストにはほぼスルーされていた、
大月さんの感覚と感動については、〔彼が興奮しながら伝えようとした気概も込みで〕
なんとなくですが理解できるのです。
さらには、珍舞の狂ったような盛り上がりと、その後の波が引くような衰退振り
〔珍舞自体は僕も苦手なので、この衰退は歓迎すべきことなのですが〕、
コンサの全盛期の盛り上がりと、J2低迷がしばらく続いた暗黒期の衰退振りなども
目の当たりにしていますので、このような気質などを、腰をすえて分析し、
対策を論じる書物を出せるような人がでなければ、いけないような気がします。
〔北海道ルールとか、なんも北海道だべさとか、どさんこソウルフードのような
ほのぼの系のものでもなく、かといった北海道いい旅のような感情的なものでもなく…
難しいですね。〕
銀の匙と少年サンデーについては、後日ブログでも取り上げましたが、
マンガ学夜話で岡田氏が「銀の匙のおかげで、久々に週刊サンデーを買った」
といっていましたが、じつは、それいがいにも、読んでみたら面白いマンガが結構あったという。
ここらへんの分析も勉強になりました。
僕自身が、サンデーといえば、細野・島本・安永といった方々の台頭と盛り上がりを
実感しているオジさんなものですから、なおさらです。
そして、「道新」ですね。道内の民放各局の横並び報道とともに
〔民放については、全盛期のZONEをもってしても、あの程度の番組にしてしまう
「某U局」をはじめとしてです。ZONEについては、CD DVDも全部持っていて、
道内だけでなく、東京のイベントにもおしかたワタクシでしたし、ライブで前座をつとめていた
「鈴の音」が解散したのちに結成した「ZAQ」もCDを買ったり、ラジオを聴いたりしていました
そこまでの厨だったのですが、あの番組の内容はしょんぼりでした〕
まさに「大本営」の総本山です。
個人的に知り合いも何人かいて、それぞれはいい人なのですが、
紙面を見ると…という。ここらへんも、考えなければならない問題でしょうか。
また、よろしければ、遊びに来てください。
2012/04/01 Sun 06:59 URL [ Edit ]
torov
イトー×様江>今回も丁寧なレスを頂き、誠にありがとう御座います。
ひとまずはレス返しをクリアしてから、本題に参りましょう。
>大月さんの感覚と感動についてはなんとなくですが理解できるのです。
その意味で言うと、ちょうど逆の立場を経験している私なんかだと、
それこそ「どちらの言い分もわかる」で、残念ながら、そうした立場の
人が(かすかに笹峯愛くらいしか)壇上にいなかったのが寂しいところで。
(ちなみに私は小学生の頃親の都合で東京の武蔵村山、というところに
3年ほどいましたので、過剰なまでに「トキオに行かなくちゃ」といった
類いのコンプレックスは、目指していた職業がトキオにしかない頃の一時期を
除いてほとんどなかった、という自由さに恵まれていたのかと)
その延長で「北の国から」を取り上げようとしていたのは、これもまた
ある意味一理ある思考なのかな、とは思いましたが(ただ、現状だと
北海道はそごうや書店「リブロ」の早期撤退をはじめとして最も早く
旧西武グループの撤収と衰退が進んでいるところなので、抵抗勢力に遭うの
もおそらく必至なんだろう、という予測はある程度出来る)。
>そして、「道新」ですね。
>まさに「大本営」の総本山です。
まあ札幌に住んでいるとわかる話ですが、時計台とテレビ塔をみすぼらしく
見せているのは、その廻りに「三悪が聳(そび)えているから」だ、って
エピソードもあるもので(札幌市の市役所と、道新と、札幌商工会議所)。
特に「道新」は1942年の新聞統制で合併した後もGHQの目を逃れて
解体されることがなかったため「函館新聞」事件や「十勝毎日」に対する
迫害を半世紀以上続けてきたいかにも「大本営」らしい歴史を重ねている
組織なのですが(一時期「乙武レポート」にもそのあたりで書かれた話が
ある)。
といったあたりでシームレスに本題へとつながるかな。そんな道新の場合
「本は北海道ではメインカルチャー(で道新だと朝刊扱い)だが、 まんがは
(道新だと夕刊扱いで)サブカルチャー」になります。他に特徴的なのは
北海道ではメインカルチャーになる映画。これは映画評論家で晩年は北海学園
大学で教鞭を執っていた故竹岡和田男氏の事績によるところが大きい。
(実は大学時代初期の教え子でした)昨年遂にオープンした「北の映像
ミュージアム」の基礎資料は、そんな「竹岡和田男コレクション」から
成り立っています。
で(話を少し戻して)なぜ本とまんがでこれだけ差異がついたか、といえば
それはやはり「戦後を引きずっている」で「大本営報道があるから」です。
補足すると戦後一時東京と輸送問題で本の輸送が途絶したことがあった時期も
いち早く刷る設備のあった札幌では本を大量に刷った歴史があるので、今も
中小の出版社が札幌には多く、かつ本の価値も高かったのがいわゆる北海道の
特徴であり現状。だから当然「大本営報道も継続」している中で、東京の戦後
と同じ歴史を歩んでいるとすれば「まんが悪書運動(パージ)」をまともに
受けているのは当然なわけで。
ちなみにこの体制が下から覆るのは1970年代。街中や地下鉄の終点近くに
古本屋が数多く並ぶ一方で「まんだらけ」による古いまんがの価値が価格体系
的に整頓される(それは1980年代以降)以前の段階で、学生バイトとパートの
おばちゃん(奥さん)を中心に札幌の(旧国鉄)琴似駅近くに誕生した「1/2
ブックセンター」がまんがに安い値段を付けて販売するようになった段階で
ようやくまんがをフラット(日常的なもの)に考える素地が出来るわけで。
(まあこのタイプの商業形態が終焉を迎えたのもまた2009年10月に札幌市東区の
「デイリーブックス」で起こった本棚倒壊による小学生女児に重体を負わせた
事故で「役割を終えた」のもある意味興味深い話なもので。全国的な傾向と
してはこの間に「まんだらけ」と「ブックオフ」、そして「古本屋のネット化」
が入ってきます)
そんなわけで「本とまんがの北海道での扱いの落差が極端」なのですが、
結構な割合でその溝を埋める「アンビリカルケーブル」な媒体は長い間
テレビではなく、ラジオでした(なので文化放送1134干渉問題にも
いち早く敏感に反応してたのも北海道だったり)。私もとある四半世紀
やってたラジオのリスナーではあったので、「まんが」な話も絡めつつ、
次回はそのあたりの話を。長々と書き連ねましたが、今回はこの辺で。
torovでした。
ひとまずはレス返しをクリアしてから、本題に参りましょう。
>大月さんの感覚と感動についてはなんとなくですが理解できるのです。
その意味で言うと、ちょうど逆の立場を経験している私なんかだと、
それこそ「どちらの言い分もわかる」で、残念ながら、そうした立場の
人が(かすかに笹峯愛くらいしか)壇上にいなかったのが寂しいところで。
(ちなみに私は小学生の頃親の都合で東京の武蔵村山、というところに
3年ほどいましたので、過剰なまでに「トキオに行かなくちゃ」といった
類いのコンプレックスは、目指していた職業がトキオにしかない頃の一時期を
除いてほとんどなかった、という自由さに恵まれていたのかと)
その延長で「北の国から」を取り上げようとしていたのは、これもまた
ある意味一理ある思考なのかな、とは思いましたが(ただ、現状だと
北海道はそごうや書店「リブロ」の早期撤退をはじめとして最も早く
旧西武グループの撤収と衰退が進んでいるところなので、抵抗勢力に遭うの
もおそらく必至なんだろう、という予測はある程度出来る)。
>そして、「道新」ですね。
>まさに「大本営」の総本山です。
まあ札幌に住んでいるとわかる話ですが、時計台とテレビ塔をみすぼらしく
見せているのは、その廻りに「三悪が聳(そび)えているから」だ、って
エピソードもあるもので(札幌市の市役所と、道新と、札幌商工会議所)。
特に「道新」は1942年の新聞統制で合併した後もGHQの目を逃れて
解体されることがなかったため「函館新聞」事件や「十勝毎日」に対する
迫害を半世紀以上続けてきたいかにも「大本営」らしい歴史を重ねている
組織なのですが(一時期「乙武レポート」にもそのあたりで書かれた話が
ある)。
といったあたりでシームレスに本題へとつながるかな。そんな道新の場合
「本は北海道ではメインカルチャー(で道新だと朝刊扱い)だが、 まんがは
(道新だと夕刊扱いで)サブカルチャー」になります。他に特徴的なのは
北海道ではメインカルチャーになる映画。これは映画評論家で晩年は北海学園
大学で教鞭を執っていた故竹岡和田男氏の事績によるところが大きい。
(実は大学時代初期の教え子でした)昨年遂にオープンした「北の映像
ミュージアム」の基礎資料は、そんな「竹岡和田男コレクション」から
成り立っています。
で(話を少し戻して)なぜ本とまんがでこれだけ差異がついたか、といえば
それはやはり「戦後を引きずっている」で「大本営報道があるから」です。
補足すると戦後一時東京と輸送問題で本の輸送が途絶したことがあった時期も
いち早く刷る設備のあった札幌では本を大量に刷った歴史があるので、今も
中小の出版社が札幌には多く、かつ本の価値も高かったのがいわゆる北海道の
特徴であり現状。だから当然「大本営報道も継続」している中で、東京の戦後
と同じ歴史を歩んでいるとすれば「まんが悪書運動(パージ)」をまともに
受けているのは当然なわけで。
ちなみにこの体制が下から覆るのは1970年代。街中や地下鉄の終点近くに
古本屋が数多く並ぶ一方で「まんだらけ」による古いまんがの価値が価格体系
的に整頓される(それは1980年代以降)以前の段階で、学生バイトとパートの
おばちゃん(奥さん)を中心に札幌の(旧国鉄)琴似駅近くに誕生した「1/2
ブックセンター」がまんがに安い値段を付けて販売するようになった段階で
ようやくまんがをフラット(日常的なもの)に考える素地が出来るわけで。
(まあこのタイプの商業形態が終焉を迎えたのもまた2009年10月に札幌市東区の
「デイリーブックス」で起こった本棚倒壊による小学生女児に重体を負わせた
事故で「役割を終えた」のもある意味興味深い話なもので。全国的な傾向と
してはこの間に「まんだらけ」と「ブックオフ」、そして「古本屋のネット化」
が入ってきます)
そんなわけで「本とまんがの北海道での扱いの落差が極端」なのですが、
結構な割合でその溝を埋める「アンビリカルケーブル」な媒体は長い間
テレビではなく、ラジオでした(なので文化放送1134干渉問題にも
いち早く敏感に反応してたのも北海道だったり)。私もとある四半世紀
やってたラジオのリスナーではあったので、「まんが」な話も絡めつつ、
次回はそのあたりの話を。長々と書き連ねましたが、今回はこの辺で。
torovでした。
2012/04/03 Tue 10:14 URL [ Edit ]
イトー×
torov様>こんにちわ、今回も、丁寧なレスをいただきまして、ありがとうございます
>そうした立場の人が(かすかに笹峯愛くらいしか)壇上にいなかったのが
いしかわさんは愛知の豊田出身で、東京に行ったのは、
明治大学に合格したあとだったと記憶しています。
「上京物語」という作品もありましたし。
だから、もう少しいしかわさんにツッコんでほしかったなとも思ったのでした。
〔が、愛知県はまた東京に対して複雑な感情を持っている特殊な地域ですから、
一概に一緒くたにしては論じられませんが…〕
>時計台とテレビ塔をみすぼらしく見せているのは、
その廻りに「三悪が聳(そび)えているから」だ、って
エピソードもあるもので(札幌市の市役所と、道新と、札幌商工会議所)。
については、思わずひざをたたいてしまいました。
これとハス向かいにある×H×あたりって、
北海道に対してロクなことをしていないような気がします。
本とマンガの北海道での立ち居地についてですが、
こちらもなるほど、と思いながら読ませていただきました。
ひょっとして、道内出身のマンガ家の方々が、どこかアンダーグラウンドなにおいがするのも、
このせいですかね、
さらに言うと北海道版「ガタケット」的なものができる土壌ができなかったのも、
そのせいでしょうかね。、
ラジオの話も楽しみにしています。
また遊びに来てください。
>そうした立場の人が(かすかに笹峯愛くらいしか)壇上にいなかったのが
いしかわさんは愛知の豊田出身で、東京に行ったのは、
明治大学に合格したあとだったと記憶しています。
「上京物語」という作品もありましたし。
だから、もう少しいしかわさんにツッコんでほしかったなとも思ったのでした。
〔が、愛知県はまた東京に対して複雑な感情を持っている特殊な地域ですから、
一概に一緒くたにしては論じられませんが…〕
>時計台とテレビ塔をみすぼらしく見せているのは、
その廻りに「三悪が聳(そび)えているから」だ、って
エピソードもあるもので(札幌市の市役所と、道新と、札幌商工会議所)。
については、思わずひざをたたいてしまいました。
これとハス向かいにある×H×あたりって、
北海道に対してロクなことをしていないような気がします。
本とマンガの北海道での立ち居地についてですが、
こちらもなるほど、と思いながら読ませていただきました。
ひょっとして、道内出身のマンガ家の方々が、どこかアンダーグラウンドなにおいがするのも、
このせいですかね、
さらに言うと北海道版「ガタケット」的なものができる土壌ができなかったのも、
そのせいでしょうかね。、
ラジオの話も楽しみにしています。
また遊びに来てください。
2012/04/08 Sun 09:27 URL [ Edit ]
torov
イトー×様江>今回も丁寧なレスを頂き、感謝の極みでございます。
今回もぼちぼちレス返し→本題の順でコメントを投下しようかと思います。
>もう少しいしかわさんにツッコんでほしかったなとも思ったのでした。
そのあたりはもう大月氏の手綱が緩みっぱなしなので、ハナから期待出来ず、
まるでその収拾のつかなさはネタフリするけど、上手い収拾の付け方が
常に出来ない「水曜どうでしょう」の藤村Dの如く、って印象になって
しまっていたような(そういう意味ではボヤキの大泉がいなくて締まらない
「水曜どうでしょう」のできそこないのように感じてた人が多かったような)。
因みに札幌で古本を探し求めていた時代いしかわじゅんの本を見つける、
ということは即「その(古)本屋があぶない」、ということと同義でした。
(最後に琴似で買った「漫画ノート」ですらその呪いは健在で、「くすみ
書房」は大谷地に行ってしまったし)
「マンガ夜話」一のトラブルメイカー、と呼ばれる所以の淵源はなるほど
愛知県出身ならではのある種の傲慢さにあるものなのかな、と思えたのが
この間のイベントの一つの収穫でした。
>北海道版「ガタケット」的なものができる土壌ができなかったの
特に成人男性向けの商品に関しては、購買層の客単価が低すぎて、1980年代の
唐沢兄弟、あさりよしとお、島本和彦が同人誌イベントにいた頃を境に
下降線を辿る一方、という話を聞いたことがあります(最もそうした才能が
ある人は上京するか、ゲームかアニメ(遅れては声優)に流れる傾向が
強かった、と。テクノパークの影響でハドソン・デービーソフトやサテライト、
座円洞などの働き口は北海道にあったけど、それ以外は東京へ行くしか選択肢
がなかったもので)。
私の場合はそうした伝説以降の1990年代以降からそちらの状況を理解して
いますが、1990年代に地元発信の同人誌イベントはほぼ寒軍べくたあの
札幌市民会館(当時)を軸にした中小イベンターに収斂し、あとは大手の
「スタジオYOU」主催のイベントを時に待つ、といった二極化が進み、
やがてその寒軍べくたあも札幌市民会館の建て替えを機にコスプレダンパの
イベンターにシフトして地元の同人誌即売会のイベンターがいなくなる、
といった進み方をしたのかと(ただその頃の人達の連携でイベントスケジュール
を記した小冊子は広域化した、って経緯も別にあるのですが=少なくとも2010年
までは続いてた「Doujin Walker」)。
ではそろそろ北海道における「アンビリカルケーブル」な媒体として
機能していたのはラジオ、という本題の話へ。
ラジオを聴く習慣がついてたのは以前にも話した東京・武蔵村山の時代
でしたが(丁度ダブルカセットのラジカセを買って貰った頃)、北海道に
戻ってからもいくつかのラジオを番組表と見比べながら聴いていました。
専ら(ハガキを大量に出せるほどのお金もなかったので)ROMリスナー
でしたが、そんな中で公録(公開録音)の様子と雰囲気の良さが上手く
伝わって来るなあ、と思って(少しのリリース情報も貴重だった)聴いて
いたのが「mamiのRADIかるコミュニケーション」でした(まさか
その頃は四半世紀続くラジオになるとは夢にも思っていませんでしたが)。
この番組はその零細さも伴って、東京発信でありながら、ネットのメイン
は札幌-名古屋-大阪-福岡だったので、そうした「周縁ネット」の
結束力みたいなものも多分に感じられるラジオとして長く聴いていた
記憶があります(それこそ「おでんみそ・からし論争」から「ブルー
バレンタイン」まで)。
また初期の印象を裏切らないリスナーのスマートさと情報量の多さ、
マナーの良さとその雰囲気作りのノウハウはそれこそ今でも通用する
ほどのすごさで(末期は滅多に借りることの出来ない会場をリスナーが
借りてパーソナリティ含めたメインスタッフ呼んでイベントを行うなど
リスナーの行動力と個性がいろいろな意味ですごかった)そちらの世界に
行く人が多数いたのも頷けるもの(漫画家としては道内出身ではないけど
(愛知県一宮出身)「神風怪盗ジャンヌ」の種村有菜も有名なリスナーでした)。
まあ聴いてた頃は主にそうしたイベント時に立ち回るイベントリスナー
でしたが、そろそろ思い出話はこのくらいで畳んで、本筋に向かって
みましょうか。
そんなこんなで1990年代からゼロ年代のはじめにかけて聴いていた
ラジオでしたが、1997年前後の改編で「アタックヤング」の縮小と
大改編の結果、メインで引っ張っていた「スパラン」の船守さちこを
失うなどしてSTVラジオが急に老衰。HBCも「アニメイト」などと
組んで「サンライズラヂオ」をスタートさせるも、結局東海ラジオに
キー局を持ってかれ、その持ってったパーソナリティの「地上げ獣」
ぶりに呆れ果てたところから道内のラジオとは疎遠になるのですが・・。
(逆にその頃から出てきたコミュニティラジオはいずれも受信範囲
から遠すぎてあまり聴けなかった。ネットで聴けるようになると
今度は聴きたいと思える番組ソフトがなかった、という悪循環)
最近の改編でのりゆきと「ニジデスヨ」が北海道のテレビの表舞台
から退場した、ってことはともすれば「電話人生相談」の無意味と有害
ぶりによって(歴史的な部分で)終焉を迎えた、と観るのがどうやら
正しそう(数年前に亡くなられたいくつかの漫画の原作者でもあり、
コバルト文庫最盛期の少女小説家だった氷室冴子もその犠牲者の一人で
あった話は「冴子の母娘草」という本に詳しい。それでもなおそれに
近いものを金で釣りつつ存在を誇示しなければならない「U型」は
いとあはれなり)、とは思いつつこれから大事な「アンビリカルケーブル」
な媒体になるのは存在が薄れ衰える一方の「大乗舞教」なラジオではなく
「小乗舞教」に根ざした、黎明期、大量開局期に継ぐライフラインとして
「第三次開局期」を迎えているコミュニティラジオになるのかな、と思う
次第(ただ、ネットラジオの享受範囲がごく狭く限られた期間で区切られ
ていたように、どのくらいの範囲と期間で共用し享受出来るかが、
これから「蓄積」し「歴史を重ねる」上で重要な課題になってくるとは
思うけど(少なくとも開局して今は「サイマルラジオ」でも聴ける
「ラジオニセコ」に関しては広報媒体がほぼFacebook「しか」ないことに
一抹の不安を感じました。この媒体はムーブメントと拡散までは起こせる
けど、「蓄積」と「継続」が非常に難しいメディアなのは明白なので))。
ではひとまずこの話題はこのあたりで。また何かあればコメント
しますね。ではまたしばし。torovでした。
今回もぼちぼちレス返し→本題の順でコメントを投下しようかと思います。
>もう少しいしかわさんにツッコんでほしかったなとも思ったのでした。
そのあたりはもう大月氏の手綱が緩みっぱなしなので、ハナから期待出来ず、
まるでその収拾のつかなさはネタフリするけど、上手い収拾の付け方が
常に出来ない「水曜どうでしょう」の藤村Dの如く、って印象になって
しまっていたような(そういう意味ではボヤキの大泉がいなくて締まらない
「水曜どうでしょう」のできそこないのように感じてた人が多かったような)。
因みに札幌で古本を探し求めていた時代いしかわじゅんの本を見つける、
ということは即「その(古)本屋があぶない」、ということと同義でした。
(最後に琴似で買った「漫画ノート」ですらその呪いは健在で、「くすみ
書房」は大谷地に行ってしまったし)
「マンガ夜話」一のトラブルメイカー、と呼ばれる所以の淵源はなるほど
愛知県出身ならではのある種の傲慢さにあるものなのかな、と思えたのが
この間のイベントの一つの収穫でした。
>北海道版「ガタケット」的なものができる土壌ができなかったの
特に成人男性向けの商品に関しては、購買層の客単価が低すぎて、1980年代の
唐沢兄弟、あさりよしとお、島本和彦が同人誌イベントにいた頃を境に
下降線を辿る一方、という話を聞いたことがあります(最もそうした才能が
ある人は上京するか、ゲームかアニメ(遅れては声優)に流れる傾向が
強かった、と。テクノパークの影響でハドソン・デービーソフトやサテライト、
座円洞などの働き口は北海道にあったけど、それ以外は東京へ行くしか選択肢
がなかったもので)。
私の場合はそうした伝説以降の1990年代以降からそちらの状況を理解して
いますが、1990年代に地元発信の同人誌イベントはほぼ寒軍べくたあの
札幌市民会館(当時)を軸にした中小イベンターに収斂し、あとは大手の
「スタジオYOU」主催のイベントを時に待つ、といった二極化が進み、
やがてその寒軍べくたあも札幌市民会館の建て替えを機にコスプレダンパの
イベンターにシフトして地元の同人誌即売会のイベンターがいなくなる、
といった進み方をしたのかと(ただその頃の人達の連携でイベントスケジュール
を記した小冊子は広域化した、って経緯も別にあるのですが=少なくとも2010年
までは続いてた「Doujin Walker」)。
ではそろそろ北海道における「アンビリカルケーブル」な媒体として
機能していたのはラジオ、という本題の話へ。
ラジオを聴く習慣がついてたのは以前にも話した東京・武蔵村山の時代
でしたが(丁度ダブルカセットのラジカセを買って貰った頃)、北海道に
戻ってからもいくつかのラジオを番組表と見比べながら聴いていました。
専ら(ハガキを大量に出せるほどのお金もなかったので)ROMリスナー
でしたが、そんな中で公録(公開録音)の様子と雰囲気の良さが上手く
伝わって来るなあ、と思って(少しのリリース情報も貴重だった)聴いて
いたのが「mamiのRADIかるコミュニケーション」でした(まさか
その頃は四半世紀続くラジオになるとは夢にも思っていませんでしたが)。
この番組はその零細さも伴って、東京発信でありながら、ネットのメイン
は札幌-名古屋-大阪-福岡だったので、そうした「周縁ネット」の
結束力みたいなものも多分に感じられるラジオとして長く聴いていた
記憶があります(それこそ「おでんみそ・からし論争」から「ブルー
バレンタイン」まで)。
また初期の印象を裏切らないリスナーのスマートさと情報量の多さ、
マナーの良さとその雰囲気作りのノウハウはそれこそ今でも通用する
ほどのすごさで(末期は滅多に借りることの出来ない会場をリスナーが
借りてパーソナリティ含めたメインスタッフ呼んでイベントを行うなど
リスナーの行動力と個性がいろいろな意味ですごかった)そちらの世界に
行く人が多数いたのも頷けるもの(漫画家としては道内出身ではないけど
(愛知県一宮出身)「神風怪盗ジャンヌ」の種村有菜も有名なリスナーでした)。
まあ聴いてた頃は主にそうしたイベント時に立ち回るイベントリスナー
でしたが、そろそろ思い出話はこのくらいで畳んで、本筋に向かって
みましょうか。
そんなこんなで1990年代からゼロ年代のはじめにかけて聴いていた
ラジオでしたが、1997年前後の改編で「アタックヤング」の縮小と
大改編の結果、メインで引っ張っていた「スパラン」の船守さちこを
失うなどしてSTVラジオが急に老衰。HBCも「アニメイト」などと
組んで「サンライズラヂオ」をスタートさせるも、結局東海ラジオに
キー局を持ってかれ、その持ってったパーソナリティの「地上げ獣」
ぶりに呆れ果てたところから道内のラジオとは疎遠になるのですが・・。
(逆にその頃から出てきたコミュニティラジオはいずれも受信範囲
から遠すぎてあまり聴けなかった。ネットで聴けるようになると
今度は聴きたいと思える番組ソフトがなかった、という悪循環)
最近の改編でのりゆきと「ニジデスヨ」が北海道のテレビの表舞台
から退場した、ってことはともすれば「電話人生相談」の無意味と有害
ぶりによって(歴史的な部分で)終焉を迎えた、と観るのがどうやら
正しそう(数年前に亡くなられたいくつかの漫画の原作者でもあり、
コバルト文庫最盛期の少女小説家だった氷室冴子もその犠牲者の一人で
あった話は「冴子の母娘草」という本に詳しい。それでもなおそれに
近いものを金で釣りつつ存在を誇示しなければならない「U型」は
いとあはれなり)、とは思いつつこれから大事な「アンビリカルケーブル」
な媒体になるのは存在が薄れ衰える一方の「大乗舞教」なラジオではなく
「小乗舞教」に根ざした、黎明期、大量開局期に継ぐライフラインとして
「第三次開局期」を迎えているコミュニティラジオになるのかな、と思う
次第(ただ、ネットラジオの享受範囲がごく狭く限られた期間で区切られ
ていたように、どのくらいの範囲と期間で共用し享受出来るかが、
これから「蓄積」し「歴史を重ねる」上で重要な課題になってくるとは
思うけど(少なくとも開局して今は「サイマルラジオ」でも聴ける
「ラジオニセコ」に関しては広報媒体がほぼFacebook「しか」ないことに
一抹の不安を感じました。この媒体はムーブメントと拡散までは起こせる
けど、「蓄積」と「継続」が非常に難しいメディアなのは明白なので))。
ではひとまずこの話題はこのあたりで。また何かあればコメント
しますね。ではまたしばし。torovでした。
2012/04/14 Sat 03:57 URL [ Edit ]
イトー×ani
torov様>こんにちわ、今回も、丁寧なレスとご教示をいただきまして、
ありがとうございます。いつも勉強になります。
同人イベントの話です。
同人誌即売会については、前回話題にした「ガタケット」ですら、
参加サークルの数が激減しているというニュースもありますし、
そもそもコミケカタログの後ろのほうのページを見ても同人イベント自体が
激減しているのは明白で、地方イベントは深刻なものです。
ただ、少し前のそれこそガタケットで1000サークルぐらい普通に集めていた時代に、
人口の規模がそう差もないし、絵を描く人についてもさして少なくなく、
マーケットとしても成立しそうなのに、なぜ道内では寒軍さん以外には道内のイベントが
なかったのかな?と思っています。
あさりさん、島本さん、唐沢兄弟〔兄の札幌でのマニア活動は少々盛って話をされている
との話ですが…〕のころから男性向けは下降線というのも、
狸小路界隈のヲタショップが成立していることからすると、疑問です。
たしかに、僕がイベントに行くようになったころからして、
他の地方イベントと同様、男性参加者は少ないですね。
ちなみに道内の寒軍さんはともかく、お出かけライブは、ひところはかつて
本当に札幌ドームでやったのかというくらい、壊滅状態、
コスプレイベントと結びつくことで、息を吹き返したような気がします。
話を戻して、
そんな80~90年代にイベントが根付かなかったことと、
道民気質とはどこか関係しているのでしょうか。
これは、僕自身しばらく考えたいことです。
「mamiのRADIかるコミュニケーション」は、このブログでも何度か書いているのですが、
実は僕がラジオに目覚めた番組のひとつでもあります。
当時、私の家にはひとつしかテレビがないので、娯楽というと部屋ではラジオを聴くしかなく、
眠れない夜中につけたラジオのチューニングがたまたまあったのが「東海ラジオ」でした。
その後、雑音リスナーまっしぐらとなり、「ラジオ大阪」「AM神戸」などを聞くようになりました。
あと「ラジオはアメリカン」も好きでした。
そんな番組のなかには「ラジオメディア」の特性をよく理解した人が作った
「ラジオが好き」という番組がたくさんあって、〔Radiコミの、小森さんやヤスさんもそんな人たちです〕
それが僕の原点となっています。
一時期CFMにもかかわったときに、そんな趣味で作った番組を流してもらいましたが、
その原点は「Radiコミ」です。
CFMは、おっしゃるとおり、可能性を秘めたメディアだと思っていますし、
お世話になっていた「ラジオふらの」も、番組編成やパーソナリティーなどで
CFM(しかも、人口規模20000人代の)共通する課題がありますが、
やりようによってはやはり面白いメディアですし、「ラジオニセコ」も今後を見守っていきたい
メディアなのです。
〔なにせ、羊蹄山麓は一度CFM局をツブしている前科がありますから、そんなのを教訓とできるでしょう〕
僕自身、現在はラジオの現場から離れていますが、すごい面白い体験だったので、
いつかまた機会があれば、番組の企画などにかかわりたいと考えているのですが。
よろしければ、また遊びに来てください
ありがとうございます。いつも勉強になります。
同人イベントの話です。
同人誌即売会については、前回話題にした「ガタケット」ですら、
参加サークルの数が激減しているというニュースもありますし、
そもそもコミケカタログの後ろのほうのページを見ても同人イベント自体が
激減しているのは明白で、地方イベントは深刻なものです。
ただ、少し前のそれこそガタケットで1000サークルぐらい普通に集めていた時代に、
人口の規模がそう差もないし、絵を描く人についてもさして少なくなく、
マーケットとしても成立しそうなのに、なぜ道内では寒軍さん以外には道内のイベントが
なかったのかな?と思っています。
あさりさん、島本さん、唐沢兄弟〔兄の札幌でのマニア活動は少々盛って話をされている
との話ですが…〕のころから男性向けは下降線というのも、
狸小路界隈のヲタショップが成立していることからすると、疑問です。
たしかに、僕がイベントに行くようになったころからして、
他の地方イベントと同様、男性参加者は少ないですね。
ちなみに道内の寒軍さんはともかく、お出かけライブは、ひところはかつて
本当に札幌ドームでやったのかというくらい、壊滅状態、
コスプレイベントと結びつくことで、息を吹き返したような気がします。
話を戻して、
そんな80~90年代にイベントが根付かなかったことと、
道民気質とはどこか関係しているのでしょうか。
これは、僕自身しばらく考えたいことです。
「mamiのRADIかるコミュニケーション」は、このブログでも何度か書いているのですが、
実は僕がラジオに目覚めた番組のひとつでもあります。
当時、私の家にはひとつしかテレビがないので、娯楽というと部屋ではラジオを聴くしかなく、
眠れない夜中につけたラジオのチューニングがたまたまあったのが「東海ラジオ」でした。
その後、雑音リスナーまっしぐらとなり、「ラジオ大阪」「AM神戸」などを聞くようになりました。
あと「ラジオはアメリカン」も好きでした。
そんな番組のなかには「ラジオメディア」の特性をよく理解した人が作った
「ラジオが好き」という番組がたくさんあって、〔Radiコミの、小森さんやヤスさんもそんな人たちです〕
それが僕の原点となっています。
一時期CFMにもかかわったときに、そんな趣味で作った番組を流してもらいましたが、
その原点は「Radiコミ」です。
CFMは、おっしゃるとおり、可能性を秘めたメディアだと思っていますし、
お世話になっていた「ラジオふらの」も、番組編成やパーソナリティーなどで
CFM(しかも、人口規模20000人代の)共通する課題がありますが、
やりようによってはやはり面白いメディアですし、「ラジオニセコ」も今後を見守っていきたい
メディアなのです。
〔なにせ、羊蹄山麓は一度CFM局をツブしている前科がありますから、そんなのを教訓とできるでしょう〕
僕自身、現在はラジオの現場から離れていますが、すごい面白い体験だったので、
いつかまた機会があれば、番組の企画などにかかわりたいと考えているのですが。
よろしければ、また遊びに来てください
2012/04/15 Sun 09:04 URL [ Edit ]
torov
イトー×様江>今回も丁寧なレスを頂き、ひとえに感謝。こちらも
物事のとらえ方と頭の整頓をブレーンストーミング(集団思考)的に
まとめられるので、非常にありがたいところ。
一通り書くべき本題は終わったので、ここからは主にレス返し中心に。
>なぜ道内では寒軍さん以外には道内のイベントがなかったのかな?
これの念頭にかかるのがいわゆる「大本営発表(報道)がしやすい環境」の
一端にもなっている「お役所仕事」の弊害。それがこの分野に思いっきり
絡んで引っかかっている典型例(ちなみに「ガタケット」の問題はその会場が
ビックスワン(東北電力スタジアム)の隣であることも含めて、第一に同じく
サポーターの高齢化と新規サポーターの減少問題を抱える「アルビレックス
新潟の現状に寄り添っている難題」がまず難題で、次に難題化しているのが、
(「サンクリ」などとかち合う)開催時期、といふ話)。
北海道の場合は更にそれ以前のハード面に絡む問題で「お役所仕事」の弊害が
横路時代の負の遺産「食の祭典」と「アクセスサッポロ」の頃から1ミリも
変わっておらず、一層悪化していることに問題がある、と。
(特に札幌市民が道内中から集まるときに便利な「二箇所」を「お役所
仕事」で相次いで失い、また借りる会場との交渉もまた「お役所仕事」で
借りられるだけの能力を持ったイベンターが限られる、といふ問題もある)
ってことで、順から言うと、その「二箇所」って?話。
かつて札幌市民が同人なりイベントに使う公共スペースは「札幌市民会館
(会議室)」と「青少年センター」がメッカでした。しかし街中にあった
「青少年センター」が市電沿いのあたり(南9西14)に移転。更にその後
教育文化会館にあった視聴覚センターや生涯学習センター、教育センターと
リサイクルプラザ、そして青少年センターが2000年に合祀されて現在の
「ちえりあ」となってしまい、ますますそうしたイベントは「札幌市民会館
(会議室)」に集中していきます。そして、2007年3月に札幌市民会館閉鎖。
要するに気軽にイベントが出来て借りることのできる場所がキャパも
融通も利かないまま、余りにもあちこち遠く中途半端にあるだけで、しかも
あらゆる意味で「使いづらい」ことから、寒軍さんのトコ(寒軍べくたあ)
レベルの交渉力とノウハウがない限り、無きに等しい状態になった、といふ
経緯があるわけです。
(因みに寒軍さんレベルでないと借りられず、昔ささいなトラブルがあって、
事件以降ちゃんとそこでイベントをやれたのは寒軍さんと「mamiのRADI
かるコミュニケーション」のイベントだけだった、といふところには360
くらいのキャパがある北海道自治労会館の自治労ホールが挙げられます。
また「札幌市民会館」の跡地に「札幌市民ホール」は完成しましたが、
こちらの会議室もまたスペースが中途半端で使いづらく大層不評を買って
いる、といふ話もあるもので)
次は
>購買層の客単価が低すぎて
をもう少し補足しておこうかな、と。つまり購買層の客単価が低いことから
いわゆる「薄い本」すら作らずに、コスプレする人がスペースを取ってしまう
か、もしくはストラップやキーホルダー、ラミネート加工のキャラブローチ
といった一点500円にも満たない商品が中心でイベントスペースの使用料にも
満たない稼ぎにしかならないので、なら東京のイベントに出た方が計算出来て
かつ売れる、と判断されることがほとんど、となったりしたわけで。
(ま、そんな荒波の中でもちゃんと同人誌作って知名度上げて、功成り
遂げる人もいるわけで。札幌時代足繁く通っていた人[「大阪どうでしょう」
書いてたStudioどらごんめいるの龍波さん]がこないだちゃんと声優になって
たのにはビックリしたけど)
それと
>少なくとも2010年 までは続いてた「Doujin Walker」
のその後と消息動向がようやく把握出来たので補足。この休刊に伴って
「札幌市民会館が閉館・たて壊しされイベントが少なくなくなった時に発足」
した「Chaos Festival 準備会」が今はいくつかの同人誌即売会を北海道各地で
行い、現在はここがイベント情報フリーペーパー「北海道どうじんなびげーたー」
を2010年から配布している、とのこと。
そしてイトー×様の疑問であったことに一つ答える形、ではありますが、
>狸小路界隈のヲタショップが成立していることからすると、疑問です。
これはほとんどのヲタショップが外圧的に派生したもので、内圧がかかって
いるものがあまりにも少ないことをまとめる必要があるかな、と。
一応札幌発のヲタショップは札幌駅西口方向にある(「もえたん」の
例文も考えたかつてのヲタニュース(J-oの日記跡地)の始祖でもある店長が
いる)「パソコンショップMK」と琴似にあった「めっか」が源流の一つ
である「メロンブックス」くらいのもので、あとはそれぞれ(それこそ
地方都市における「スターバックス」の如く)黒船襲来的に後からやってきた
ものの方が多いのです(ただ、「アニメイト札幌店」ははじめこそそうした
外様感(元はアルシュビルにあった「旭屋書店時代」と昨年北見で潰えた
「福村書店」が経営していた「丸井今井時代」があったので)から現在の
「メロンブックス」「らしんばん」「アニプロゲーマーズ」を従えた体制や
札幌発の「交流ノート」とその置き場の設置などを振り返ると、独自に
札幌で進化してきた跡は観られるかと)。
なので、グッズやコミックを描く道具は容易に手に入るけど、そこから
先だと同人誌イベントにつながるケースは少なく、「交流ノート」や「アニ
メイト」で待ち合わせ、のレベルで満足するまでで、興味があるなら専門学校
なり、上京するなりした方が成功しやすいと踏む(「アンビリカルケーブル」
が太い方を選ぶ)人が多いの、が北海道の風土と現状になっているのかなと。
物事のとらえ方と頭の整頓をブレーンストーミング(集団思考)的に
まとめられるので、非常にありがたいところ。
一通り書くべき本題は終わったので、ここからは主にレス返し中心に。
>なぜ道内では寒軍さん以外には道内のイベントがなかったのかな?
これの念頭にかかるのがいわゆる「大本営発表(報道)がしやすい環境」の
一端にもなっている「お役所仕事」の弊害。それがこの分野に思いっきり
絡んで引っかかっている典型例(ちなみに「ガタケット」の問題はその会場が
ビックスワン(東北電力スタジアム)の隣であることも含めて、第一に同じく
サポーターの高齢化と新規サポーターの減少問題を抱える「アルビレックス
新潟の現状に寄り添っている難題」がまず難題で、次に難題化しているのが、
(「サンクリ」などとかち合う)開催時期、といふ話)。
北海道の場合は更にそれ以前のハード面に絡む問題で「お役所仕事」の弊害が
横路時代の負の遺産「食の祭典」と「アクセスサッポロ」の頃から1ミリも
変わっておらず、一層悪化していることに問題がある、と。
(特に札幌市民が道内中から集まるときに便利な「二箇所」を「お役所
仕事」で相次いで失い、また借りる会場との交渉もまた「お役所仕事」で
借りられるだけの能力を持ったイベンターが限られる、といふ問題もある)
ってことで、順から言うと、その「二箇所」って?話。
かつて札幌市民が同人なりイベントに使う公共スペースは「札幌市民会館
(会議室)」と「青少年センター」がメッカでした。しかし街中にあった
「青少年センター」が市電沿いのあたり(南9西14)に移転。更にその後
教育文化会館にあった視聴覚センターや生涯学習センター、教育センターと
リサイクルプラザ、そして青少年センターが2000年に合祀されて現在の
「ちえりあ」となってしまい、ますますそうしたイベントは「札幌市民会館
(会議室)」に集中していきます。そして、2007年3月に札幌市民会館閉鎖。
要するに気軽にイベントが出来て借りることのできる場所がキャパも
融通も利かないまま、余りにもあちこち遠く中途半端にあるだけで、しかも
あらゆる意味で「使いづらい」ことから、寒軍さんのトコ(寒軍べくたあ)
レベルの交渉力とノウハウがない限り、無きに等しい状態になった、といふ
経緯があるわけです。
(因みに寒軍さんレベルでないと借りられず、昔ささいなトラブルがあって、
事件以降ちゃんとそこでイベントをやれたのは寒軍さんと「mamiのRADI
かるコミュニケーション」のイベントだけだった、といふところには360
くらいのキャパがある北海道自治労会館の自治労ホールが挙げられます。
また「札幌市民会館」の跡地に「札幌市民ホール」は完成しましたが、
こちらの会議室もまたスペースが中途半端で使いづらく大層不評を買って
いる、といふ話もあるもので)
次は
>購買層の客単価が低すぎて
をもう少し補足しておこうかな、と。つまり購買層の客単価が低いことから
いわゆる「薄い本」すら作らずに、コスプレする人がスペースを取ってしまう
か、もしくはストラップやキーホルダー、ラミネート加工のキャラブローチ
といった一点500円にも満たない商品が中心でイベントスペースの使用料にも
満たない稼ぎにしかならないので、なら東京のイベントに出た方が計算出来て
かつ売れる、と判断されることがほとんど、となったりしたわけで。
(ま、そんな荒波の中でもちゃんと同人誌作って知名度上げて、功成り
遂げる人もいるわけで。札幌時代足繁く通っていた人[「大阪どうでしょう」
書いてたStudioどらごんめいるの龍波さん]がこないだちゃんと声優になって
たのにはビックリしたけど)
それと
>少なくとも2010年 までは続いてた「Doujin Walker」
のその後と消息動向がようやく把握出来たので補足。この休刊に伴って
「札幌市民会館が閉館・たて壊しされイベントが少なくなくなった時に発足」
した「Chaos Festival 準備会」が今はいくつかの同人誌即売会を北海道各地で
行い、現在はここがイベント情報フリーペーパー「北海道どうじんなびげーたー」
を2010年から配布している、とのこと。
そしてイトー×様の疑問であったことに一つ答える形、ではありますが、
>狸小路界隈のヲタショップが成立していることからすると、疑問です。
これはほとんどのヲタショップが外圧的に派生したもので、内圧がかかって
いるものがあまりにも少ないことをまとめる必要があるかな、と。
一応札幌発のヲタショップは札幌駅西口方向にある(「もえたん」の
例文も考えたかつてのヲタニュース(J-oの日記跡地)の始祖でもある店長が
いる)「パソコンショップMK」と琴似にあった「めっか」が源流の一つ
である「メロンブックス」くらいのもので、あとはそれぞれ(それこそ
地方都市における「スターバックス」の如く)黒船襲来的に後からやってきた
ものの方が多いのです(ただ、「アニメイト札幌店」ははじめこそそうした
外様感(元はアルシュビルにあった「旭屋書店時代」と昨年北見で潰えた
「福村書店」が経営していた「丸井今井時代」があったので)から現在の
「メロンブックス」「らしんばん」「アニプロゲーマーズ」を従えた体制や
札幌発の「交流ノート」とその置き場の設置などを振り返ると、独自に
札幌で進化してきた跡は観られるかと)。
なので、グッズやコミックを描く道具は容易に手に入るけど、そこから
先だと同人誌イベントにつながるケースは少なく、「交流ノート」や「アニ
メイト」で待ち合わせ、のレベルで満足するまでで、興味があるなら専門学校
なり、上京するなりした方が成功しやすいと踏む(「アンビリカルケーブル」
が太い方を選ぶ)人が多いの、が北海道の風土と現状になっているのかなと。
2012/04/22 Sun 05:24 URL [ Edit ]
イトー×
torov様>こんにちわ、今回も、丁寧なご教示をいただきまして、
ありがとうございます。今回も勉強させてもらいました。
お役所仕事の弊害については、毎回、この欄で話題になりますが、
ここは道内のオタク事情だけでなく、スポーツ、文化にとどまらず、
政治、経済、すべて北海道が抱えている問題を考えるときに
必ず出てきまして、〔お役所だけでなく、道内でのインフラを独占している
会社についても同様なことがいえますが〕
そのような大本営主導体制に疑問を持って風穴をあけるための手段というのは、
今後とも考えなければならない問題で、ここがクリアできなければ
さまざまな問題について、北海道は大変だなと改めて思います。
さまざまな業界に主導的な企業があって、仕切っているのも
戦前からの、それこそ炭鉱企業などからの北海道ならではの形態ですし、
ここもどこかお役所的です。
イベント会場についても、あなたの文章を読ませていただいて、
ある意味お役所のことなかれ主義的な意識が
問題のひとつになっているような気が、改めてしました。
>「大阪どうでしょう」 書いてたStudioどらごんめいるの龍波さん]が
こないだちゃんと声優になって…
こちらの本は僕ももっているので感動してしまいました。そうですが、すごいですね。
「Doujin Walker」の代表のかたとは名刺をやりとりさせてもらいましたが、
このような活動を続けるのは、なかなか大変だと改めて感じました。
にしても、確かにコミケにいくと、道内のイベントには出ていない
道内サークルさんをたくさんみるのですが、
そんな事情について、どこかすとんと落ちた感じでした。
よろしかったらまた、遊びに来てください。
ありがとうございます。今回も勉強させてもらいました。
お役所仕事の弊害については、毎回、この欄で話題になりますが、
ここは道内のオタク事情だけでなく、スポーツ、文化にとどまらず、
政治、経済、すべて北海道が抱えている問題を考えるときに
必ず出てきまして、〔お役所だけでなく、道内でのインフラを独占している
会社についても同様なことがいえますが〕
そのような大本営主導体制に疑問を持って風穴をあけるための手段というのは、
今後とも考えなければならない問題で、ここがクリアできなければ
さまざまな問題について、北海道は大変だなと改めて思います。
さまざまな業界に主導的な企業があって、仕切っているのも
戦前からの、それこそ炭鉱企業などからの北海道ならではの形態ですし、
ここもどこかお役所的です。
イベント会場についても、あなたの文章を読ませていただいて、
ある意味お役所のことなかれ主義的な意識が
問題のひとつになっているような気が、改めてしました。
>「大阪どうでしょう」 書いてたStudioどらごんめいるの龍波さん]が
こないだちゃんと声優になって…
こちらの本は僕ももっているので感動してしまいました。そうですが、すごいですね。
「Doujin Walker」の代表のかたとは名刺をやりとりさせてもらいましたが、
このような活動を続けるのは、なかなか大変だと改めて感じました。
にしても、確かにコミケにいくと、道内のイベントには出ていない
道内サークルさんをたくさんみるのですが、
そんな事情について、どこかすとんと落ちた感じでした。
よろしかったらまた、遊びに来てください。
2012/04/22 Sun 09:55 URL [ Edit ]
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